※当初発表した解答とは一部異なりますので、ご確認ください。
T 12〜14世紀の東アジア 標準
1 イ 2 ウ・オ 3 ア 4 エ 5 オ
6 エ 7 イ 8 エ 9 ア・オ 10 ウ
8は難問。早稲田では元寇に関する問題が多いが、ここまで細かい用語を覚えてお
く必要はない。受験生はとかくこういうびっくりする難問に目がいきがちだが、入
試での出題率から考えると、この問題は無視して、他の問題を全問正解すべきであ
る。消去法を使えば2も9もあっさり正解できる。
U 近世初期の外交 標準
1 ア・ウ 2 ウ 3 オ 4 ア・オ 5 オ
6 イ 7 オ 8 イ・ウ 9 ウ 10 ア
早稲田が好むテーマからの出題である。正誤問題も定番のものばかりであった。10
の「信牌」はめったに出ない「Eランク用語」であるため通常授業では扱わないが、
夏期・冬期の講習で少なくとも2回以上は紹介している。しかも「早稲田受験者向
け」と指定までしたうえで、である。大学ごとの傾向を分析して対策すると、こう
いうところで点差がつく。
V 日米修好通商条約 やや難
1 イ 2 ア 3 イ・エ 4 オ 5 エ
6 ア 7 イ 8 ア 9 ウ 10 ウ
昨年に続いて英文による大問が出題された。一般的に考えれば驚きの問題だが、国
際教養学部が英語に強い人の受験する学部であることを考えあわせると「やや難」
にはならないだろう。(2)の史料も、いくつかの英単語を見るだけで日米和親条約
にある最恵国待遇を規定した条文だと推測できるだろう。ただし6は難問である。
W 近代の外交 やや難
1 ア 2 正解なし※1 3 イ・エ 4 エ 5 エ
6 オ 7 イ 8 ア・オ 9 ウ・エ 10 エ
※1 伊藤博文は、1909年6月に韓国統監を辞任して枢密院議長に復帰しており、
10月に安重根に暗殺されました。このため枢密院議長が正解です。
(追記)その後大学から、「この問題は正答がなく、受験生全員にこの部分の得点を
与える」という連絡がありました。
1・4・5がやや難しい。ただし1は消去法を用いて少なくとも2択にまでは絞り
込みたい。早大入試では早稲田関係者が出題されることがよくあり、この選択肢も
オ以外はすべて関係者であった。教科書学習だけではとうてい意識できないことだ
が、予備校の授業では早大関係者を折に触れ紹介しており、直前期にはその一覧プ
リントまで配布している。この問題では早大教授ではなく、早大出身者という条件
が大きなヒントであった。
特徴・その他
国際教養学部という特性もあるのだろうが、外交分野からの出題が多い。正解率
が8割を切るようなら、その学習レベルでは早大の合格水準には達していない。覚
えるべき用語の取捨選択が間違っているのである。
T 古代の文字資料 やや易
1 ア 2 イ 3 ウ 4 七支刀
5 オ 6 ウ 7 ア
「稲荷山古墳出鉄剣銘」などの古代の文字史料をテーマとする出題は、早稲田では
定番だが、今回は3を除いて非常に易しい問題であった。3はウ・エの2択にまで
は絞り込めるだろう。
U 『古語拾遺』に見える文字社会 標準
1 オ 2 イ 3 日本書紀・続日本紀
4 真人 5 藤原(氏) ※解答用紙には「氏」と書いてある
6 神祇官 ※祇の字の左側は示の方がよい
問題文をよく読んで理解したうえで解いていく問題。そこにややとまどったかもし
れない。3は難問と言ってもかまわないが、あるテクニックを使うと細かい知識が
なくても正解が得られる。その紹介は授業で。
V 古代から近世の浄土信仰 やや易
1 往生要集 2 阿弥陀 3 オ 4 ウ
5 解脱 6 時宗 7 イ・オ 8 顕如
5を除いては拍子抜けするほど易しい問題である。5の「興福寺奏状」は87年や93
年の早稲田大でも出されていたものなので、貞慶の起草によることは十分備えてお
きたかった。予備校では講習の仏教史の授業で扱っている。ただし今回は「○○上
人」という出題であったため、貞慶の別名「解脱上人」がベストな解答となり、突
然難易度が高まってしまった。
W 江戸時代の農業 標準
1 イ 2 イ 3 備中鍬 4 ウ
5 農書 6 ア 7 イ 8 大蔵永常
早稲田定番の近世農業からの出題。正誤問題に悩まされた受験生が多いだろうが、
それは用語をただ覚えるだけで、内容理解を深めていなかったせいである。この程
度の正誤文は十分判別できるだけの学習をしておくべきであった。
X 日露戦後の外交と内政 標準
1 エ 2 ウ 3 エ 4 イ 5 戊申詔書 6 オ
7 上原勇作 8 帷幄上奏 9 イ 10 山本権兵衛
「帷幄上奏」の漢字は正しく書けただろうか。早稲田では93年に選択形式で出題さ
れている。正誤問題では1は正解可能だが、6が難しい。農村負債整理組合法が
1930年代の農業恐慌下で出されたことを知っていないと解けない。しかし、こうし
た問題も正誤問題に精通することで細かい知識がなくても正解できてしまう人は存
在する。早稲田予備校西船橋校で実際にあった話である。
Y 古代から近世の美術 易
1 (1) エ (2) ア (3) 絵巻物 (4) 禅宗
2 (1) ウ (2) イ (3) 唐獅子図屏風
どうやら第一文学部では最後に美術史分野から出題するのが定番らしい。しかも写
真問題を入れて。「唐獅子図屏風」は大変有名な作品なので簡単だったが、漢字が
書けたかどうか。ちなみに「屏」の字はこのようなパソコンで使われている略字で
はなく、正しく書いた方が無難である。
特徴・その他
一部難しい問題があるものの、全体的には非常に解きやすい問題になっていた。
Yの美術史の問題はこの学部ならではの出題だが、それ以外の問題には他学部と共
通する傾向が見られるので、正誤問題は他学部の過去問などで練習しておく必要が
ある。しかもただ解くだけではなく、正誤問題の作られ方まで意識するようになる
と、他の受験生に大きな差をつけることができる。夏期・冬期の講習ではそうした
「解き方」にこだわった講座があるので受講してみてほしい。
T 古代の仏教・平安時代の政治・南北朝時代 やや難
問1 オ 問2 イ 問3 ウ 問4 カ 問5 オ
問6 ア 問7 オ 問8 イ 問9 ウ 問10 イ
問11 エ 問12 エ 問13 イ 問14 ウ 問15 エ
正誤問題の嵐で、しかも「適当なものが無ければ、カをマークせよ」という指定が
あって消去法も使えない。このため難易度が高くなっているのだが、なかでも問1
・2・4が難しい。しかしこの難しさであっても、正誤問題9問のうちたった1問
しか間違えていない生徒がいることに恐れ入る。しかも日本史オタクだったわけで
もなければ、通年で常に成績上位者だったわけでもないのに、である。
U 古代〜近代の交通 やや易
問1 1−エ 2−ウ 問2 イ・オ 問3 オ 問4 ア
問5 A−ア B−エ C−ウ 問6 ウ・カ 問7 オ
問8 ア 問9 D−イ E−ウ F−カ 問10 イ・エ
問11 エ 問12 オ 問13 イ・カ
問13のイは時期誤りタイプの誤文である。鉄道敷設法が制定されたのは1892年。や
や難しいが、早稲田では82年に記述形式で出題されている。最近では成城大や明治
大でも記述形式で出題されており、できれば備えておきたい用語であった。問9の
E・Fはめったに出題されない用語だが、消去法で解けただろう。
V 江戸時代の学問・思想 標準
問1 ア 問2 ア・ウ 問3 ウ 問4 ウ 問5 イ
問6 ア 問7 オ・カ 問8 イ 問9 ウ 問10 エ
問11 エ・オ 問12 オ・カ 問13 エ 問14 イ
問15 オ 問16 イ・カ
早稲田に限らず、江戸時代の学問・思想分野が史料問題で出題されることは意外と
ある。このため冬期講習で史料B・Cを使った問題を演習していた。受講した人は
驚喜しただろう。これを難問と感じた受験生もいると思われるが、この大問では史
料が4つしかないので他の大学での出題にくらべてむしろ楽なほどである。自分の
感覚とギャップがある人は今一度受験勉強というものを考え直してほしい。
W 近代の外交 易
問1 イ 問2 ウ 問3 エ 問4 イ 問5 ア
問6 イ 問7 オ 問8 カ 問9 ア 問10 イ
問11 ウ 問12 イ 問13 ア 問14 エ 問15 ウ
T〜Vの問題にくらべて拍子抜けするほどの易しい問題であった。「適当なものが
無ければ、カをマークせよ」とあるため消去法が効かないが、十分全問正解できる
問題である。
特徴・その他
問題の配列を考えると、最後の大問から解き始めた方が精神的に楽だったのでは
ないだろうか。なにしろ一番難しい問題がTであり、しかもその冒頭に難しい小問
が集まっている。ここに時間を取られすぎてしまったらあまりにももったいない。
本番に備えて過去問を研究するというのは、そういうことまで考えることである。
T 古代の国司制度 やや易
問1 目 問2 勘解由使 問3 オ 問4 エ
問5 ア 問6 ウ 問7 エ 問8 エ
問5は「春秋の二度にわたる」を条件に選択肢を見るとある程度消去できるが、正
解とした「出挙」は原則的には、春または夏に貸し出して秋に利息とともに回収す
る制度である。
U 室町時代の禅僧が果たした役割 易
問1 ウ 問2 エ・カ 問3 イ 問4 エ
問5 安国寺 問6 祖阿 問7 絶海中津
問3は「永楽帝」と解釈する見方もあるが、選択肢にそれがないため困らずにすん
だ。永楽帝は問題とされていない空欄4に該当する。早大の某K教授は2004年度で
退官とのことだが、日明貿易がまた出題された。もっともこの大問は易しすぎて、
K教授の後継者が作問したとはとても断定できない。
V 江戸時代の農民支配 標準
問1 池田光政 問2 (ア)乱世 (イ)無事 問3 ア
問4 ア・ウ・エ 問5 ア 問6 イ・ウ 問7 オ
問3と問7がやや難しいが、周囲を読みながら推測で解く。問2も含めて国語的な
問題になっている。これを「カンで解く」と言えば聞こえが悪いが、要するに論理
的思考で解くのである。日頃から日本史を用語暗記の教科だと考えている受験生に
は難問に映るだろう。
W 戊戌封事 やや難
問1 徳川斉昭 問2 a内憂 b外患 問3 オ 問4 イ
問2の「内憂外患」は問題文中で見ることはあっても、記述させる問題にはお目に
かかったことがない。このため授業でもめったに板書しないが、この問題は今後の
出題傾向を予測するのに大きなヒントになった。ここではこれ以上明かさないが、
来年度以降の出題予想がしやすくなったので期待してほしい。
X 近代の経済 難
問1 A渡良瀬川 D産業組合 問2 イ 問3 オ
問4 ウ 問5 イ 問6 ア 問7 ア・ウ 問8 ア・オ
問1の空欄Dはもう少しヒントがあれば答えやすいが、これだけでは解答しにくか
っただろう。問2・3・4も難しい。問7の「山田盛太郎『日本資本主義分析』」
は、直前期の講座などで出題されることを予想していたが、その刊行時期まで出題
されるとは思わなかった。しかも「すべて選べ」問題であるため、いくら他の選択
肢の時期がわかっていてもこれがわからないと正解できなくなってしまっている。
Y 自由党の解散・教科書検定訴訟 標準
問1 エ 問2 ウ 問3 教育基本法 問4 家永三郎
教科書検定訴訟は日本史ではあまり出題されないが、教育界では大変有名なできご
とで、この問題が教育学部であることもあり、正解したかった。また早稲田では
2002年に法学部でも出題されていた。
特徴・その他
ここで「難問」とされていない設問は、それなりの知識があれば正解できるもの
ばかりである。問題はその「知識」だが、それを教科書・問題集による学習で得る
のは大変な苦労だろう。理由は、早稲田にかぎらず入試問題というのは必ずしも教
科書から作られているわけではないからである。そこに点差がつく隙間がある。本
当に出される知識を大切にしたい。
T 平将門の乱・バテレン追放令 易
A 1 ウ 2 エ 3 イ 4 オ 5 ウ
B 1 1−サ 5−オ 6−キ 2 新皇 3 押領使 4 豊臣秀吉
全問正解以外ありえない易しい問題。バテレン追放令の史料問題は、早稲田にかぎ
らず空欄穴埋め・下線意味聞きが非常に多い。
U 江戸時代の経済に関する史料 やや易
A 1 ハ 2 ロ 3 ニ 4 イ
5 ハ 6 ハ 7 ホ 8 ニ
B a 越後屋 b 堂島 c 二十四組問屋
史料(1)は早稲田政経ではあまりにも頻出な『政談』からの史料問題。今年は設問
A3に少しひねりをきかせた問題が見える。残りの史料は未見史料だが、それぞれ
読解して解いていく。A5がやや難しく、A8は難問である。A6を難しいと感じ
た人は、ゴアやマカオなどの地名を地図でチェックしたことがない人だろう。
V 1900年前後の政党と田中正造 やや易
A 1 ア 2 イ 3 エ 4 ア
5 イ 6 ア 7 オ 8 ア・イ
B a 尾崎行雄 b 文官任用令 c 立憲政友会
A7の川俣事件は頻出用語ではないが、昨年の早大法学部でも出題されていた。ま
た、A8の小坂銅山はめったに出ないが、消去法で十分解くことができるだろう。
かなり易しい大問である。
W 太平洋戦争 やや易
A 1 ア 2 ア 3 イ 4 イ 5 ア
6 イ 7 エ 8 エ 9 イ
B @ ノモンハン事件 A 東条英機 B ミッドウェー海戦
A8・A9はめったに出題されない用語。どちらかが正解できていればよいだろう。
B@を張鼓峰事件と悩んだ人は、年代を細かく覚えていないせいである。この設問
の場合は場所を正確に覚えておけば正解できたが、いろいろな歴史事項の時期を覚
えることが実はかなり重要であることに気づくべきである。
X 戦後改革と講和 標準
A 1 ハ 2 イ 3 ニ
B 冷戦の激化を背景に第3次吉田茂内閣は、アメリカの方針に沿ってサンフラ
ンシスコ平和条約に調印し、ソ連や中国を除く西側諸国とだけの単独講和を結
んだ。同時に結んだ日米安全保障条約で米軍の駐留を認め、再軍備の負担をさ
けて経済復興をはかることとした。(120字)
政治経済学部では定番化しつつある論述問題は、今年も戦後史からの出題であった。
万全の準備をして本番にのぞんだ人がほとんどだろう。例年の特定の内閣の政策を
書かせる問題ではなかったが、単独講和について述べるのは比較的易しかっただろ
う。
特徴・その他
今年の政治経済学部の問題は、全体的に非常に易化しており、合格ボーダーもか
なり高めであろうと推測される。小さなケアレスミスなど絶対に許されないのはも
ちろん、点差がつく設問が少ないので、最後の論述問題でも確実に高得点を取る必
要があった。論述の出来具合が合否の分かれ目だったかもしれない。ただし出題範
囲を戦後史のみと予想するなら、対策をすることもまた容易であった。
T 古代・中世の日中関係 標準
1 武 2 煬帝 3 い 4 あ 5 お
6 唐物 7 大輪田泊 8 大仏様(天竺様)
9 あ・お 10 う・え
4は難問。橘逸勢が遣唐使ではなく遣唐留学生だったことを知っていなければ解け
ない。早稲田大では以前にも社会科学部で遣唐使関連の難問が出題されているので、
注意しておくべきかもしれない。10は2つ選ぶ問題だが、「う」は確定できても、
もう一つを「い」か「え」かで迷う難問。
U 16世紀から17世紀の武家法 やや易
1 喧嘩 2 い 3 い 4 今川義元 5 惣無事
6 う 7 一国一城令 8 あ 9 五十 10 う
分国法から武家諸法度にかけての法典は早大では頻出テーマであった。備えていた
人には大喜び問題だっただろう。むしろヒントが多すぎて正解しやすくなってしま
っているほどである。全問正解してほしい。
V 大正時代の社会運動 難
1 う 2 お 3 森戸 4 八幡 5 安部磯雄
6 え 7 吉野作造 8 あ 9 う 10 虎の門
史料@・Bの時期を判別するのが難しく、それができないと問3・4・8などが正
解できなくなる。問7なども推測で解くしかない。小さな間違いから大きな失点に
つながる恐ろしい問題である。ただし、問5は早稲田受験者でできなかった人はい
ないだろう。安部磯雄は早大野球部を創設した人物として、授業でもたびたび紹介
していた。「阿部」などの漢字間違いは論外である。
W 戦後の経済再建・再軍備 標準
1 ドッジ 2 特需 3 吉田茂 4 日米行政協定※1 5 え
6 傾斜生産方式 7 い 8 お 9 い 10 う
※1 空欄Dの後の「日本はアメリカ駐留軍に基地を提供し、駐留費用を分担する
ことになった」から「日米行政協定」を正解としましたが、この条約は「7月
に」結ばれたのではありません。2月に調印され、日米安全保障条約などと同
時に4月に発効しました。出題者の作問ミスですね。日米行政協定は安保条約
の細目協定なのだから、同時に発効しないと困るんですよ。小さなことですが、
この問題を出題した教授はけっしてこの辺の専門ではないということがわかり
ますね。
(追記)その後大学から、「問題文に誤りがあったため、受験生全員にこの部分の得
点を与える」という連絡がありました。
問7は難問。問8は、時期を考えれば1952年制定の破壊活動防止法でないことは明
白。そこから先は推測で解こう。団体等規正令はすでに早稲田では2回以上出題さ
れている用語で、他の大学での出題率の低さから考えると、早大受験者は絶対覚え
ておくべき用語であった。ワセヨビ公式サイトの授業ムービーでは、はからずも板
書の一部にそれが見えている。
特徴・その他
ほとんどの問題は早稲田の定番テーマから出題されており、傾向をつかんでいた
人には易しい問題に感じられたようだ。ただし、Vは史料をかなり丁寧に読まない
と各小問で失点してしまう問題で、ここで合否が決まった可能性もある。いずれに
せよ、やみくもに教科書を学習するのではなく、志望大学の出題傾向分析にもとづ
いた学習をすることが、合格への近道であることは間違いない。
1 古代・中世の日中関係 やや易
問A 2 問B 5 問C 1 問D 6 問E 4
問F 3 問G 1 問H 2 問I 4 問J 5
「適当なものが無ければ6をマークせよ」という消去法の効かないタイプの正誤問
題が連続して緊張を強いられるが、人間科学部にくらべれば正誤判別しやすい短文
ばかりで、難問は見あたらなかった。
2 墾田永年私財法・室町時代の日朝貿易 標準
問A 2 問B 4 問C 1 問D 3 問E 5
問F 1 問G 2 問H 3 問I 5 問J 5
史料Uは未見史料であるため、よく読解したうえで問Gを解く。この設問は難しか
ったが、問Hは早大入試でなら待ち受けておくべき設問であった。「文引」は一般
の入試問題ではめったに問われない用語で、山川出版の用語集でも教科書掲載数A
と書かれているが、いろいろな理由から(詳細は授業で説明します)出題が待たれて
いた。
3 江戸時代の交通 易
問A 1・4 問B 3 問C 4 問D 1 問E 5
問F 4 問G 1 問H 3 問I 1・3 問J 4
全問正解以外ありえない易しい問題。
4 大正・昭和初期の政治 標準
問A 1・5 問B 2・4 問C 2 問D 3
問E 2・5 問F 1・5 問G 3・4 問H 1・3
問I 2・5 問J 1・4
問C・Eはやや難しく感じられるだろうが、「早稲田対策」として備えていた人に
は十分解ける問題で、点差がついただろう。こういう問題では何を覚えておくべき
かがわかりにくいだろう。『憲法講話』という用語を覚えるべきだと思った人は大
間違いである。
5 近現代の経済 やや難
問A 3・4 問B 2・5 問C 1・5
問D 1・2 問E 1・5
問F 国際金銀比価にあわせて幕府が鋳造した万延小判は金含有量が少なく、貨
幣価値が実質的に下落したから。(48字)
問G 機械制生産による安価な綿の輸入品の増大で、綿作や綿織物業は圧迫され
た。(35字)
商学部によく見られる「2つマークせよ」というタイプの問題で、当然2つ正解し
て初めて得点があたえられる。問B・Cがやや難しく、問Eが難問。論述問題は文
字数が少ないのと、用語指定がついているため解きやすくなっている。
6 近代の教育・近代の日仏関係 やや易
問A 学制 問B 森有礼 問C 帝国大学
問D 東京美術学校(東京音楽学校) 問E 専門学校令 問F 横須賀
問G ボアソナード 問H 中江兆民 問I 渋沢栄一 問J 印象派
問Eが難問だが、早稲田大学の元の名称「東京専門学校」から推測して解けた人が
いるかもしれない。この設問以外は非常に簡単な問題になっている。
特徴・その他
商学部では例年正誤問題が非常に多いため、これを克服しないかぎり合格はない。
過去問を解いてその難しさにうなだれる人もいるだろうが、これでも今年は易しく
なっているのである。高い正解率を目指すべきである。2004年度入試の時にはこれ
より難しかったにもかかわらず、なんと全体で1問しか間違えなかったという生徒
がいた。正解率98%である。過去問を緻密に分析し、そして効果的な対策を取るこ
とが重要だと気づくだろうか。例をあげれば、大問4の問Cを見てほしい。選択肢
のそれぞれの用語の意味もさることながら、時期をかなり細かく覚えておかなけれ
ば解けないのである。それでは、その「時期」はどうすれば頭に残りやすいのだろ
う。単なる年代暗記では限界があるのではないだろうか。
T 古代の政治・文化 標準
問1 大領 問2 イ 問3 ロ 問4 ロ 問5 ホ
問6 ロ 問7 ニ 問8 源信 問9 ホ 問10 ホ
問3はやや難しい。問6は、円融天皇の時期はだいたいわかったとしても、藤原行
成の時期を細かく確定させなければ解けないため難しい。これ以外の問題はすべて
正解するべきである。
U 古代・中世の武士 やや難
問1 ロ※1 問2 国衙 問3 ホ 問4 惣領制 問5 イ
問6 ニ 問7 イ 問8 ニ 問9 ハ 問10 イ
問1は誤文の判別に非常に苦しむ。この大問にある他の正誤文から考えると、選択
肢ニの「公事」が「夫役」の誤りだという単純な正誤問題には見えない。問7も同
じく非常に判別しにくい難問。また、問8は1180年のできごとが3つあるためやや
難しい。
※1 その後大学から、「問題文に誤りがあったため、受験生全員にこの部分の得
点を与える」という連絡がありました。
V 19世紀の政治・社会 標準
問1 大御所(政治) ※解答用紙には「政治」と書いてある
問2 洗心洞 問3 ホ 問4 ハ 問5 ニ
問6 ホ 問7 ホ 問8 ロ 問9 ニ 問10 ロ
問6は学習していた人も結構いたと思われるが、出題率は低く、やや難しい。問9
は消去法で解くためには「鈴木正三」を知っていなければならず、難問。問10も難
しいが、過去に明治大や法政大で同様な問題が出されており、できた人がいるかも
しれない。
W 明治文化 標準
問1 学制 問2 ハ 問3 ホ 問4 イ 問5 ニ
問6 団菊左 問7 ロ 問8 イ 問9 ロ 問10 ハ
問3・7・9などは素直に解けば正解できるが、深読みをしてしまうと正誤判別に
非常に苦しむ。
特徴・その他
早稲田の日本史の中では社会科学部の問題が一番難しいため、日本史では差がつ
きにくくなっている。今年はそれでもまだ昨年よりは易しくなっている方であった
が、この学部を第1志望としないかぎり、過去問をたくさん解く価値はあまりない
ように思われる。