高校2年生の不安

先日、河塾藤沢現役館の高校2年生が、「やっぱり授業時間数って少ないんですか?」と聞いてきました。

大雑把に紹介してみましょう。河合の通年授業の総時間数はワセヨビの4分の3くらいです。その時間差は僕の早口でカバーします。ただ、ワセヨビだけに存在する、史料や文化史などを説明する単科講座を含めて比較すると、河合の時間数は2分の1くらいになってしまいます。さらにもう一つ言うと、ワセヨビには夏冬の講習でも文化史の授業が900分間あります。

前述の質問に対して、ここまではっきりと数字を言いませんでしたが、ある程度実情を伝えたら、えらく不安になってしまったようで、さらに聞かれました。
「先生の教材で補えるんですか? どれがオススメなんですか?」と。

作った側の僕からすれば当然どれもオススメなんですが、河合塾生の場合は、やはり圧倒的に、文化史で差が付けられてしまうことが多いようです。校舎の職員の方の話によれば、「文化史が出ちゃってダメでした」って生徒が結構いるとのことです。「過去問に文化史が出てなかったから、やってなかった」なんて言ってる生徒もいたんだそうです。をいをい、ですよ。過去問って、もしかして自分が受験する一学部だけを、たった3年分見たって話じゃないですか?そんな程度じゃ参考にならないんですよ。どこの大学なのか聞きませんでしたが、他学部の問題や古い問題を見たら文化史も出てると思います。たぶん自分がラクをしたくて、見ないようにしてたんでしょうね。冷たいようですが、そんな人にかける言葉はありません。

ここで一つ、出題データ分析でわかった情報をお伝えしましょう。ある大学では学部が違っても作問者が完全に同じ人です。しかも「2年続けて同じ内容は出題しない」というルールもあります。2年前の問題も重複しないようにしているところもあります。それを知ったみなさんは、赤本に何を期待しますか?昔は赤本には4年分くらいの問題が掲載されていましたが、今はそれでは値段が高くなりすぎてしまうということで、掲載年数をぐっと減らしてるんです。ひどい場合は過去1年分の問題しか載ってません。ってことは、もう、1冊の赤本からでは何の傾向もわからないんです。なのに「赤本を解きましょう」なんて言うのは、赤本の出版社の営業トークとしか思えません。だから本気で傾向を知りたい人は、古本屋に走るわけです。ネットで古い赤本を探す人もいますね。まあ、それだと赤本の会社は潤わないわけですが……。入試問題の傾向を知らせるための赤本が、実際には、それを知らせていないという矛盾に陥ってるわけです。そのことに気づかずに、いや、気づこうとせずに、1冊だけ赤本を解くというのは、僕から見ればもうただの‘儀式’にしか見えません。メルヘンはネズミ王国だけで十分なんですが……。

文化史をおろそかにしないようにって書こうとしていたんですが、なんだか話がそれていってしまいました。でも受験日本史ってものが見えていない人がいると、どうしてもつっこみたくなってしまうんです。先日は、こんなメールをいたいだいて、ぶっ飛びました。
「今年の明治商学部は難しくなってました!」
大変なトンチンカンさんです。全40問中難問は3つしかなかったんです……。とても早稲田を目指している人の発言ではありません。正直、うなだれました。これから受験する人は、まずは受験日本史が何かを知ってください。敵を知らなかったら、何回やっても負けますから。

さて、その文化史ですが、もちろん映像教材がベストです。『でる日講義−とことん文化史−』です。もっとも生徒を前にしては、あまり強く言えないんですけどね。冒頭の彼は、「いや、遠慮なくズバッと言ってください。その方が買う気になりますから。」なんてことを言ってくれたんですが、どうも面と向かって「これがイイよ」って言うのはニガテです。押し売りみたいに思われちゃいそうで。

そういえば、一つ前のエントリーの「大義名分論」も、『でる日講義−とことん文化史−』の中ではしっかり説明しています。


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