令ってどう書くんですか?

今日はよくある質問です。僕の板書の漢字と教科書の漢字が微妙に違っていることがあります。そうすると生徒から「どっちが正しいんですか!」と、問い詰められるわけですが、その定番が「令」の字です。いわゆる活字では「令」という書体ですが、漢和辞典などを見るとこうなっています。
令

僕は2歳の頃から書道をやっていたため、わりと漢字にはうるさい方で、書道風のタッチを好みます。入試では、「令」の字くらいなら活字風で書いても正解だと思いますが、勅撰の「撰」とか薩摩の「薩」なんかだと、正しく書いた方が無難です。正しくはこちらです。
撰薩

これらはワープロ業界が作ってしまった漢字です。どうしてこんなにアバウトに作ってしまったのでしょうか。そのせいで、パソコンで印刷物の原稿を作る際には、いちいち外字に直さなきゃいけなくなってしまいました。電子辞書を使っている人は、こういうところに注意しましょう。電子辞書は物事を簡単に調べるのには適していますが、デジタル世界には、限界もあるのです。