マレーシアの方からのメール
ウェブサイトをやっているせいで、いろいろな方からメールをいただきます。先日、身震いしてしまうことがありました。『2時間でおさらいできる日本史』(中国語版)を読んでくださった外国人女性からメールをいただいたのです。最初は半信半疑だったのですが、同時にFacebookページにもリアクションをくださったので、偽物でも冷やかしでもないと判明しました。いやはやありがたいことです。許可をいただいたので紹介いたします。
<Jさん>
石黒拡親先生に:
はじめまして、マレーシアの華人のJ(編注:イニシャルです)と言います。
ドラマを見てから日本の歴史について関心が生じました。
それで先週に台湾に行った際、誠品書店で先生の本「2時間でおさらいできる日本史」を買いました。
今は先生の本を面白く読んでいます。
個人的に戦国時代の歴史一番面白いと思います。
生き残るとしては戦わなければならない姿がとてもかっこいいと思います。本当に易しくないですね
私は週末に、ボランティアで子供達を韓国歴史の教えています。(英語と中国語で韓国の歴史を教えています。)
そして、新羅、高句麗など韓国の歴史も一緒に学びます。
こんなに韓国の歴史と日本の歴史を一緒に学ぶのはとても良いと思います。同じ時代に何があったのかを知ることができるからです。
先生のおかげで日本の歴史をとても面白く勉強しています。私は先生のファンになりました!(笑)
良い教材を作ってくれてありがとうございます。
後に他の本も翻訳されったらいいと思います!(≧∇≦)
期待します!
実は私は5月に高野山に行きました。 しかし、その時は信長の墓があるということを知りませんでした。
信長の墓を訪れませんでした。本当に惜しかったです。 次にまた行きます。
昼食時間にも昼ごはん食べないて本ばかり読みました。
ありがとうございます。
Jより
<石黒>
Jさん
ていねいなメールをありがとうございます。
日本語でお返ししてよいのかわかりませんが、大変うれしく思いました。
外国人からの感想は初めてで、非常に驚いています。
戦国時代は日本人の間でも一番人気の高い時代です。そのため同じシリーズで『2時間でおさらいできる戦国史』という本を書きました。そちらでは農民たちの戦いぶりなども書いています。いつか翻訳されたらと願っています。
Jさんは英語と中国語で韓国の歴史を教えているそうで、大変な才女ですね。
僕ももっと世界の歴史を勉強しなければと思いました。
刺激をくださりありがとうございます。
それから信長の墓ですが、日本では有名な人の場合、墓は1つではなく、いくつもあります。信長の墓もあちこちにあるようです。こちらをごらんください。
なので、墓にかぎらず信長に縁のある場所を訪れるとおもしろいかもしれません。
どうして日本語メールになっているのか不思議でしたが、うかがったところ高校の時に最初に学んだ外国語が日本語だったそうです(それだけでこんなにうまい文章が書けるものですかね!?)。大学卒業後は韓国に留学するなど、アジア圏のエキスパートになっているようでした。僕なんて世界史をかじっては挫折、かじっては挫折を繰り返しているというのに、なんて落差なのでしょう。英語もろくにしゃべれません。「もっと勉強しなければ!」と恥じ入りました。
中国語版はこちらなどからどうぞ。
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中国語版『おさらい日本史』発売!
なんと『2時間でおさらいできる日本史』が台湾でも販売されることになりました。昨日、その見本が届きました。サイズがひとまわり大きくなって、えらい立派になってます。
これ、日本に爆買いに来た中国人向けに、成田空港あたりで売ってもらえるといいんじゃないでしょうか。
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『2時間でおさらいできる戦国史』発売記念イベント
8月に『2時間でおさらいできる戦国史』が発売されました。ちょうど夏期講習のさなかのことで、発売記念イベントをおこなう余裕がありませんでした。もう9月に入りましたが、新刊発売を記念してプレゼントキャンペーンをおこないます!
『2時間でおさらいできる日本史』 10冊
『2時間でおさらいできる日本史 近・現代史篇』 5冊
『2時間でおさらいできる戦国史』 1冊
上記3種の「2時間でおさらいできる」シリーズのいずれかについて、レビュー(感想)をAmazonなどに書いてくださる方に限り、拙著を進呈いたします。
ご希望の方は、 宛にお申し込みください。メールの件名(Subject)を「おさらいプレゼント」として、お名前・ご住所・ご希望の書籍(1つ)を入力して送信ください。
石黒の授業を受けていた卒業生に限らず、大学生・社会人をはじめ、どなたでもご応募いただけます。先着16名様限定とさせていただきますので、お早めにどうぞ!
※社会人の方はこのブログを頻繁にチェックしていないと思われますので、大人専用枠を5名様分ご用意いたします。
【追記】ご応募は締め切りとさせていただきました。
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『2時間でおさらいできる戦国史』の感想(2)
昨日のつづきです。
『2時間でおさらいできる戦国史』について、いただいた感想を紹介します。
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城についてもまさしく天守閣=城と思い込んでいて、戦国前半の城と後半の城の区別がついていなかったので、第4章の「戦国時代にはいたるところに城があった!」で楽しく勉強させて頂きました。わたしも機会があれば建物が残っていない戦国前半の城を歩いてみたいと思いました。
「現代日本にも息づく独特な喧嘩両成敗法」もすごく面白かったです。正しい間違っているを考慮しない「喧嘩両成敗」は理不尽な気がしていましたが、「双方の体面を保つ」というのは現実にこれからも同じメンバーで仕事をしてゆくならとても大切なことだと思いました。
自動車事故の過失相殺は当たり前なことだと思っていたので、世界的に珍しいと知ってびっくりでした。
118ページの醍醐寺の僧の旅行の記録の話は初めて聞きました。一泊二食の宿泊料金が統一されていたと具体的に伺うと229、230ページで「民間では地域間の統合はできつつあった」ということが実感を持って理解できました。
誰かが戦に最終的に勝利したから天下統一が実現され太平の世が来た、と今まで疑問を持ちませんでしたが、あれほどたくさん亡くならなくても太平の世が来る可能性もあったかもしれないのですね。
「戦いの実態」の最後に紹介されていた「境目の村」の年貢を半分ずつ納めるという工夫はすごいと思いました。自分たちの身を守るため必死に考えていることが伝わってきて頼もしいです!
有名人の知らないエピソードもとても面白かったです。信長の馬揃えに参加できなかった秀吉が「みんなの出で立ちを詳しく教えて!」と手紙を描いた様子が目に浮かぶようです。
また、章の最初にたくさん地図があって振り返って場所を確認できてとても読みやすかったです!
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ここに挙げられている話は、僕自身も非常に興味深く思っていたところなので、共感してくださる方がいて大変うれしく思います。僕の城好きは40年にもわたっており、はじめこそ華々しい大坂城や姫路城に興味を持ちましたが、現在では建物がのこっていない城に興味が向かっています。最近はそうした城跡も復元する動きがさかんなため、城マニアでなくとも見学しやすくなっているのです。この点は、ぜひとも紹介したかったことでした。
近年、戦国時代研究が進み、いろいろなことがわかってきました。喧嘩両成敗の話や、宿泊料金の共通性などもその一例です。単に大名どうしの戦いを書いている本ではありません。戦国時代をいろんな面から見てみようという本です。わかりやすいイラストも入っていますので、ぜひ書店で手に取ってみてください。
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『2時間でおさらいできる戦国史』の感想(1)
先日、『2時間でおさらいできる戦国史』を読んでくださった方から、感想をいただきました。2回に分けて紹介いたします。
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たとえがすごく分かりやすくてやっと戦国時代が良くわかりました!
先生が「はじめに」で書かれておられたように、戦国時代は戦ってばかりで、きっと自分の御先祖様も田んぼを荒らされたり、強制的に戦に連れていかれたりひどい目にあっていたに違いないと思って戦国時代を今まで敬遠しがちでした。
ぼんやりと「自分の欲で戦いたがっている戦国大名と、振り回される非力な農民たち」というイメージを持っていましたが、(テレビドラマではそういう描写が多かったです)本当の歴史ではそんなに単純なものではなかったと第2章「村の世界」で良くわかりました。
テレビの動物番組が好きでよく観るのですが、ミツツボアリなど厳しい環境で生きる蟻たちはエサが足りない時は同種のよその蟻の巣を襲って蓄えや幼虫を奪って生き延びるそうです。
恵まれた現代に生きる私たちが、戦国時代の農業生産力の低さを考えずに残酷だ、略奪は悪いことだと単純には言い難いと思いました。
63ページの上杉謙信の出兵の目的の可能性はすごくびっくりすると同時になるほど!と思いました。猿や狼と一緒にしたら怒られそうですが、まずリーダーは群れの腹を満たすことを考えて行動しないといけないので納得できました。
大河ドラマでは「義のために戦った」と描かれることが多く、少し不思議な人と感じていた上杉謙信ですが、人間らしさを感じました。
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この本には、戦国大名の軍勢が略奪する話や、それに対抗する村人の話などが出てきます。戦国時代というと、どうしても戦国武将の派手な行動に目がいきがちですが、黒い部分にも目を向けるべきだと思って書きました。そこを読んでもらえて、しかも深く考えていただけたようでうれしく思います。
みなさんも、よろしかったら本当の戦国時代をのぞいてみませんか?