1学期の学習法まとめ−文化史編

文化史は、史料とならんで現役生がおろそかにしがちな分野です。過去問を冷静に分析したら、とても放ってはおけないはずです。政治・史料・文化とバランス良くこなしましょう。

お勧めする教材は、文化史対策の決定版『でる日講義−とことん文化史−』です。これは文化史をテーマ別に扱った映像教材で、基礎レベルから早慶難関大レベルまで網羅しています。講義は全770分にも及ぶので、甘く考えずに早めに取り組みましょう。大きく時間が確保できる夏休みにやるのも良いですが、各講義が約12分単位に区切られているので、毎日少しずつ進めることもできます。問題演習テキストや、A・Bランクの文化史用語を網羅した一問一答集など、付属教材も大変充実しています。


(携帯でごらんの方はこちらからどうぞ。)

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「文化史プリントだけでMARCHレベルに対応できますか?」

また『聴くだけ日本史』という音声教材もあります。文化史分野では「美術史編」「文学史編」があり、どちらも文化作品や作者から時期を問いかけているCDです。「いつ」なのかがあやふやになりがちな文化史を、音声で手軽にマスターしましょう。

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「文化史作品の覚え方」
「予告!『聴くだけ日本史−文学史編−』(2)」

「史料や文化史で落とした」という定番の不合格パターンにならないよう、必ず対策をしておいてください。

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どれがおすすめ?『聴くだけ日本史』

8月21日の「早慶上智プレミアム日本史」で今年の夏の講習は終わりました。さすがに疲れて、帰宅したらしばらく眠ってしまいました。会場が横浜そごうだったので、そごうの中にある「虎屋菓寮」でかき氷を食べて帰ろうなんて目論見もあったのですが、寒すぎてとてもそんな気持ちにはなれませんでした。

もっともそれを言うなら、藤沢から一駅の鵠沼海岸に「埜庵」というおいしいかき氷の店があるそうです。14年間も藤沢で授業をしているというのに、実は一度も海岸まで行ったことがありません。これを機に行ってみるべきでしょうか。

さて、今日はその藤沢の受講生からの質問を紹介します。

<Mさん>
こんばんは、河合塾藤沢現役館でお世話になっている者です。今「聞くだけ日本史」を購入しようと考えているのですが親に相談したら、金銭的な理由から購入を拒否されてしまいました。全部と言わず2つなら自分でなんとか、購入出来なくはないのですが、どのシリーズを買っていいのか分からなく悩んでいます。自分の第一志望は立教大学の社会学部です。立教の社会学部なら40面ノートを完璧にすれば受かるとブログか何かでみたような気がするのですが、やはり「聞くだけ日本史」はあった方がいいですか?必要であれば美術史編、文学史編、内閣編のどれを購入すれば良いでしょうか?よろしくお願いします。

<石黒>
まず河合塾生の場合、何よりも文化史対策が遅れている懸念がありますが、いかがでしょうか。美術史編か文学史編のどちらか、とりわけ立教大の出題傾向を考えると「美術史編」をお勧めします。もっとも「文学史編」の方が、各著作の特徴をかなり説明しているため、『でる日講義−とことん文化史−』を受講していない人にはお勧めです。次に「内閣編」ですが、40面ノートでは内閣チェックができないため、近現代の首相を出題してくる立教大には、ぜひお勧めします。社会学部では周辺事態法を制定した内閣まで問われています。1999年のできごとを2007年に出題しているのですから驚きです。

ところで、22日から長期の北アルプス登山に出かけます。携帯もつながらないところに行くので、僕自身は何の業務もできなくなります。自分の体力と相談しながらの山行になるので、いつ帰ってくるかは未定です。質問の返答は帰宅後にいたします。

ちなみにスタッフは通常勤務態勢なので、教材その他のお問い合わせは受け付けております。ブログはスタッフが何かしら更新するかもしれません。


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『聴くだけ日本史』物語(4)

4日連続で続いてきたこの話もこれで最後です。
今日は、実際の時期判別問題をお見せしましょう。
2008年上智大(経済・神)の問題です。

問 語群(1)~(30)について,それぞれに1つだけ他と異なる時期の文化の用語が混在している。その用語を(1)~(5)から1つ選びなさい。

語群
(1)
(1) 毛越寺庭園  (2) 西芳寺庭園
(3) 天竜寺庭園  (4) 大徳寺大仙院庭園  (5) 鹿苑寺庭園

(2)
(1) 興福寺十大弟子像  (2) 法隆寺夢違観音像
(3) 薬師寺吉祥天像  (4) 聖林寺十一面観音像
(5) 東大寺執金剛神像

(3)
(1) 室生寺五重塔  (2) 石山寺本堂
(3) 平等院鳳凰堂  (4) 法界寺阿弥陀堂
(5) 平等院阿弥陀如来像

(4)
(1) 凌雲集  (2) 性霊集  (3) 経国集  (4) 閑吟集
(5) 文華秀麗集

(5)
(1) 富貴寺大堂  (2) 今昔物語集  (3) 興福寺五重塔
(4) 白水阿弥陀堂  (5) 中尊寺金色堂内陣

(6)
(1) 水鏡  (2) 元亨釈書  (3) 愚管抄  (4) 義経記
(5) 禁秘抄

(7)
(1) 春日権現験記  (2) 法然上人絵伝
(3) 一遍上人絵伝  (4) 慕帰絵詞  (5) 北野天神縁起絵巻

(8)
(1) 支石墓  (2) 須恵器  (3) 群集墳  (4) 横穴式石室
(5) 装飾古墳

(9)
(1) 方丈記  (2) 東関紀行  (3) 河海抄  (4) 海道記
(5) 十六夜日記

(10)
(1) 地獄草紙  (2) 病草紙  (3) 福富草紙  (4) 天狗草紙
(5) 餓鬼草紙

いいかげん飽きましたよね?
でもこれでまだ3分の1なのです。問題は30番まであるんですから!
さすがに全部を紹介するのはやめますが、
これを見た受験生はどう思ったのでしょうね。
文化史のオニである上智の傾向をつかんでいれば、
当然対策しているはずですが、
最近の赤本は2年分しか問題を載せていないので、
誰かのアドバイスがなければ気づかないかもしれません。
そういう意味で大いに点差のついた問題だと思います。
30問も解いているうちに打ちひしがれたら、
他の問題にも精神的ダメージを引きずって、
つまらないミスをしてしまいそうです。

十分な対策をして受験にのぞんでください。
解答はこちらです。

(1)(1) (2)(2) (3)(1) (4)(4) (5)(3)
(6)(4) (7)(4) (8)(1) (9)(3) (10)(3)

このうち(10)だけが難問です。
なので9問正解できればすばらしいと言えます。
(7)と(9)も難しめですが、わずかに出題例があるため、
『でる日講義−とことん文化史−』では扱っています。
というわけで、最低7点は取りたい問題でした。
ちなみにこの後に続く20問にも、
ハイレベルな問題がちらほらあります。
本気で難関大を考えている人は、油断なきよう願います。

リニューアルした『聴くだけ日本史−美術史編−』の詳細は、
こちらをご覧ください

『聴くだけ日本史−美術史編−』は、CD2枚組です


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『聴くだけ日本史』物語(3)

今回ブックレットを作るにあたって、
各文化の色のイメージをスタッフに聞き回りました。
「万人に共通するイメージがあるんじゃないか?」
と思ったからです。
ところが実際はだいぶ違っていて、まさに十人十色でした。
そこで、ジャケットのサンプルに何度も色をぬってみて、
悩みつづけたのです。
結局最後は、僕の独断とデザイナーの微調整で決めました。
白鳳文化は「白」とか、桃山文化は「ピンク」といった、
わりと無難なセンで選んだつもりです。
弘仁・貞観文化は、空海の文字のイメージから「青」になってます。
実際にこれを使う方の感想はどんなものでしょうか……。
自信と不安が半々くらいです。

ところで、美術作品の名前を列挙しても、
意外と余白が残ることに気づきました。
使う人が自分で作品名を追加できる点では良いのですが、
ふと「イラストを入れてみたらどうだろう?」と思いたちました。
印象的な作品の絵を入れたら、記憶定着に有効だと思ったのです。
ちょうど地図を作成するために、
ペンタブなるものを購入したばかりだったので、
さっそくそれを利用して描いてみました。
できあがった絵には素人臭さも漂うのですが、
「先生うまいですね」とおだてられて採用してしまいました。
いや、derutoko.com のスタッフには、
なぜか美術の成績が低い人が多いので、
僕の絵でも誉めてもらえるのですよ。
小さなサイズのイラストなのでお許しください。

イラスト入りジャケット

ちなみに、ケースは固いプラスチックの透明ケースをやめました。
最大の理由はCDを2枚収納できて、
しかもジャケットを入れられるタイプのものがなかったからです。
世の中にはあんなに2枚組CDが発売されているのに、
一般の人が買える世界には存在しないのです。
不思議なことです。
でも一方で、柔らかい透明ケースを見つけました。
プラケースよりコストがかかってしまうのが難点ですが、
透明ケースと違って割れないし、厚みがないからかさばらないし、
むしろこっちの方が使いやすいような気がします。

そんなわけでカッコよくなった『聴くだけ日本史−美術史編−』を、
ぜひごらんください


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『聴くだけ日本史』物語(2)

昨日のエントリーで文化作品の時期をつかむことの重要性に、
気づいてもらえたんじゃないかと思います。
しかし問題は、その文化作品の時期チェック方法です。
どうやってやればいいのでしょう?
みなさんは僕みたいに入力するわけじゃないので、
網羅的にチェックする機会がないと思うのです。
いわゆるチェックペン勉強をいくらやっても、
時期を覚えたかどうかは確認できませんよね?
だからよく授業で、
「友達同士で時期を答えさせる問題を出しあうといいよ」
と言っていたのです。
そうしたら生徒から「先生、作ってよ」と言われたのです。
そこで考えたのが、この音声教材だったのです。
音声教材の良さはいくつもあります。
まず、ランダム再生機能を使うことで、
まったく違った問題順序で自分を試すことができます。
「この問題の次は、あの問題が来るよな……」
なんてことがないわけです。
次に、文化作品は慣れない言葉が多くてやっかいですが、
音声なら、文字ではなく、音から作品名になじめるのです。
赤ちゃんは文字を見て言葉を覚えるわけではありませんよね?

そうして完成したのが、
CD媒体の『聴くだけ日本史−文化史編−』でした。
これがわりと好評だったため、
その後すぐに「内閣編」もあったほうがいいなと思い、
近現代のできごとの時期(内閣名)を問う、
『聴くだけ日本史−内閣編−』も作ったのです。
こちらはさすがに項目が多くて、文化史編の倍の長さになりました。
そうするとどうしても値段が高くなります。
そこで「何か付録をつけられないか?」と考えたのです。
いいものがありました。内閣プリントです。
これは内閣別にできごとを整理した、3枚のカラープリントです。
通年授業の受講生には、
これに類似する白黒のプリントで整理してもらっていたので、
授業を受けていない人にも、
『聴くだけ日本史−内閣編−』を使うなら、
内閣プリントで整理してほしいと思ったのです。

通年授業では内閣プリントを、
各内閣の性格別に色分けすることを提案していたので、
カラーバージョンを作ってみたかったというのもあります。
予備校では配布できないプリントというわけです。
どうも僕は基本的に色彩が好きみたいです。
色彩検定というのがあるんだそうで、
その勉強をしてみたいと思ったこともあるほどです。
日本史検定は受けないのに、変ですね。

ちなみに自分の時期判別能力が気になる人は、
こちらで試すことができるようになっています。
「文化史作品3択チェック」です。
ぜひ試してみてください。
(パソコンからのみアクセス可能です。)

リニューアルした『聴くだけ日本史−美術史編−』の詳細は、
こちらをご覧ください


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『聴くだけ日本史』物語(1)

『聴くだけ日本史−美術史編−』のウェブページを、
本日公開しました!
こちらからどうぞ。

リニューアルを記念して、
この教材を作るにいたったお話しをしたいと思います。

derutoko.com の自費出版は、
『聴くだけ日本史−文化史編−』から始まりました。
なぜリスクのある自費出版をする気になったかというと、
これがCD媒体の音声教材だったので、
ふつうの出版社ではとうてい通らない企画だったからです。
でも、文化史の問題には、
各作品の成立時期がわかるとたちまち解けてしまう問題があるんです。
この事実は、そういう解き方をした人にしかわからないところが、
ポイントです。

僕自身がどうして時期を意識するようになったかというと……、
文化史用語のデータ入力をする過程で、
半ば強制的に時期を覚えこまされたからです。
当時は何百ページもあるルーズリーフにデータを記入していたため、
時期がわからないとすぐに書き込む場所が見つけられないのです。
パソコンでデータ整理をするようになっても、
1994年頃のパソコンでは処理能力に限界があり、
即座に文字検索ができませんでした。
そのため各用語のコード番号で検索をかけていたのです。
コード番号は時期別に付けてあって、
たとえば、飛鳥文化の用語なら「514XXX」、
白鳳文化の用語なら「516XXX」といった具合です。
このコード番号を覚えておいて該当ページを引っぱり出すわけです。

話がそれてしまいましたね。

そんなこんなで時期判別能力が備わってからは、
時期違いのダミー選択肢を、瞬時に消せるようになったのです。
なぜそれが強みかというと、
文化作品は特定の出題パターンで出るとはかぎらないからです。
実際にはさまざまな解釈、さまざまな観点から作品名が問われます。
でも、誰が作問しようとも、成立時期にブレはありません。
時期から解答を絞り込めば、はるかに正解しやすいんです!
(※上智大の問題では、成立時期の判別がもう一段階難しいです)

時期違いのダミー選択肢を並べる問題が多い裏側には、
作問者側の事情が見えかくれします。
時期の異なるダミー選択肢を並べておけば、
「この選択肢でも正解になるじゃないか!」
などと受験者側からクレームをつけられずに済むためです。

時期判別を意識するようになると、
名前が似通っている用語にも注意するようになります。
このことは書き問題でもミスを減らす効果をもたらしました。

つづきはまた明日

『聴くだけ日本史−美術史編−』


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『聴くだけ日本史』を使って通訳案内士試験に合格!

最近は derutoko.com 教材が、大学受験以外の対策にも使われることが多くなってきました。歴史検定はもちろん、教員採用試験、さらには通訳案内士試験の対策としても有用だったそうです。
こんなメールをいただきました。

<Tさん>
ご無沙汰しております。昨年の7月26日に「聴くだけ日本史(美術史編)」を通訳案内士試験のために購入した者です。このたび試験の結果が出まして、おかげさまで合格することができました。
「聴くだけ日本史」は1次試験の日本史の問題で効力を発揮しました。得点に換算すると100点満点中の20点分、選択肢に出てきた用語数は34 手堅く得点することができました。
HPで視聴でき、内容がわかって購入できたことも良かったです。実際に使ってみると、力の入れ具合や間合いの良さ、「でるよ!」などがアクセントになって、とても使いやすかったです。また、仕事柄音声教材を多用するのですが、声に個性が強すぎたり、嫌いな声だったりすると使わなくなるものですが、声が聞きやすく、助かりました。車の中でよくブツブツやってました。通勤や買い物のニッチの時間に最適の教材でした。以前交通事故を心配されるメールをくださいましたが、こちらは20km信号なし、1時停止3か所の直線世界なので大丈夫でした。
この教材の目的は暗記ですが、用語を正確に覚えたことで、文化の流れや特徴がよく見えてくるものですね。さらに、もともと美術が好きでしたが、この勉強を通して日本美術工芸に目覚めた気がします。2次試験ついでにいった「大徳川展」と国立博物館常設展を楽しんで見ることができました。ありがとうございました。取り急ぎご報告まで。

<石黒>
通訳案内士試験の合格、おめでとうございます。もともと大学受験向けに作った教材なのですが、お役に立ててなによりです。いわゆる一般的な一問一答式の問題集などと違って、この教材は音声教材ですので、「歴史用語が口をついて出てくるようになる」のが特徴です。このことは、文字ではなく、‘話して’外国の方に日本文化を紹介するという、Tさんのような方にこそ、向いているのかも知れません。当方の教材が大学受験以外の分野でお役に立てるというのは、非常に光栄に存じます。当教材で学んだことをもとに、外国の方々に日本文化の良さをお伝えいただければ幸いです。

ちなみに、僕の声まで誉めていただいて大変恐縮です。通訳関係の勉強となると音声教材を使われる機会が多いのですね。そうした方に認めていただけると、お恥ずかしながらもうれしく思います。この度はご報告ありがとうございました。

やっぱり耳から音声で入ってくる情報の定着力って、書き書き勉強ばかりの人には未知の世界だと思います。そのことについて一冊本を書きたくなりますが、たぶんもうすでに科学的に証明されてるでしょうね。


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歴史用語を間違って覚えちゃう人

「でるとこ模試」の採点をしていて気づいたことがあります。歴史用語を、ただ字面を見て、書いて覚えるだけの人は、記述問題の時に正確な解答が書けないことが多いようです。「でるとこ模試」の内容とかぶらないように、違う時代で例をあげて説明します。「種子島時堯」のことを「種子島堯時」と書いていたりするのです。これは、北条高時など「たかとき」という名前の人が実在するからです。当然その逆に「北条時高」としてしまう人もいるんです。北条氏は「時」の字が前につく人と後ろにつく人がいるので危険なんです。「北条貞時」などもやばそうですね。天草四郎「時貞」がいるからですよ。ちなみに、足利将軍で同じような間違いはありえません。義詮・義満・義持……と、彼らはみな「義」の字が前につきますから。

実はこの採点をする数日前に、こんなこともありました。生徒が「円覚寺ぶっしゃりでん」と言うんですよ。鎌倉文化で登場する「円覚寺舎利殿」の間違いですね。その時は現役生の授業の開始直前だったので、彼につっこみを入れる余裕もなかったのですが……。そして、彼が「ぶっしゃりでん」と言ってしまったのは、たぶんこんな理由です。

鎌倉文化よりも先に、まず飛鳥文化を勉強しますね。その時に「仏舎利」ってコトバを覚えるわけです。釈迦の骨という結構インパクト強い話とともに。そうすると、鎌倉文化で「円覚寺舎利殿」が登場しても、彼の脳味噌が勝手に「円覚寺仏舎利殿」と変換してしまうんですよ。そして、鎌倉文化を勉強してかなりの時間が経っても、間違ってることに気づかない……と。

これはやばいですよね?

こうした失敗を防ぐためにも「しゃべり勉強」は重要なのです。そして、さらに思います。『聴くだけ日本史』を使っていたら、間違いに気づくのに……と。もうすでにお使いの方は、フォローメールでお伝えしたとおり、「復唱しながら時代を考える」ってのをぜひやってみてください。効果が出ますから。


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模試を受けた人からのメール

昨日、模試についてのエントリーを書きましたが、ちょうど、その模試を受けた2人からメールが来ました。紹介します。

<Sさん>
こんばんわ。 河合塾藤沢現役館でレギュラーを受講しているSと言います。今日河合で模試がありもちろん日本史も受験しました。先生の40面ノートのおかげでかなりの問題数をスラスラ解くことが出来ましたが途中つっかえてしまいました。「文化史」です。 今回は古代中世の和歌集だったんですけど…、ひどすぎました。仏教関連のほうが苦手なのに和歌の問題でここまで詰まるとは思わず正直かなり落ち込みました。やっぱり文化史攻略なくして難関私大合格はありあえないとつくづく思い知らされました。そこでやはり文化史対策として先生の教材が一番かなと思い今日サイトを見ていました。でる日講義を買うか、聴くだけ日本史を買うか、悩んでいます。このふたつは主にどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?河合なので文化史は先生の授業が受けられずちょっとヤバイかなと思っています…。お忙しいとは思いますがよろしくお願いします。
追伸。
先週の木曜の授業は延長お疲れ様でした。生徒のために1時間半も平気で延長して講義してくださる先生の姿に感動しました。お体に気をつけて頑張ってください!

<石黒>
この段階で文化史がまずいと気づいただけよかったと考えてください。河合塾生の場合は、文化史を僕が担当することはありませんので、必ず何かしらで補わなければなりません。

さて、「聴くだけ」と「でる日」の違いですが、「聴くだけ日本史」はあくまでも文化史の学習をしたうえで、一問一答の問題として使うもので、それ自体が講義ではありません。文化史そのものの学習は、「でる日講義」の映像で受講した方がいいと思います。そのうえで「聴くだけ日本史」をやると万全というわけです。

> 生徒のために1時間半も平気で延長して講義してくださる先生の姿に感動しました。
いやいや、とんでもありません。ただ、あんなに延長しないといけないほど、河合塾の通年授業の時間数は少ないのだと理解してください。

<S.P.S生さん>
凄い人の例はいつも早稲田予備校や河合塾の人ばかりですが、spsからでた凄い人はいないんですか?あと、spsって夏期講習で近代をやる講座と早慶大日本史などがないことについて質問なのですが、前者は××中継で流れを、演習を先生の「受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史」って感じで大丈夫でしょうか? それとも、××中継でなく読むだけ日本史(2)を読んだ方がよいでしょうか? 後者についてはspsで日本史2講座とも取ってるんですがそれで大丈夫でしょうか?すいません、あとひとつ。spsの校内テスト70点(実際は「安東」が字が汚くて「安束」って読まれたらしくて×になって68点なんですが)でした・・。 今日の河合の全統は86点でした。正直これはどうなんでしょうか・・?回答待ってます。

<石黒>
S.P.Sですごい人はいますよ。でるとこサイトの「遺言」ページにある「谷口君」ですよ。ほかにも早慶に受かった人はいますが、いかんせん、総人数が少ないため、目立たないのと、なぜか合格した後、報告してくれて、かつアドバイスを書いてくれる人が少ないのです。

次に近現代についてですが、××中継というのは、出題率に従って書かれている参考書ではありません。だから、読んでもかまいませんが、そこで赤字になってるものが大切だと考えると、大間違いです。予算に余裕があるなら、7月後半発売予定の近現代の映像教材をお勧めします。

> 後者についてはspsで日本史2講座とも取ってるんですがそれで大丈夫でしょうか?
早慶上智クラスをめざすなら、本当は早慶向けの講座を受講すべきです。

それから、校内模試についてですが、僕もその「安束大将軍」の解答を見ました。全体的に字が丁寧に書かれておらず、採点者に悪印象を与えそうでした。入試というのは、高校の定期テストではないので、「大学に入らせていただく」という謙虚な心を持つべきです。そうすればおのずと丁寧な字を書くようになるでしょう。小論文など、言うまでもなく、文字の印象で評価が左右されます。

そして、河合の全統記述についてですが、29日付けのブログに書いたとおり、問題が簡単なんです。確か授業でもそのウラ話をしたと思います。あくまでも校内模試での点数を参考にしてください。甘い考えを持った時点で、S.P.S生さんの成長は止まってしまいます。MARCHクラスが第一志望だとしても、80点台はほしかったです。それが信じられなければ、過去問を解いてみることです。そろそろ6月ですから、過去問開始の時期ですし。

さて、S.P.S生さんのメールの中で、一番気になったところは、校内模試の点数を、「本当は70点だったんだけど……」と言っている部分です。人は何かを失敗した時に、ついついそのいいわけをしてしまいます。「本当だったら××だったのに……」と。しかし、そのままそのいいわけで自分を慰めてるだけだったら、成長するのがすごーく遅くなってしまうでしょう。自分の非を認めることができるのが、すぐれた人じゃないでしょうか?ニュースでは毎日のように、悪いことをしたオトナが、なかなか自分の非を認めず、悪あがきしている姿を目にします。十代の若者が、そんなオヤジと同じでいいんですか?宮田さん馬上さんも、その点、実に潔いです。こんなところも受験に成功する条件の一つですよ。だからこそ思うんです。

受験勉強には、人生を学ぶ部分がある、と。

明日は、数学選択から日本史選択に切り換え、みごと早稲田に合格した大嶋さんからのアドバイスを紹介します。


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文化史作品の覚え方

彫刻をはじめとする美術作品の名前を覚えるのは、なかなか一苦労します。時々、「ダイブツってごちゃごちゃしてなかなか覚えられないんです……」という、とんちんかんな相談を受けます。この彼はたぶん「仏像の名前が覚えられない」って言いたいんでしょう。たしかに仏像彫刻の名前は、文字数が多いし、漢字が難しくて覚えにくいですね。彼の場合は、どの彫刻作品も「大仏」に見えてしまっているくらいですから、かなり重症のようです。「大仏」なんて奈良の大仏以外にそんなにいくつもないってば……。

さて、どうすれば覚えられるか、ですが、写真を見ながら、その名前に慣れるしかありません。効率の良いやり方を求めるならば、その名前を口でしゃべるべきでしょう。世の中にあふれる新製品の名前は、CMで映像とともに名前が音で発せられます。そして、誰かとの会話の中で、自分が初めてその新製品の名前を口にした時、確実に名前をGETするんです。いや、ほんとは会話でなくてもいいんです。ふと、ひとりごととして声に発した時に、ステップが上がるんです。ウソだと思うなら、試してみてください。わかるはずです。一番わかりやすいのは、片思いの人の名前を、しかも口にしたことのない、下の名前だけを、声に出してみてください。ちょっとだけドキドキするはずです。そして、一段と気持ちが高まるはずです。逆に言えば、自分のことを好きになってもらいたければ、自分の名前をその人に連呼させれば良いとも言えます。

だいぶ話がそれてしまいました。すみません。心理学が好きなんです。さあ、声に出すことにそんな効果があるなら、慣れない文化作品名も声に出してみるべきです。ところが、単に文字を読み上げるってのは、つまらないんです。

そこで、『聴くだけ日本史』ですよ。

ふだんの授業では、あまり自分の著作物の話をすると、「宣伝ばっかりうぜーよ」って嫌がる生徒がいるだろうと思っているのですが、ここはブログですから、思う存分言わせてもらいます。文化作品の名前に慣れるのは、CD『聴くだけ日本史』が一番です!このCDは、僕が文化作品や作者名を言い、聴いている人にその時代を考えてもらう、というシンプルな一問一答になっています。実に単純な構成ですが、しかし! これが全然馬鹿にできないのです。なぜなら、音で作品名や作者名を聴くと、その時代を考えるまでに、その名前を自分でもリピートするわけで、音として記憶にのこるのですよ!自己流の適当な読み方で覚えるということもありません。しかも、文字が見えているわけではないので、漢字を思い出しながら、その作品名が自分の暗記用まとめのどこに書いてあったかを思い描くわけです。頭の回転が速くなれば、資料集(図説)の写真も思い出すようになります。これらは、文字や写真が見えていたらできないことなのです。記憶というのは、アウトプットする回数が多ければ多いほど、定着するものなのです。そして、「しゃべり勉強」を恥ずかしがっている人が多いですが、CDを聴きながらだと、答えるまでの3~5秒間に自然と発声しちゃうんですよ。英語の「りぴーとあふたみー」を経験してるなら、わかるでしょ?

先日、この文化作品の時代チェックの方法を、「作品名を書いた単語帳を作ったらどうですか?」と質問した生徒がいましたが、正直、それでは効率が悪いんです。作品名が書いてあるプリントをコピーして、その作品名部分だけを切ってみるという方法もありますが、それも、実に、たるい! です。また、さらに言えば、文化史の夏期講習で紹介した、「白い紙に作品名をランダムに書いて、それを上からチェックする」という方法も、お金がかからないという意味で紹介しただけで、このCDにくらべればはるかに効率が悪い方法です。

値段は2,100円。作った本人が自画自賛しても、あまり信頼性がないのでしょうけれど、僕なら迷わず買います。短いコメントが入ってるのも「買い」だと思います。そう。実際には単純な一問一答ではないんですよ。そりゃあプロが問題出すんですから、お友達同士の問題の出しっことは違いますよ。

長かった夏休みも、もうあと2週間です。夏休み前にやろうとしていたことは、やりきれていますか?がんばってください。


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