くり返し覚えるか、一回で焼きつけるか

だれもが記憶法には悩まされますよね?
こんな質問をいただきました。

<Oさん>
覚えるためには何回も同じことを繰り返したほうがいいんですか?
それとも、一回でしっかり頭に焼き付けるほうがいいのですか?

<石黒>
それはもちろん一回で覚えられるのが良いのではないでしょうか。記憶力の良い人はそれができるらしいですし。しかし残念なことに多くの人は一回では定着させられません。それゆえくり返し覚え直すしかないのが現実です。

ところで記憶の定着に大きな効果があるのは、覚えたものを思い出す(アウトプット)ことです。完全に覚えることを待ってから問題集をやる人がいますが、それは得策ではありません。覚えきったかどうか不確かな段階でさっさと問題集を解いた方が、結局は記憶効果が高いです。

あとは短時間で記憶するための工夫もすべきでしょう。そのため声に出したり、音を聞いたり、図版を見たり……とさまざまなことをすることをお勧めしています。

このブログには「受験に役立つ脳科学」というカテゴリーがあります。今回の反復学習の大切さについては、こちらの記事に実験結果まで出ています。なかなか興味深いですよ。この「脳科学」シリーズは受験生にはかなり有用かと思います。

聴くだけ日本史-内閣編-

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やることが増えて復習の崩壊がはじまっています…

2学期に入ると、その週に習った範囲の復習と、1学期に扱った部分の復習を同時に進めなければなりません。この時期に勉強のリズムをもう1段階上げる必要があるため、先日もそのことに関する過去記事を再放送しました。今日は、具体的な質問が届いたので紹介します。

<Aさん>
こんばんわ。いつも石黒先生のノートには助けてもらって順調に日本史も伸びてきました。志望校は第一に早稲田の文化構想他に早稲田の文学と社会科学、青山の総合文化政策を受ける予定です。
今悩みに直面しています。それは、日本史の復習時間が充分にとれないということです。このブログの記事をいろいろ拝見して解決方法のヒントを探そうと思ったんですが、なかなか自分に合うものが見つからず、思い切って先生に相談することにしました。自分の復習方法は
近現代(その週にやった授業)
(1)ノート清書
(2)枠を自分で作って一週間で量を分けて復習
で文化史も含めて大体1週間2枚程度をしっかりと暗記しています。実はこれはさほど負担でもなくこの方法は自分の中ではベストかなと思っています。しかしここからが悩みなのです。1つは1学期範囲の復習です・・
夏休みを通して、近現代でやった方法と同様の方法で、1周はしました。(文化プリントも含めて)しかし、細かなところだんだんと忘れてしまうのです。それの対策で最初は電車の中でノートを2ページ毎日読むというのをやって、それでも本当に細かいのはなかなか定着しなかったので、ここは一念発起と、ノートを全部コピーして赤シートで隠せるように塗って、それをやることにしました。それで、先週まで丸く済んできたのですが・・・先週僕は先週資料を全然やっていないことに気づき、石黒先生の「どこでも史料問題」を始めました。(中略)
(1)朝の駅までの道の15分間聴く、(2)そしてその範囲をCDを聴きながら読む
という方法でやったのですが(2)に割く時間がなくなって週の途中で出来ない日が発生したうえに、1週間後には忘れてしまったりなかなか定着しません。さらに、どんどんどんどん他教科でやることが増えて赤シートのノートすらやる時間が追い詰められてきて2ページの予定が1ページになったり・・・とにかく復習の崩壊が始まってきています・・・
だからこの二つの事柄についてアドバイスをいただきたいです。
(1)このまま赤シートノートを続けるべきなのか(他によい効率よく細かいところまでできる方法はあるか)
(2)史料集の勉強方法でより効率よく定着できる方法はあるか。
の二点です。赤シートノートはもし他の方法が見つからなければ他教科の時間を少し削ってでもしっかり2ページやろうと思います。(中略)
国語も志望先が文学部系が多いため国語も重視されるのである程度時間を割いています。なので、日本史に割く時間がどうしても少なくなってしまいます・・・でも、絶対に日本史を怠りたくないです。もともと学校でも日本史だけはクラスで上位だったし、日本史は好きだし、なにより志望校に絶対に受かりたいからです!!(後略)

<石黒>
計画的にきっちり復習しているようで、心強いです。

>このまま赤シートノートを続けるべきなのか(他によい効率よく細かいところまでできる方法はあるか)
チェックペン勉強も始めのうちは良いのですが、いつまでも続けるのは効率が悪いです。赤シートで何回かまわしたら、脳内復元をベースにし、どうしても覚えられない部分だけをノートに印や付箋をつけるなどして、重点的に覚えていく方法に切り換えるべきです。脳内復元については、こちらの記事を参考にしてください。
「究極の最速ノート復元 歩き復元!」
習得度によって、うまく使いわけましょう。

>史料集の勉強方法でより効率よく定着できる方法はあるか。
『どこでも史料問題』も、考えて思い出せないところだけに印をつけて反復していくべきです。音声CDは、定着しきれないトラックだけを再生するように、プレーヤーで設定できないでしょうか。

短時間で効率良く進められるよう、工夫してみてください。

どこでも史料問題

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文化史プリントって全部覚えるんですか?(再)

この時期、メキメキと成績を伸ばしている人もいれば、思うように成績が上がらず焦っている人もいると思います。今頃になって、やっと自分の甘さに気づいた人もいることでしょう。そういう人は、とにかく優先順位や時間短縮を念頭に置いて、死にものぐるいで勉強するしか手がありません。こちらの記事を読んで、今自分が何をすべきなのかをよく考えてみましょう。

文化史プリントって全部覚えるんですか?

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受験に役立つ脳科学(5)

今回は、脳科学の専門のかたではなく、経済学者野口悠紀雄先生のアドバイスを紹介します。
野口先生は『「超」整理法』というベストセラーが有名ですが(読んでません)、その後「超」シリーズをたくさん書かれていました。その一つに『「超」勉強法』という本があります。これは著者の体験をベースにしている部分も大きいので、決してそのまま利用できるわけではありませんが、膝ポンな勉強法が紹介されています。

その一つに、「全体から理解する」というのがありました。
「部分の積み上げで全体を理解するのではなく、全体を把握して部分を理解せよ」と言うのです。最近は、この点を意識して授業を展開していることが多いですが、ノート復元の際にも大雑把な復元から入るのが良いのです。

それから、「八割できたら、つぎの仕事にかかれ」というのもありました。「基礎にいつまでも拘泥するな。先に進め」と言うのですが、ノート復元で言えば、完璧な復元までいたらずとも、次の面に進むべきということです。几帳面な人はついつい完全さにこだわってしまって、足踏みしてしまいがちです。2割くらい放っておいても、それが細かいところだったら、次の範囲の学習にさしつかえありません。2度目、3度目の復習の際に埋めていけば良いのです。

そして「もしかしたらこんな受験生がいるのかもしれないなあ」と不安になったのは、「ながら勉強」をする人の話です。テレビやラジオ(今どきいるのかな?)をつけながら勉強することです。いや、日本語の歌詞のある曲を聴きながらというのも危険ですね。野口先生は、次のように書いています。

勉強には集中が必要だ。なぜか。それは、人間のワーキング・メモリには厳しい容量の制限があり、多数の案件を同時処理できないからである。これは、実験心理学や大脳生理学で明らかにされている。第五章で、記憶に刷り込むには、対象に注意を向ける必要があるといった。同じことが、すべての学習についていえる。対象に注意を集中しなければ、勉強したことにはならない。
このために、余計な刺激をワーキング・メモリに入れないようにする。虫の鳴き声のように無意味な刺激は、仕事や勉強に熱中すれば、聞こえなくなる。つまり、そちらがワーキング・メモリから追い出される。しかし、テレビ番組のように意味がある刺激は、なかなか追い出せない。それどころか、そちらにメモリを占拠されてしまう。
だから、「ながら勉強」は、避けるべきだ。とくによくないのは、テレビである。意識的に消さないと、つけっぱなしになってしまう。現代っ子は、幼い頃からの習慣で、テレビを見ることが無意識の癖になっている。

これは脳科学を勉強して納得したのですが、意識的に見ようとしていなくても、視界に入っていれば脳は認識してしまうし、意識的に聴こうとしなくても耳から情報は入ってきてしまいます。電車の中で他人が話してる内容って、聴こうとしなくても耳に入ってきてしまいませんか? 本を読んでいるときには非常に邪魔です。僕はすぐさま iPod で耳をふさぎますけどね。でも歌詞があるとこれまた邪魔になります。だから聴くのはクラシックか、20年以上も聴き続けて歌詞が気にならなくなった邦楽です。

日本史の勉強時間は短いにこしたことはありません。どうせやるなら効率の良い方法にしてみませんか?

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前時代的なメソッドから脱却できますか?

●お知らせ●
携帯のアクセス制限機能でこのブログが閲覧できない方向けに、本日よりアメーバブログでも記事を更新しています。今までブログが見られなかったお友達がいましたら、お知らせいただければと思います。なお、アメブロでは2012年5月21日以前の過去記事は掲載していませんので、このブログが見られる方は、今まで通りこちらをごらんください。

5年前に「翼状片(よくじょうへん)」という病気で右目を手術したことがあります。この病気の原因の一つは紫外線だそうです。今回の金環日食にあたって、さんざん「太陽を直接見てはいけません」と言われて思ったのですが、昔はそこまで強く注意されてなかったように思います。小学生や大学生のときの日食では、単なる黒っぽい下敷きで見たし、そもそも中高生のときには、しょっちゅう夕日を見ていました。なにせ、都会と違ってさえぎるものが何もない濃尾平野で、学校からの帰路は西方向に30分かかりましたから。

そして大学生になったらなったで、今度は日照時間の長い長野県駒ヶ根市に入り浸り、かつ紫外線の強い高山を縦走していました。サングラスもかけず、日焼け止めも塗らずに、です。無知というより、無謀という感じですね。今現在は、そうした危険をできるだけ回避して生活しています。

これと似たようなことが、受験日本史にもあります。こんな質問をいただきました。

<Oさん>
(前略)早稲田大学商学部を第一志望と考えています。日本史は先生についていこうと思っています。そこで教科書についての質問です。2月の体験授業のときに先生は教科書の太字は入試には関係ないとおっしゃっていましたが、受験勉強の中で教科書はどれほど重視するべきなのでしょうか?教科書と用語集が受験勉強に必要だということは先生からいただいたプリントに書いてあったので分かっています。先生のサイトや偉人の遺言を通して40面ノートを土台して勉強していこうとも思っています。ただ家で両親が教科書と用語集が基本だと言うことを何度も言うので時々不安になります…。お返事よろしくお願い致します。

<石黒>
もちろん教科書が基本ですし、一握りのすごーくアタマのいい人なら、教科書をすみずみまで覚え、さらに暗記だけでは太刀打ちできない正誤問題も、応用力で解けてしまいます。Oさんがそのような人ならまったく問題ありませんが、お金を払って予備校に来てもらっているのですから、覚えやすいように40面ノートにまとめ、早稲田に通用する理解力をつけるために授業をしているのです。

教科書や用語集を使って勉強するというのは、例えて言えば、かまどで火をおこし、つきっきりで釜でご飯を炊くようなものでしょうか。昔の人はそうするよりほかなく、またそれが当たり前だったわけですが、今は炊飯器がありますすし、レンジでチンするだけで食べられるご飯も売っています。日本史の勉強に手間暇をかけたいのなら、釜で炊くおいしいご飯を追求してください。受験に必要のない知識もたくさん手に入りますから。しかし、とにかく第一志望に受かれば良いと言うのなら、‘サトウのごはん’をチンしてください。

うさぎ跳びや水分を取らないジョギングなども同じです。30年前は誰もがやっていて、基本とされていたことです。当時は「うさぎ跳びが膝に悪い」とか「水分を取るべきだ」なんて言う人がいたら、年長者にどやされました。言う人もほとんどいなかったわけですが。これらと同じで、勉強法も昔とくらべるとはるかに進化しているのです。

目標を達成するために、何が重要で何が必要ないのかを、正しく判断することを願います。

<Oさん>
お返事ありがとうございますm(__)mおいしいご飯よりもサトウのご飯の方が断然良いのでそれを目指して頑張ります。私の目標は第一志望校の合格です。体験授業で過去の生徒の得点率をみて、日本史はもちろん、他の教科もおろそかにできないことは分かっています。効率よく勉強することを考えているので、授業→40面ノート→復元→問題集と赤本をしっかりこなします。

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日本史に割く勉強時間と、河合塾の夏期講習

先日「セキヶ原の戦いはいつから?」で紹介したFさんから、引き続き質問がありました。

<Fさん>
さっそくお返事ありがとうございます!講習では並ぶんですか?ディズニーランドのアトラクションみたいですね笑!今週からはもっと早くから行って前の席確保します!
(中略)ところでまた質問なのですが、規則正しい生活をしようと思い1週間のスケジュールリズムを決めようと思ったのですが、日本史は1週間にどれくらいの時間勉強するのがちょうど良いでしょうか?(先生のモットーは日本史に時間取られず英語に時間回すことと勝手に理解してますが)
今の私は、まず金曜日の夜を全部使って前日の授業の清書をして軽く内容の復習をし、土曜か日曜の午後全部を使って知識定着をしていますが、私は他にも英語や古典現代文も取っているので、時間が足りなくなり復習がちゃんとは追いついていない状況です!効率が悪いのでしょうか?先生のブログに載っていた偉人の方の様に学校までの道(20分も歩きます!)で復元を明日からやってみます!(中略)
PS 先生のブログ見てますが、どうして毎日00:00に更新されているのでしょう?笑 こだわりですか?

<石黒>
藤沢では階段に並ぶことになりますね。
日本史にかける時間は、それまでの知識量などが左右するのでなんとも言えません。短いにこしたことはないですね。勉強時間の9割を英語にあてて、残りの1割で日本史をこなしていた人もいるほどです。何時間かけるかというより、何割かけるかと考えてください。そして、その時間内に終わらせるよう努力すべきです。よってノートの暗記も、100%完全に暗記する前に時間切れとなり、やむなく次のページの暗記に移ることもあり得ます。完璧をめざしたがために、毎週の授業に遅れてしまったら大損です。他教科の時間を食いつぶすなどもってのほかです。
時間の使い方は、偉人の宮田さんも書いてくれています。
「続・宮田さんからのアドバイス!」

ブログ更新の時間ですが、みなさんが一日に何度も見に来なくてすむように、と考えてのことです。0時に更新されてなければ「今日は休みだな」とわかるわけです。

<Fさん>
ありがとうございます!学校と予備校以外で勉強できる時間を計算してその割合を決めて、時間内に暗記する癖をつけます!
今日、河合塾の模試を受けてきました。結果は惨敗です(>o<)覚えたつもりがうる覚えなものばかりで、自分の甘さを痛感しました...このままではまずいと気付いたので、気を引き締め直して手遅れになる前に取り返します! 夏期講習の相談なのですが、私は河合塾の藤沢校で3タームの石黒先生の授業を総合日本史演習と近代史と早慶大を取りたいのですが、欲張りすぎでしょうか?志望校は上智で早稲田も受けると思うので、総合日本史演習だけでなく難しい問題にも夏休みには触れた方が良いのかと思い早慶大日本史を考えていますが、逆に急に早慶のような難しい問題ばかりを解くのも不安です、毎年の先輩はどのような取り方をしているのですか?8日から申し込みが始まりできるだけ早く申し込みたいので、なるべく早く返信お願いします。お忙しい中申し訳ありません。 PS.先生のブログの更新を待つために意地でも12時まで勉強する癖がつきました!それに何度も更新を確認しに行かなくても良いって名案です! <石黒> 夏期講習の受講方法に関しては、でるとこサイトで参考になるブログの過去記事を紹介しています。 モバイル版夏期講習ページ
PC版夏期講習ページ
こちらの「河」マークのついている記事、とくに今回の質問は「河合塾の4コマ連続夏期講習」が参考になるかと思います。「早慶大日本史」はハードな講座ですので、不安がある場合は「日本史集中講義(近現代)」を映像教材『でる日講義−つながる近現代−』に置き換えることをおすすめします。

模試に関しては、あくまでも予備校の既習範囲での正解率が肝心です。履修していない範囲だったら、0点であってもかまいません。復習方法についてはブログでも紹介していますのでごらんください。
「試験結果をきちんと分析しよう」

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早大合格者のアドバイス−しゃべり勉強−

早稲田予備校には、地方から上京し、一人暮らししながら受講している受験生が結構います。僕自身が地方出身ということもあって、そういう人たちには、なんとしても良い結果を出してほしいと思ってしまいます。今日紹介するI君もその一人でした。パッと見の外見とはうらはらに、ほがらかでポジティブな性格だったので、きっと合格するに違いないと思っていましたが、みごと早大入試最終日の学部に合格できたようです。最終日の試験に受かる人というのは、たいてい「折れない心」を持っているものです。

<Iさん>
早稲田大学人間科学部に合格いたしました。教育学部は残念ながら補欠という結果でしたが、ともかくも早稲田生にはなれそうです。先生のお力がなければ合格はありえませんでした。本当にありがとうございます。先生が次に早稲田予備校にいらっしゃる時に帰郷していなければ結果などを直接報告したいと思っています。まだ本命の商学部、社学は結果待ちなので冷や冷やと過ごす日々が続きますが、一先ず合格したことを報告いたしました。

<数日後のIさん>
早稲田大学社会科学部にも合格いたしましたので、そちらに進学予定です。最後まで諦めずにやり切れました。ありがとうございます。大学に入っても更に頑張っていかなければならないなと思っている所存です。(後略)

<最近のIさんからのメッセージ>
(前略)余談ですが、受講生が喋り勉強にできる限り早くコンバートするように脅してあげて下さい。僕の周りでは喋り勉強が定着しなかった人は思うような結果になっていないので。もちろんそれが全てでは無いのですが、まず喋り勉強ありきだと思います。僕は家ではかなり大声で史料などを読んでいました(笑)

<石黒>
ほほう。それはおもしろい。しゃべり勉強については、これがベストって形が固まっていないので、一つの提案として、「こんなことやってました」ってアドバイスをくれませんか? ぜひ、ブログで紹介したいです。

<Iさん>
そうですね、基本は先生が授業中におっしゃったように単純覚えにならないよう、ノートはストーリーを喋りながら覚えていました。最初はノートの横に取った重要なメモも見ながら喋って、次にメモは見ずに喋り、最後はノートを閉じて、定着したかを確認すべく、喋りました。どこかで引っかかったり、思い出せなくなったらその部分と関連する部分をやり直していました。文化史も、単純に覚えるものは仕方ないとしてつながりを重視して喋っていました。授業をしっかり聞いていれば全然時間がかからず頭にしっかり残ります。

史料の喋り勉強は寝る前、または朝の短時間でやりました。先生が授業で読まれた部分を中心にハイテンションで読んでいました。インパクトに残って定着するかな、と考えたからです。まず、何も隠さず読んで、次に重要用語の意味や、チェックをかけた部分を隠して読みました。基本はその時その時の最近の授業で取り扱ったものを読んでいましたが、以前のものも忘れてはいけないので1週間おきにはやっていました。短時間なので、全然苦にならないです。
あとは、音で覚えることができるものはそれで覚えていました。たとえば、シュタイン:ウィーン大学→シュタウィーンという風に(こじつけ風ですが)

でも、すべて、先生の授業ありきですね。そこを怠ったら何もできません。一時、僕も授業に集中できない時期があって、その時のアチーブメントテストはなんとランク外でした!これは今でも恥ずかしいです!授業は出るのは当然、そこで何を得るかの勝負だと思いました。

これはまた大変参考になるアドバイスですね。「シュタイン−ウィーン」はもちろん僕もやってます。音あわせ覚えは、しゃべり勉強をしていれば、自然と身につく覚え方です。

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受験に役立つ脳科学(4)

児玉光雄先生の『上達の技術 一直線にうまくなるための極意』のなかに、「記憶するときはあらゆる感覚器官を動員する」というアドバイスがありました。

感覚器官というと「五感」がありますね。視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚の5つです。しかし、ほかにも「圧覚」「痛覚」「温度感覚」「運動感覚」「平衡感覚」「臓器感覚」があって、これらの感覚器官をできるだけたくさん動員して記憶すると良いそうなのです。英単語を覚えるときも、「単語を見て」(視覚)、「自分の手で書いて」(触覚、運動感覚)、「発音してその声を自分の耳で聴く」(聴覚)べきだと言うのです。

頭の中で記憶するだけでなく、身体を動かして記憶するのも有効だと書かれていました。そういえば、仏像彫刻の名前を覚える際に同じポーズをして覚えるという人がいましたね。

さて、この聴覚を利用することについて、医学博士の築山節先生は『脳が冴える15の習慣—記憶・集中・思考力を高める』のなかで、こう書いています。

音読が脳に良いというのは、最近よく言われていることですが、これは目と口の運動であるだけでなく、脳の入力→情報処理→出力という要素が連続的に含まれているからです。目で文字面を追っているだけでは理解していないこともありますが、スラスラと音読するためには、ある程度内容が理解できていなければいけません。そこに確実な脳の情報処理があります。しかも、それと同時に声に出すという出力もある。
朝のうちにこの連絡をスムーズにしておくことは、目や耳で捉えた情報をパッと理解したり、考えたことをスラスラと話したり、文章化したりすることに良い影響を与えます。スポーツにたとえて言えば、簡単な連係プレイの練習もしておくといったところでしょうか。
特に、会話の少ない環境にいる方は、ぜひ音読を習慣に採り入れてみて下さい。ただ読むだけでなく、人に聞かせるつもりで読むともっといいでしょう。

京都大教授の鎌田浩毅先生も『一生モノの勉強法—京大理系人気教授の戦略とノウハウ』で、声に出してテキストを読むことを勧めています。

まずはテキストを通読して、自分がまだ「覚えていないこと」をぐっと絞り込みます。そのうえで新しい情報を記憶する際には、まず黙読しながらテキストの内容を頭に定着させます。次に、テキストを声に出して読みます。意外と知られていませんが、自分が出した声を聴きながら耳で覚えるのが、生理学的にも最も効果的な記憶法なのです。英語でも、ヒアリングのテープを繰り返し聴くことで、フレーズを体得できます。

何をどうしゃべるのかは、人それぞれです。重要単語だけを発声するとか、参考書や教科書の文章を読み上げるとか、ノートに書かれている内容を説明するとか……。いずれにしても、時間をムダに使いすぎないように気を配りながら、取り組んでみてほしい学習法です。

明日は、そのしゃべり勉強を実践していた早稲田合格者からのアドバイスを紹介します。

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受験に役立つ脳科学(3)

世間では大学入試の日本史は、暗記科目だととらえている人が大勢います。大河ドラマなどを見ている分には、暗記モノとは感じていないはずなのに、受験日本史となると違ってしまうようです。

たしかに暗記部分もあるのですが、因果関係やつながり、繰り返しなどを意識して理解すべき部分もかなり大きいのです。というより、そういう理解をしながらでなければ、到底覚えられません。受験日本史で必要とされる情報量は膨大なのです。

しかも、単純暗記が得意だった小学生時代は、とうの昔に終わっているのです。別の方法をとらなければ、記憶できないのですよ。よく授業で「日能研時代は終わったんだから、丸暗記しようなんて幻想は抱かないでください!」と言うのですが、脳科学でも高校生くらいが、丸暗記よりも理論だった経験記憶が発達する時期にあたると言います。ものごとをよく理解してその理屈を覚えていくべきなのです。

実際、丸暗記なんてレベルが低いと思いませんか?

さて、海馬の研究をされている池谷裕二先生の『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』では、効果的な復習プランも示されていました。前回紹介した「短期記憶」を「長期記憶」に移すためには、どういうインターバルで復習するのが良いか、です。

1回目の復習=学習した翌日
2回目の復習=1回目の1週間後
3回目の復習=2回目の2週間後
4回目の復習=3回目の1か月後

とのことです。

まず肝心なのは、授業内容が短期記憶にのこっているうちに、つまり翌日までに1回目の復習をすることが何よりも大切です。児玉光雄先生の『上達の技術 一直線にうまくなるための極意』には、おもしろい実験結果が紹介されていました。

100年以上前にドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが実験したところ、記憶の47%が2日後に、75%が6日後に、そして79%が1カ月後には失われたそうなのです。児玉先生の実験でも、まったくおさらいをしなかった人は2日後には86%も忘れてしまったそうです。それに対し、10分後、6時間後、24時間後にきっちり復習した人は、忘却率がわずか7%にとどまったとのことでした。すぐ復習することの大切さがよくわかりますね。

というわけで、基本的に3回は復習する必要があるようです。(1)学習直後、(2)ちょっと間をあけた後、(3)長く間をあけた後の3回です。無理に復習の頻度を過密にしても、あまり効果は変わらないそうです。今度いつ復習するかを手帳にメモしておかないといけませんね。本気で集中して復習したら、後は寝かせておき、その間に問題演習に励むのが良いでしょう。アウトプットすることは記憶の定着に不可欠です。

ちなみに覚えるモトとなるもの(通年授業の受講生は40面ノートです)は、1つに絞り込んでください。いろんなまとめを使ってしまうと、記憶がほかの記憶に影響を与えてしまう「記憶の干渉」が起こり、逆に思い出しにくくなるからです。受験情報として信頼できる「まとめ」を1つ、ひたすら覚え込むのがベストです。

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受験に役立つ脳科学(2)

『リング』・『らせん』で有名な鈴木光司という人が、『なぜ勉強するのか?』という本のなかで興味深いことを書いていました。

将来、有効となる能力とは、「理解力」「想像力」「表現力」の三つです。数学や外国語、歴史、理科など、さまざまなジャンル、要するに別角度からのアプローチを経て、この三つの力を養うのが勉強の本質なのです。
人生におけるほとんどの仕事は、この能力によってなされます。あるいは、子どもが成長して、大きな困難にぶつかったとしても、この能力が養われていれば、上手に克服することができます。

たしかにその3つに集約できるように思います。「理解力」をとってみても、今の時代は変化のスピードが速いので、社会に出てからも理解するのが遅いと、仕事にならないのです。だから、会社で「仕事がもらえない人」が生まれているんだそうです。上司から「オマエに仕事教えるくらいなら、自分でやった方が早い」って思われちゃってる人です。ちょっと怖いですね。

僕の通年授業では、理解する速さも求めます。集中力をもって授業を聴いてほしいものです。のめり込むほどに聴けば、おのずと「想像力」も使うことになるはずです。先日の「受験に役立つ脳科学(1)」にもあった通り、想像することは「海馬(かいば)」を大いに刺激するのですから、記憶が定着しやすくなるのですよ。

「海馬って何?」という疑問も湧くでしょうね。これは脳の中にある場所で、短期記憶した情報を、長期記憶に移すかどうかを仕分けするところです。ここを通過してもらわないと、2月の入試本番にいきてくれないのです。

池谷裕二先生の『最新脳科学が教える 高校生の勉強法』によれば、長期記憶に移す判定基準は「生きていくために不可欠かどうか」だそうです。受験勉強の内容が「生きていくために必要」とはとても思えないでしょうが、そこは「海馬をダマすしかない」そうです。ちょっと笑えますが、どうしても第一志望の大学に行きたいと思っている人にとっては、それほど突飛な話じゃないかもしれませんね。

池谷先生はその後にこう続けています。

海馬に必要だと認めてもらうには、できるだけ情熱を込めて、ひたすら誠実に何度も何度も繰り返し繰り返し、情報を送り続けるしかない。人間の脳は、できるだけ早く多くのことを忘れるように設計されているのだから、覚え直すほかない。

忘れても忘れてもくじけることなく、がんばって暗記をくり返しましょう。もちろん「想像」しながらね。

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