東京学芸大学の論述問題

論述問題に慣れていない人がしくじりがちなことの一つに「冗長な説明」というのがあります。日本史を知らない人に説明するかのように書いてしまうわけです。いや、採点者は教授ですからそんなことは求められていません。歴史的意義の大きなものを優先しながら、制限字数いっぱい歴史事項を書き並べてください。

まさにその勘違いをしていた現役生からメールをいただきました。

<Tさん>
はじめまして。X高校のTと申します。クラスの友達が石黒先生の授業を受けていて、「データを取っていて、分かりやすいから聞いてみたら?」と教えてくれたので質問させていただきます。

東京学芸大を志望していて、その過去問です。
2016年度の問題Iの問10の仏教に関する問いの論述問題なのですが、参考書等を見てもなかなかうまくまとまった答え方ができません。どのように書くのがベストなのか教えていただきたいです。

【問題】
史料A~Cとこれまでの問いも参考にしながら,日本古代における仏教の展開について,次の語を必ず用いて論じよ。
物部氏 鎮護国家 密教 浄土教

赤本の解答解説はこのようになっていました(※編注:解答は略します)。
密教から末法思想そして浄土教までの流れの説明がこれだけで十分なのかが少し不安でした。

【Tさんの解答】
6世紀に百済の聖明王から仏教が伝わり、その後、崇仏派の蘇我氏と排仏派の物部氏の間で崇仏論争が起こる。8世紀になると鎮護国家思想のもと、聖武天皇が大仏造立の詔や国分寺建立の詔を出し、仏教の力を使って国家を統治しようとした。最澄が開いた天台宗は、最澄の死後、弟子の円仁と円珍により、山門派と寺門派に分かれ、密教化し、空海が開いた真言宗はもとから密教であった。その後、極楽浄土を願うことが広まり、浄土教として人々の間に広まった。

<石黒>
古代仏教の展開は論述問題では定番ネタです。赤本の解答こそ「過不足なく」書かれていて完璧です。逆にTさんの解答は文章としては間違ってはいませんが、文字数に対して細かすぎる内容が多く、そのせいか史料Cで扱っている「末法思想」に触れていません。また、論述解答は人に説明するために書くというより、事実を列挙することが重要だと考えてください。しかも歴史上重要なことを優先して、です。

ブログに掲載するにあたってTさんの解答を再度読み返してみると、読点が多いですね。キーワードをできるだけ多く盛り込むためには読点は減らすべきです。また「起こる」ではなく、基本的に過去形で書くべきです。さらに浄土教は正確には極楽浄土を願うのではなく、極楽浄土に往生する(うまれかわる)ことを願う信仰です。

論述では「物語る」必要はありません。教科書タッチの無味乾燥な文章で良いのです。ま、つまんないですけどね(笑)

でる日講義-とことん文化史-

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40面ノートのおかげで第一志望校に合格できました

上智大学では英語運用能力測定試験TEAPを利用する入試があります。ここ日本史の問題は他学部とはまったく異なり、論述中心のかなりやっかいなものとなっています。それを受験した方からの思わぬ合格報告をいただきました。

<A.Mさん>
こんにちは。
河合塾南浦和校で石黒先生の授業を受講していた者です。
先生はもう覚えていらっしゃらないかもしれないのですが、秋頃に上智大学TEAP利用入試の日本史の試験について質問させていただきました。冬の直前講座で母性保護論争について解説をしていただいたおかげで無事筆記試験を通過することができました。私が受けた心理学部は2次試験があり現段階では補欠なのですが、1次試験を突破できたのは石黒先生の授業のおかげです。
そしてここからが本題なのですが、私は筑波大学人間学群心理学類が第一志望で、選択科目を国語か日本史で迷っていました。センター試験で95点とれたので思い切って日本史を選択したところ、合格することができました。40面ノートの時系列を頭に思い浮かべて記述できたことが大きかったと思います。
石黒先生の授業を受講して本当に良かったです。ありがとうございました。

なんと、上智のTEAPを飛び越えて肝心の筑波大に受かってしまったと! すばらしいですね。
国公立と私立難関大を併願する場合、どちらに比重をおいて学習を進めるかは非常に悩ましい問題です。受験者ひとりひとりの事情で答えが変わってきます。A.Mさんから相談を受けたときもそういう話をしたのですが、みごとな結果となって大変うれしく思います。

上智対策コンプリート・ミッション

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国公立大と私立大を併願する人の悩み

とある地方の国公立大と私立難関大を併願する方から質問をいただきました。ちょうどこの前日に、予備校でも同じような質問を受けたばかりだったので、似たような悩みを抱えている人が多いのかもしれないと思いました。

<Xさん>
こんにちは、○○校で受講しているものです。
国公立大学を志望していましたが私立大学一本にしようか悩んでおり、未だに結論が出せていないまま勉強を続けています。国公立大学は30~90字程度の論述問題が多く出る傾向の学校を志望しているのですがまだ論述対策に手をつけられていません。私大は早稲田大学の文化構想学部、社会科学部と上智大学の文学部などを考えています。もし国公立大学と併願する場合、傾向が異なる私大の併願は何校ぐらいに絞るのが良いのでしょうか?上にあげたほかにMARCHからも受験するつもりでいるのですが。そして、10月の模試の結果なども踏まえて志望校を決定しようと思っているのですが、現段階ではどのように学習をすればよいでしょうか。

<石黒>
まずいですね。遅くとも9月末の時点でどちらを優先するか決断すべきです。二兎追う者は一兎も得ずとなりかねません。つまり、9月末の時点で理数系科目の得点の見通しを立て、合格点を取れそうなら国公立大優先でいくべきですし、無理そうならば私大優先に切り換えるべきです。なぜなら併願する私大が早稲田・上智という最難関大だからです。生半可な取り組みでは受かりません。しかも両者の傾向はかなり異なります。国公立大の論述対策は国公立優先と決めた後の10月からでも良いでしょう。その場合、早稲田と上智の対策としては英語で9割取って合格する作戦を取り、日本史は7割でがまんするべきでしょう。英語に力を入れることは国公立大合格にも大いに役立ちますから。

僕自身も併願しましたが、国公立に的を絞っていたため、私立大の合否結果は散々なものとなりました。自分のことを客観的にとらえるというのは、高校生くらいだとまだ難しいかもしれませんね。自分のことをわかってくれている身近な年上の人がいれば、どう思うか聞いてみるといいかもしれません。僕の場合は、7つ上の人で自分が目指していた大学を出た人がいたので、良いアドバイスをいただくことができました。ギターの師匠でもありましたが、もう亡くなってしまって残念です。

合格スケジュール

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新天地での40面ノート勉強法(4)

当方は、杉並区に住んでいるのですが、最近、明治大学和泉校舎の図書館が利用できるということを知りました。ネットで蔵書検索をしてみると、区立図書館で予約数十人待ちの本が、いずれも明大図書館では予約0人と出てきました。学生は貸し出し中の本を予約するってことをしないものなんでしょうか。今後、近現代史について調べものをする機会が増えそうなので、ありがたく活用させていただきます。

ちなみに、受験生以外のかたで、日本の近現代史について「こういう本が読みたい」という意見がありましたら、ぜひお寄せください。

さて話は変わって、現役時代に僕の授業を受けていて、今年は他の校舎で再チャレンジしている方からの質問を紹介します。

<Yさん>
昨年度河合の藤沢校でお世話になっていたYと言います。現役の時は考えが甘く、結果も散々で浪人することになりました。現役時は私文だったのですが、今年は自分への挑戦だと思って国公立にあえて変更することにしました。今は○○(編注:伏せさせていただきます)に通っているのですが、担当の日本史の先生の授業があわず(先生に習っていたので頻出だとか今の先生に言われてもいまいち信用できません…)、日本史を独学でやろうか迷っています。
そこで質問なのですが、独学でやるとしたら去年の40面ノートと先生の通信教材で対応できるか、教材でお勧めのものを教えてください。因みに2次試験では現在数学とどちらにするか迷っていて最終決定は夏休み前頃にする予定です。今はどっちにもできるように国公立向けの勉強をしようと思っています。また、論述に関してはフェローにいこうと思っています。志望校は神戸大経営学部、第二志望は横国経営学部です。長々とすいません。よろしくお願い致します。

<石黒>
2年目は別の予備校で受講する人向けのアドバイスは、3月末にブログで紹介しました。こちらを参考にしてください。

新天地での40面ノート勉強法(1)
新天地での40面ノート勉強法(2)
新天地での40面ノート勉強法(3)

国公立大志望でしたら、まずはセンター試験の正誤問題に出されやすい問題や正誤文を集めた問題集『あるある正誤問題』がおすすめです。定番の正誤問題‘あるある問題’をチェックすることで、効率よくポイントをおさえた勉強ができます。

私立大も併願するのであれば、昨年度の学習からさらに踏み込んだ知識・理解が必要です。とくに昨年度の藤沢は、夏期講習で「早慶大日本史」が開設されなかったため、前近代のハイレベル用語にだいぶ抜けがあるはずです。『難関大用語集解』で補うことができます。

また外交史や土地制度史など深い理解が必要な部分も、昨年度のハイスピード授業では完全に習得しきれなかったかと思います。これらの頻出テーマをおさえるには、『でる日講義−経済・外交史(前近代)−』をおすすめします。

一方で、そもそも文化史や史料対策は大丈夫でしょうか。『でる日講義−とことん文化史−』『どこでも史料問題』を用意しています。

日本史を独学するにあたって心配なのは、通年授業を受けなくても自分でペースを守って勉強を進めていけるかどうかです。強い意志が必要だという覚悟はあるでしょうか。国公立大に手を広げたせいで、昨年度に受験した私大の合格ボーダーに届かなかったら本末転倒です。健闘を祈ります。

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模試で目覚める河合塾生

河合塾のマーク模試でよい点数が取れた、という報告があいついでいます。順調な走り出しですばらしいです。これで第一ステージはクリアという感じですね。次のステージは、マーク模試より少し難しい全統記述模試です。これまた予備校の履修範囲の問題で、どれだけ正解できるかが肝心です。

先日、その河合塾の模試についてのメッセージと、授業についての質問をいただきました。

<Wさん>
こんばんは!河合塾藤沢現役館で先生の授業を受けている者です。先日プレステージ、マーク模試と2つの模試を受けたのですが本当に先生が出る!とおっしゃっていたところが出て本当に感動しました!!特に<志賀島>を記述で書けたときは本当に嬉しかったです。しかしそれと同時に先生の授業を受けて自分で復習すればすぐに解ける問題がたくさんあり、今までいかに自分がぬるい勉強をしていたのかを痛感しました。模試を受けてからは記憶が逃げて行く前にしっかりと復習をするように心がけています!
2つ質問があります。(1)よく黒板で「この年代はバツで」とおっしゃっていながら書いている年代がありますよね???あれは覚えるべきなんでしょうか???(2)記述対策としては教科書を読むことが第一歩と考えていいのでしょうか???それとも記述式の過去問で授業でやったところからどんどんやるべきでしょうか???
ちなみに私の第一志望は国公立大学で、私立なら早稲田に行きたいと思っています。よろしくお願いします!

<石黒>
(1)覚えなくていい年代です。授業で「年代は出ません」って言ってますよ。
(2)本気で二次試験に論述が課される国公立大を受験する場合は、教科書での表現に慣れつつ、過去問に取り組むべきです。

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一橋大志望のすごい人(1)

今年はなぜか、一橋大を志望する生徒を見かけます。その一人のM君は、通年授業ではなく、derutoko.com の教材だけのおつきあいの現役生です。なんと「センター試験の日本史も5年分やってみたら全部満点」だったという強者で、スタッフともども目を丸くしているところです。

今日はそのM君とのやりとりを紹介します。

<Mさん>
でる日講義でお世話になっているMです。学校では通史が終わって全時代演習(再び原始からテストを中心に授業をしています)にはいり、ここでのテストも石黒先生の教材をベースに勉強して9割を超えられていて、(テストの問題は早慶・marchの過去問が中心です)順調にすすめられています。最近、自分なりにノート復元もやりはじめてみて(ノートは学校でもらった啓隆社のものです。結構細かいと思います)ますます日本史の定着と流れがわしずかめているのを感じています。(中略)
またひとつ質問で恐縮ですが、一橋の論述では教科書を超えるレベルの問題もそこそこでて、そういう問題が繰り返し出題される傾向にあるのはご存知かと思いますが、そういう問題にあたったときには、(赤本の解説を鵜呑みにしないで)なにか日本史の辞典などで調べるなどをしたほうがよいのでしょうか。また、お勧めの割と手軽で詳しい辞典も、もしあれば教えていただきたく思います。よろしくお願いします。

<石黒>
辞典は用語の説明にすぎないので、あまり効果がないのではないかと思います。教科書の副読本として史料集はありませんか?そこに書かれている解説部分は役立つはずです。

山川出版の『詳説 日本史研究』という本もありますが、手を広げ過ぎな気もします。山川の教科書を使っているのなら、三省堂の教科書を使うという手があります。メールから伺えるM君の処理能力の高さなら、「拾い読み+習得」くらいはできるかと思います。山川とは異なった説明がされている部分では、歴史の理解が深まるでしょう。健闘を祈ります。

<Mさん>
わざわざありがとうございます。学校では山川です。三省堂、使ってみたいと思います。すいません、最後にもうひとつだけ質問させてください。最近一橋の過去問を解いていて、史料問題にあたっていたとき、前までは「どうせ、未見史料だし、とくに対策しなくてもいいだろう」と思っていたのですが、いざやってみると史料独特の文体(?)に戸惑ったり、たまに超有名史料が出たりして、史料の勉強の必要性を感じています。私立は慶応商・経済、早稲田政経、上智経済を考えていて、どこでも史料問題を再び検討しているのですが、(どうせ史料をやるなら先生のもので、とも思っています。)上記の大学では史料問題の頻度はどれほどなのでしょうか。手元には4年分しか過去問がないので正直よくわからないんです。正直、暗記とかは得意な方で理解も早いほうだと思うので、ちょっと分量が多いくらいならやりきれる自信はあります。あと、さすがに今から難関大用語集解はいまからオーバーワークですかね(苦笑)弟がいる(明治大志望で日本史選択です。来年は先生のもとに行かせますよ(笑))のでもっててもいいかな、なんて思ったりもしています。(後略)

<石黒>
早稲田政経も上智も、史料対策はかかせません。早稲田の場合は、『どこでも史料問題』に載っていないCランク史料や未見史料も出てしまうほどです。

『難関大用語集解』はM君ならこなせるとは思いますが、第一志望のことを考えると、優先順位はやはり低いでしょう。早慶上智対策には有効ですが、一橋大に受かるほどの英語と国語の能力があれば、そこで点数を取らなくても受かるのではないかという気もします。もっとも、本書はしばらく改訂の予定がないこともあり、弟さんのためには役に立つかと思います。

M君とのやりとりは、また後日に続きます。

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冬期講習についての質問(2)

冬期講習についての質問が、だいぶ前に届いていました。今年はなぜか一橋大志望者が集まってきています。

<Mさん>
こんばんは。一橋大学社会学部が第一志望のMです。先生の教材で日々、日本史の勉強に励んでいます。2つ質問させてください。石黒先生の「難関大用語集解」と「でる日講義 経済・外交史(前近代)」は内容の面でどういった違いがあるのでしょうか。「難関大用語集解」は一橋大学の論述対策の教材としても有効でしょうか。少し話が早いかもしれませんが、石黒先生の早稲田予備校の冬期講習での担当講座と大まかな内容を教えて下さい。以上、お手数おかけして申し訳御座いませんが、ご返答のほど、よろしくお願い致します。

<石黒>
『難関大用語集解』は、『読むだけ日本史(1)』『日本史事始』に掲載されていないDランク用語を小テーマごとに解説し、その出題例を紹介している参考書です。でるとこサイトでサンプルが何ページか読めるので、そちらをごらんいただければ、一目瞭然かと思います。
一橋対策には、当教材は必要ないかと思います。むしろ論述解答作成の練習に励んでください。

一方『でる日講義−経済・外交史(前近代)−』は、土地制度史・外交史・東北と遷都の歴史など、大きなテーマについて、まとめプリントを使って講義しているものです。

冬期講習については、こちらのページをごらんください。パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ

<Mさん>
こんばんわ。一橋大学社会学部が第一志望のMです。以前メールで質問したときには日本史を私大で使わないと言ったのですが、滑り止めの本命を慶應義塾大学・商学部・A方式(英語・数学・歴史)にすることにしました。そこでまた、ひつこいようですが、3つ質問させてください。
石黒先生の早稲田予備校の『早慶難関大の日本史(近現代)』と『センター日本史』のどちらか取ろうと思っているのですが、(早稲田予備校で一橋大学の過去問をコピーするために講座を1つだけ取る予定で、せっかくだから石黒先生の講座を1つ、と考えています)『早慶難関大の日本史(近現代)』の方は『出るとこ』のつまみぐい(?)、にはどうでしょうか。あくまでA方式のメインのライバルは東大・一橋を受ける人たちだと思っているのでそこまで細かい単語を拾わなくても英語・数学の学力がしっかりしていれば大丈夫だとは思うのですが、やっぱり一つ合格しておいて、安心して2次試験に臨みたい、という気持ちもあるので。それとも現在手持ちの『出るとこ日本史講義—経済・外交史(前近代)』・『出るとこ日本史講義—経済・外交史(近現代)』だけでも差をつけるには十分でしょうか。
先生の『でるとこ史料問題』は『問題編』・『頻出史料でるとこチェック』は慶応商学部の試験直前に『史料編』抜きで使用するのはどうでしょうか。さすがに滑り止め、ということなのであれこれするべきではないとは思うのですが、少しでも足しになるなら、とも思っています。(多分、一橋の日本史の未見史料は先生のものとはリンクしていないと思うので…)
先生の『出るとこ日本史講義—文化史』と『聴くだけ日本史—文学史編』はセンターや一橋大学の文化史問題(思想・学問・教育史が特に)にも対応しているのでしょうか。もし対応していれば慶応商学部対策も兼て、検討したいと考えています。
以上、長文になってしまい、申し訳ございませんが、御返答いただければ、幸いです。よろしくお願いします。

<石黒>
一つずつお答えします。まず講習ですが、慶應の中でもっとも日本史が易しい商学部しか受けないなら、「早慶難関大の日本史」はちょっと荷が重いかもしれません。早稲田対策としてかなり細かいことまでやるからです。また「センター日本史」は、センター試験の過去問で9割取れている人には必要のない講座です。

それから史料についてですが、慶應商学部は史料問題の出題率が低いので、私立専願でないM君の場合、史料問題対策に時間をかけるのはもったいないと思います。他教科や論述対策に時間を使うべきでしょう。

一方、『でる日講義−とことん文化史−』はセンター試験は言うまでもありませんが、一橋大の文化史問題にもそれなりに対応しています。これで流れを理解し、用語が覚えられます。その上で論述解答が作れるよう教科書を読み込んでください。また、慶應対策には文句なくぴったりでお勧めの教材です。『聴くだけ日本史−文学史編−』は文学史の時代・ジャンル判別に特化した教材なので、一橋大対策には向いていません。

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一橋大対策で『でる日講義』は使えますか?

今年はなぜか一橋大をめざすと言う受験生を何人も見かけます。しかし、国公立大はセンター試験の科目数が多いため、一筋縄ではいきません。広く手早く学習する能力が必要とされています。僕自身は国語や日本史も好きだけど、数学や生物も好きだったので、その特性を活かせるのはむしろ国公立大だと思っていました。当時は教員をめざしていましたが、社会科とは決めていなかったので、二次試験も国語と数学を選択したほどです。

さて、一橋大の二次試験に課される日本史論述問題は結構難しく、その対策にはかなり労力が必要とされます。こんな質問をいただきました。

<Mさん>
はじめまして。一橋大学社会学部を第1志望にしている高校3年生です。学校での日本史の授業は高2のときには旧石器~江戸時代高3の授業では開国~といった感じで2学期の頭に通史が終わる予定です。通史の近現代の範囲の理解は学校の授業で大丈夫だと思っていて前近代の通史の理解があいまいなのですが、そこで、経済・外交史(前近代) 18,900円、経済・外交史(近現代) 18,900円の購入を検討しているのですが、一橋大学の日本史を受験するのには適当でしょうか。(ちなみに併願の私大は数学で受験しようと思っているので私大特有の問題対策は必要としていません)よろしくおねがいします。

<石黒>
『でる日講義−経済・外交史−』につきまして、ご検討いただきありがとうございます。
一橋大の論述対策は二段階が必要です。
(1)歴史の流れを因果関係や背景をつかみながら、深い部分まで理解する。
・とりわけ一橋大が好む経済分野は、かなり踏み込んで理解する必要があります。
(2)入試で加点対象とされるような文章の作成能力をつける。
・教科書を読み込んで、難しい言い回しに慣れてください。実際に論述問題にあたって、解答を作れるか何度も試すべきです。

お問い合わせの映像教材は、上記の2つのステップの(1)をクリアするのに有用です。早慶上智などの難関私大を意識しているので、講義中に非常に細かい知識も出てきますが、それを横に流しつつ、メインの流れを深いところまで理解してください。上記の「因果関係」などはかなり話しています。

<Mさん>
返信ありがとうございます。これから親にお願いをしようと思います。さらに質問で恐縮ですが「日本史事始」と聞くだけ日本史「内閣編」と「あるある正誤問題」はどういった教材でしょうか。日本史を一橋二次試験とセンター試験のみの私には有効でしょうか。それともオーバーワークでしょうか。よろしくお願いします。

<石黒>
各教材の詳しい説明はブログ・サイトをごらんください。中身のサンプルも視聴いただけます。センター試験対策には『あるある正誤問題』が非常に有効です。『日本史事始』『聴くだけ日本史−内閣編−』は私大受験用です。


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東大受験で必要なこと

先週はあちこちの校舎で、
derutoko.com 教材の実物を見せてほしいという要望がありました。
それでふと思ったことがあります。
もしかして最近の受験生は、
ネットにつながるのは携帯だけになってるのでしょうか?
というのは、携帯とパソコンとでは、
でるとこサイトで見えるページが違うからです。
パソコンからなら、各教材の写真や内容が見えるのはもちろん、
音声教材なら音声のサンプルが聴けるし、
映像教材なら映像のサンプルも見ることができるのです。
しかし、携帯用サイトではそれができません。
もっと技術があれば、携帯からでも見やすくできるのかもしれませんが、
超零細企業なので、とてもそんなところに経費を出せないのです。
ブラウザでさえ Internet Explorer に対応するので精一杯です。
Firefox や Google Chrome をお使いの方は、
ご面倒でも Internet Explorer からごらんください。
まあそれを言うなら、Mac パソコンにはまったく対応できてませんね。
Web は規格がバラバラで、正直アタマを抱えているところです。

さて、今日は東大対策についての質問メールを紹介します。

<Mさん>
私は東京大学が志望校です。土地制度史について深めたかったので、今回の注文をさせていただきました。石黒先生はどちらかというと私大試験向けの先生と友人より伺っております。この点でシグロ様におかれましては「石黒先生」と「東大対策」についてお話、その他お奨め商品ございましたらお聞かせ願いたいと存じます。

<石黒>
東大の二次試験対策で必要なことは次の3つです。

(1)深い歴史理解
  教科書に書かれている内容の深い理解です。
  ヘンなウラ話はまったく必要ありませんが、
  単なる用語暗記レベルでは何の役にも立ちません。
(2)歴史事実から推論する力
  ある二つのできごとの関係性について、
  たとえ知らなくても推測して論じることができる力です。
(3)教科書風の文章作成能力
  コンパクトに要点だけを文章化する力です。
  幼稚な表現や的外れな解答は論外です。

derutoko.com には、東大対策に特化した教材はありませんが、
上記の(1)は、
おもに映像教材「でる日講義」シリーズで習得するのが近道です。
(2)も映像教材でかなり養えますが、教科書の熟読は欠かせません。
そのうえで実際に論述問題を解きながら力をつけていってください。
(3)も実戦演習が欠かせませんが、教科書の音読も効果があります。
世の中にはそうして読み上げたフレーズを
ある程度記憶できる人がいます。
この能力に長けていると、東大に受かりやすいわけです。
英語構文を覚えることにも通じているように思います。
そして、derutoko.com の教材には、
『きたえる論述−早稲田・慶應−』という論述問題集がありますが、
東大の問題とは傾向が違っているため、
残念ながらダイレクトに有効というわけではありません。
また、当方のブログには東大対策に関する記事がいくつかありますので、
参考までにご紹介いたします。

東大を狙いたいのですが
東大受験、脅威の勉強法(1)


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日本史をセンターでしか使わないんですが……

今日は国公立大志望者からの悩み相談です。

<Nさん>
私の大学第1志望は東京学芸大学です。2次試験は前期は小論文、後期は面接と小論文といった入試科目になっていて、日本史はセンターの時のみ使う予定です。それで、何を質問したいかと申しますと…。
でるとこサイトに載っていた偉人の遺言に一通り目を通したつもりなのですが、遺言を残された偉人の方の中に、国公立進学者が見つけられず…。遺言に残された勉強法を参考に、と思っていたのですが、載っていないので、はてどうしようかと少々困っています。
もし先生のお手元に、先生の授業を取って国公立に合格した卒業生の遺言やなにか勉強法などありましたら、教えていただけませんか??
あと、先生は大学受験をしていたころ、どのような時間配分で、どのようなペースで、どれくらいの睡眠時間で勉強していましたか??こちらももしよかったら教えて下さい。

ちなみに今の私の勉強方法ですが…。
日本史に関しては、まずボイスレコーダーに録音した講義の内容をMDに録音しがてら聞いて復習をしています。私は授業中はメモ用のノートに書いているので、それを清書用のノートに写し、進行状況に合わせてプリントや山川の教科書のコピーを貼ったり、先生の「でるとこ攻略法」に書いてあった語呂合わせを付箋に書いて、その内容の書いてあるページの上にひとまず貼ったりしています。録音した授業の進行状況に合わせてノートの写しやプリント貼りをしているので、全部録音し終えるときには、1回目の復習は終わっていると思っています(あくまで自己満足ですが…)2回目以降の復習は、基本的にはノートの復元と、それに合わせて先生が授業中におっしゃったことを頭の中で再生して、それと文化史のリンク、前後ページとのリンクを2度3度確認するようにしています。

他の教科に関しては、とにかく過去問と戦う教科も有れば(数学がコレです。)、自分で作った単語テストとひたすら向き合ったり(英語がコレです)、呪文のように暗記物を繰り返し念仏のように唱えたり(古文がコレです)しています。得意科目もあるので、それに関してはマイペースに、楽しく応用問題を解いています(現代社会、生物がだいたいこれです。)

ちなみに、上に書いたことを、自分が満足できるまで完璧に1日で終えたことはほとんどありません…。やっているうちに、気が付いたら朝が来て、気が付いたら登校時間ということが1週間続くことも普通にあります。
正直体が保つのかどうか、高3が始まってまだ1ヶ月しか経っていないのに不安を感じています。
どうしても体調が悪い日は、勉強を普段の半分くらいにして寝るようにしているのですが、それでも睡眠時間はとれて3時間。こんなペースでやっていて大丈夫なのかとても心配ですが、一応学校の授業で受験に対して頼りにならない授業はとことん寝させてもらっています。特に学校の日本史は、110分授業で記憶があるのが20分以下なんてこともしばしば。それでも、やっぱり毎日こんな生活を送っていたら、決戦のセンター試験のころはボロボロになってるんじゃないか、と思っています。

お忙しいところ申し訳ないのですが、助言のほう、よろしく御願いいたします。あと、お時間に余裕有りましたら、今私がやっている先生の日本史の復習について、不足している点がありましたら、是非教えて下さい!!

<石黒>
国公立大の人からのアドバイスは一応ありましたね。古い人ですが、滝口律子さんが一橋大です。もっとも、彼女の場合、早稲田や慶應で日本史を使いましたから、Nさんとはちょっと違いますね。

国公立の場合、たくさんの教科を勉強しなきゃいけないため、いかに最適な理解度で、好き嫌いせず、広くモノゴトを習得できるかがカギとなります。センターの日本史で言うなら、決して難しい用語は必要なわけでなく、そのかわりに歴史事項の本質や流れが大切なんです。また、文化史は意外と出題率が高いし、生活分野からの出題も目立ちます。

このため、40面ノートを完全に復元できる必要はないんですよ。どのくらい手を抜いていいかは判断に苦しむところですが、他教科の勉強時間を確保するために、絶妙なバランス感覚が必要とされます。それを養うためには、センター試験の問題を解くべきです。過去問がいいと思いますが、エッセンスを要領よくつかみたいなら、『あるある正誤問題』をオススメします。

Nさんは、睡眠時間をかなり削っているようなので、要領よく勉強を進める工夫をすることが肝心でしょう。まだ入試直前期というわけではないので、6時間くらいは睡眠を取った方がいいと思います。逆に、それができない勉強法なら、考え直すべきでしょう。省ける作業がたくさんあるように見えますよ。短時間で広くたくさんの勉強をこなせるタイプの人が、「国公立大に現役で受かる人」です。現役での合格をめざすなら、そういう人に変わってください。

「自己満足」なんて、志望大学合格には何も関係ありません。あくまでも、次の2つができたときに満足すべきです。

短い時間でたくさん習得できた
長期間にわたって忘れない形で記憶できた

ちなみに僕自身のことを言うなら、現役のこの時期は6時間くらいは寝ていたと思います。


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