歴検1級を奪回した医師のNさん

derutoko.comの教材を使って日本史を学習している人の中にはおとなの方も多くいらっしゃいます。中にはderutoko.comの教材のコピーを予備校で配布している講師がいたりして、同業者として非常にがっかりしました。悪い噂の絶えない業界です。

でもその逆の人もいます。歴史検定に挑み続けている医師のNさんもその一人です。「50代からの歴検奮闘記」でご紹介しました。そのときは1級に合格したのですが、翌年は1点足りずに不合格という非常に残念な思いをされていました。今回、再び1級を奪回したというご報告をいただきました。
※非常に長いので注目箇所を勝手に太字にさせていただきました。

<Nさん>
石黒先生
昨年2月に先生にお会いさせていただきまして1年近くがたち、ご無沙汰いたしております。先生におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。私の方は、相変わらず医療の現場で日々仕事に追われている中で、歴史オタクを極めようと、通勤の合間などわずかな時間に少しずつ“歴検受験日本史道”の修行を続けてまいりました。昨年は1点で不合格となりました歴史検定1級を奪回すべく、今年も、すべての映像教材、「受験生が本当にほしかった問題集(近現代)」、『難関大用語集解』、を徹底的にやり、「あるある史料問題」や、『2時間でおさらいできる日本史(近現代)』にも少し取り組んでおりました。昨年59点で1点差不合格という悔しい点数でしたが、今年は66点とることができ、2度目の1級に合格できました。実は自己採点の時点で、合格はできたと思っておりましたが、どうも気分がすっきりしませんでした。それは、ここでもお話するのが恥ずかしいくらいのケアレスミスが3題、9点分もあったからです。自分のもっている実力が本番で発揮できないほど悔しいことはないと思いますが、是非、大学受験生のみなさんには私のようなケアレスミスがないよう、例えば、さらりと記載されたうそつき部分に気づかず正誤問題にひっかかりやすいとか、難しいところに目がいきすぎて意外に簡単なところに解答の糸口があるのに気づかないとか、本番の試験における実践的な弱点を克服していただきたいと思います。

さて、お恥ずかしいケアレスミスをおかした問題はさておき、それ以外で、恒例ではございますが、今回の問題をふりかえってみたいと思います。実は、1問は選択問題で3点分、もう1問は論述問題で8点分、計11点分で、先生の書かれたベストセラー「2時間でおさらいできる日本史」に書かれている内容を覚えきれておらず大変残念なことをしました。1問は、第一回帝国議会で最多を占めた吏党名です。先生は、「受験生が本当にほしかった問題集」の解説の中に、立憲帝政党は政府が保護をやめたこともあって1883年に解党した、と書かれていますし、実際の帝国議会では大成会や国民自由党などの吏党があった、とも書かれています。さらに、「2時間でおさらいできる日本史」の中で、立憲帝政党は第一議会の時点では解党し、大政会が吏党の中の最大党であるとグラフ付きで説明されています。もちろん大政会という吏党があったという認識はあったのですが、さすがに第一議会では立憲帝政党かなと思ってしまい、撃沈でした。たいせいかい(大政会)をだいせいかい(大正解)したかったところでした。

論述の1問は「大蔵省百年史」という未見史料で、この論文がかかれたころの高度成長期の好景気と戦後まもない頃の好景気との比較を、好景気に関連した戦争にもふれながら論述させるものでした。通常の教科書に記載されているように、戦後まもなくの朝鮮特需を記載し、高度成長期の好景気は、安い海外資源、高い貯蓄率、低賃金で良質な若い労働力、などに支えられて戦争と無関係のように書いてしまいました。先生の本を読んだ記憶が少しあり、ベトナム戦争が頭を一瞬よぎったのですが、残念。高度成長期の後半にはベトナム特需が影響していることを書かなければいけませんでした。これは教科書にも、問題集にも載っていない内容ながら、「2時間でおさらいできる日本史」には、しっかり先生が説明されており、これこそニヤリ問題で、この本からゲットしておくべき内容だったと大変悔しい思いをしております。せめてもう一度読み直していればばっちりできていたはずでした。そのようなわけで先生の教材をしっかりやって、ケアレスミスがなければ、さらに20点はアップできるはずでした。

さて、そのほかの問題で、完全に降参したものを2つ。明治2年ある機関が改組されて大蔵省となったが、改組される前の名称を聞く記述問題で、答えは会計官。山川の資料集には太政官制の図の中に記載されていました。もうひとつ、縄文時代早期に定住性の高い集落が営まれていたことを明らかにした鹿児島県の遺跡名を聞く記述問題で、答えは上野原遺跡。これも資料集には記載されていました。前回までの自分ですと、このような難しい問題が印象に残り、ついついそのような内容に目がいっていました。しかし、昨年、先生にお会いした時に、先生がおっしゃられた言葉が思い出されます。「そのような難問が出ているのは満点がでないようにしているためでしょう」、とか、私に遠慮がちな口調で、「他の問題で点数とっていってください」、とおっしゃったことです。そうです。もっと正解しなければならない問題がまだまだあるのでした。医師の世界も似たようなものです。いくら勉強していてその疾患を知っていても、実際の本番でその疾患の患者に出くわして、正しく診断、治療できなければ、試験では0点ですみますが、医療の現場では患者の不利益となり0点どころかマイナス点なわけで。

次回は、今回の失敗を生かし、ケアレスミスがないように、これまで使っていた問題集はもちろんのこと、「あるある史料問題」や「2時間でおさらいできる日本史」、さらに山川の資料集ももう少し徹底して拾えるところを拾っていきたいと思います。来年はさらに点数をアップさせて3回目の合格をめざします。3回目の合格で修士という資格がいただけるようです。試験会場には、高校の教師や一般社会人のような方もみられましたが、高校生か大学生ぐらいの若い受験生もたくさんおられました。何分、年齢にはかなわず記憶の定着という点では、若い人たちにはかないませんが、本業の片手間ながら日本史をこよなく愛する気持ちはまだまだ負けてはいない思いで来年も頑張りたいと思います。

なお、以前にお話しておりましたが、今までの私の医師としての臨床経験をもとにして、これからの若い医師にむけて書いた医学書をKindle本で昨年刊行することができました。もちろん先生のベストセラーに比べますと足元、いやいやおそらく爪の先にも及びませんが、くちこみなどで少しずつ広がって、若い医師たちの参考にしていただければと思っております。普段の医学部生への病院宣伝活動(最近はこれも医師の仕事です)や書籍出版の効果もあったのか、ようやく若い医師が当院の研修に興味を持ちはじめ、ぼつぼつ研修希望の数も増えてまいりました。子供も4歳になり、休みの日は、いつも公園で走らされたり、先日は大文字山に一緒に登ったりさせられております。また京都にいらしたときはご都合がつかれるようでしたらいつでもお声をおかけください。冷え込む日が続きますが、受験生の対応に日々お忙しい中、先生におかれましては、どうかお身体の方、ご自愛ください。

<石黒>
1級合格おめでとうございます。
講習が終わってようやく返信が書ける時間が取れました。遅くなりもうしわけありません。
大学受験の日本史の観点からすると、「大成会」はあたりまえですが「会計官」は捨て問です。また論述問題のベトナム特需はちょっと難しいですが、必死に考えたら思いついたかもしれませんよね。

ところで、最近発掘された遺跡や最近話題になっている事柄については、1月の講習でプリントを配布しています。「上野原遺跡」はそこで紹介していました。もっとも上野原遺跡はそれほど注目されていないものなのですが。

Kindleでの刊行おめでとうございます。医学部生向けでしたら何も紙媒体である必要はないと思います。当方も電子書籍を考えたことがありますが、受験生には向かないだろうと判断してあきらめました。

またお目にかかる機会があったらうれしく思います。

でる日講義

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あと1点に泣いた歴史検定(2)

昨日のつづきです。

<Nさん>
先生のブログを読ませていただいていますと全国には先生の授業を聞けずに頑張っている独学受験生が数多くいるのだと感じており、そのような受験生の参考になるかどうかわかりませんが、私の教材活用方法を、特に前近代について書いてみます。今の高校生がどの程度PCソフトを使いこなしているのかあまり知らないため、全く参考にならないかもしれませんのでその場合はご容赦ください。

前近代の政治史・外交史については先生の『読むだけ日本史』がベースです。『流れがわかる日本史ノート』という本をベースにして、このノートの紙面上に、読むだけ日本史の重要用語を拾い上げてチェックを入れたり、補足を入れたりしていくという独学受験生の話を読みました。しかしこれでは、日本史ノートに書かれている、入試に出ないところも目についてしまいます。

そこで私はまず読むだけ日本史を買ったあと、1枚1枚の紙面を本から切りはずしてばらばらにしてしまいました。斬って斬ってきりまくるのでここがまさに“斬新”な方法です。
バラバラにされた読むだけ日本史は次にスキャナーにかけて写真ファイルとなり(これを一瞬でやってくれる機械もあるようです)、これをプレゼンテーションソフトであるパワーポイントに1ページにつき1枚の写真ファイルの割合で次々に貼り付けていきます。
横長のパワーポイントの白紙1ページの上には左1/3ほどのところに読むだけ日本史1ページ分が貼り付けられ、合計約180ページ分のパワーポイントファイルができあがります。
タブレットPCにこのファイルを入れ、ここからは、『読むだけ日本史』の赤字以外の重要用語にPC上で赤線を引いたり、本文の行間や真ん中1/3の白紙部分に、映像教材で拾い上げた内容や『難関大用語集解』で拾った内容などを赤字で追記したりしていきます。
最後に右1/3の白紙には語呂合わせや、漢字に注意すべき用語などを拾い上げて記載していきます。先生が映像教材で注意喚起されているワープロの略字などはここで注意事項として入れております。

このようにして作った自家製電子書籍モドキのものをタブレットPCで拡大して通勤時などに目を通しております。老眼も始まっています私には拡大されている『読むだけ日本史』は非常にここちよく、行間に字を挿入しているところも苦痛なく読めます。
何といっても目にするものは受験に不要なものはほとんどありません。もしPCをあまり使っていない方なら拡大コピーされたらいいと思います。ポイントは横長の向きにB4サイズ用紙設定し、左1/3に拡大コピーし、残り2/3を余白にすることです。ここに補足情報を追記すればよいと思います。

文化史は何といっても『でる日講義-とことん文化史-』のまとめプリントです。学生さんは余白に補足したものをもとにして最後に清書されているかもしれませんが、私はこれもパワーポイントに入れてPCで入力しております。

先生がいつもおっしゃられていますように受験勉強は当然本番が勝負です。これは私どもの医療の世界でも同じです。いくら普段勉強していて医学の知識をいっぱいもっていても、最終的に医師として患者にしっかりと役に立てなければ、残念ですが評価されません。
おそらく多くの社会人にとって結果がすべてです。これが厳しい現実です。
受験日本史の世界でも、先生の膨大なデータから考えるととても本番では出そうにないことを扱う受験参考書があるのと同様に、私どもの世界でも、世間にいろいろ医学書はありますが、実際の患者さんの症例から学ぶアプローチをしている書物は意外と少なく、これから一人前の医師になっていく人たちのために何とか今年度中にそのような書籍を先生にならって自費出版してみようと目下製作中です。話がそれましたが、これからも若い人たちを導いておられる先生を陰ながら応援させていただきます。
先生におかれましてはどうか御身体の方、ご自愛くださいませ。

いやはやすごい勉強法ですね。これはさすがに高校生は真似られませんね。
受験生に参考にしてほしいのは次の2点です。

 ①暗記のモトを一つに絞る
 ②そこに過去問や別の参考書で得た情報をすべて書き込む

教科書や参考書を読んで、一問一答集をやって、問題集・過去問をやって……というのでは、情報があちこちに散らばっていて復習がしにくいことこの上なしです。何度も覚え直すことを考えたら暗記のモトは一つにしておくべきです。まとめておくべきなのです。

受験生は入試で出題される事柄を知らないため、多くの参考書が入試とズレていることを知りません。たとえば用語集では情報量が多すぎ、逆に教科書では情報が足りません。分厚すぎる参考書もたいてい不要なことがたくさん書かれています。入試データをとっている当方が見るとそれは一目瞭然です。日本史にばかり時間をかけていたら他教科の足を引っ張ってしまいます。入試に出るところだけを拾っていきましょう。

でる日講義-とことん文化史-

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あと1点に泣いた歴史検定(1)

昨年「50代からの歴検奮闘記」でご紹介したNさんが、ふたたび歴史検定を受検なさっていました。お医者さんとして日々忙しくされているにもかかわらず、歴史にも精通しようという奇特な方です。ところが今回は残念な結果だったそうです。報告メールをいただきましたのでご紹介いたします。

<Nさん>
石黒拡親先生
御無沙汰いたしております。1年ぶりにメールさせていただきます京都のNです。昨年は「50代からの歴検奮闘記」としてご紹介いただき、恐縮しておりました。1年前に申し上げておりました通り、最低合格ラインでの歴検1級合格では歴史オタクを目指す私としましても納得できず、あれから『難関大用語集解』も購入させていただき、このたび再度1級の試験を受けました。すでにこれ以前にも先生の出されている教材は、5本の映像教材すべてと、『日本史でるとこ攻略法』、『読むだけ日本史』、『受験生がほしかった問題集近現代』、とまでそろえておりましたが、『難関大用語集解』で前近代がさらに詳しく拾えたのですが、一方で人間は忘れる動物であることを50代の私は身にしみて実感し、まだまだ今まで使ってきた教材を十分自分のものとしきれていないと自覚しておりました。

そこで、この1年も他の教材には手を出さず、これまで使ってきた先生の教材にひたすら集中しておりました。しかし、、、、、残念ながら目を疑いましたが今回は59点で1点に泣き、昨年とあまり進歩していないことをみせつけられた思いでおります。一旦、合格できた慢心があり、最初先生の教材にとりくんだ年に比べて貪欲さにかけていたと思います。

簡単に、今回の試験をふりかえりますと、やはり細かい内容を聞く選択問題が20題あり、それに続いて単語の記述が8題、論述の記述が2題でした。
【単語記述】
石匙、再葬墓、李参平、平民宰相は書けましたが、せっかく『難関大用語集解』で拾っていながら、傘連判、一味神水が問題文の穴埋めで撃沈。これは痛かったです。
そのほか、お手上げだったのは、アヘン戦争勃発の2年後からカピタンに幕府が新たに提出させるようになった報告書は?というもので、答えは別段風説書。これは参りました。あっさり負けを認め、これは別段(べつだん)気にしていません。
もうひとつの難問は、1891年に成立し、清浦奎吾内閣を支持した貴族院の有力会派は?で、答えは研究会。これは負けを認めますが、名前が単純すぎて、何か出題者がにやりとしているところが想像されるようで悔しい思いです。

【論述問題】
1)2つの徳政一揆に関する史料があり、まずそれが何という徳政一揆についてのものかを示し、一揆発生の契機という観点から指摘できる両者の共通点と、その要求の実現という観点から指摘できる両者の相違について、80字以内で、というものでした。
史料1は正長、史料2は嘉吉の徳政一揆と読み取れ、両者とも将軍の代始めを契機に、というところまで記述できたのですが、実現について、というところの問題の意図をしっかりくみ取っていなかったうっかりミスでした。
私は幕府に徳政令を発布させるという要求は、正長では認められず、嘉吉では認められたので、そのように記述したのですが、だめでした。もちろん、正長の一揆では幕府に出させることができなかったので実力による債務破棄など私徳政が展開された、と記述するべきでした。実に残念。

2)佐賀藩が日本で最も早く反射炉建造に成功した理由として考えられることを、鍋島直正の政策、幕藩体制下における佐賀藩の任務、佐賀藩内の在来産業と関連付けて80字以内で、というものです。
反射炉建造費については、有田焼という陶磁器の専売で得た利益が役立ったことは、記述できましたが、反射炉建造の技術については反射炉建造に必要な高熱に耐えられる煉瓦などを藩内で生産していたということで、陶磁器生産の技術が反射炉建造技術にも貢献したことは、なるほどいわれてみればそうですが、残念ながら書けませんでした。
また長崎貿易に精通していたことで外圧をを認識し防衛力を強化する必要性を感じていた、というように記述しましたが、長崎警備の任務を担っていたことを記述するべきでした。はずかしながら警備をしていたのを知りませんでした。フェートン号事件で長崎奉行が切腹したのに、佐賀藩主まで責任を問われていたことが少し疑問だったのでそこでもう少し深く理解しておけばよかったと思います。

選択問題は7割とれましたが、注意して読めば正解できていたケアレスミスが2題あり、これも残念でした。したがって、先生の教材を完璧にしていてケアレスミスをなくせばもちろん合格できていたのです。受験日本史以外の肉付けも今年は何とかやっていきたいと思います。このたびはこのような報告になり申し訳ありません。来年は、また再度リベンジに挑みます。こんなことでひきさがるわけにはいきません。

なかなか難しい問題ですね。大学入試でもまず問われないものが出されています。
Nさんからの報告は明日につづきます。

難関大用語集解

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50代からの歴検奮闘記(2)

昨日のNさんから返信をいただきました。そこには「考えて解く」という体験が綴られていました。

<Nさん>
石黒拡親先生
御忙しい中、御返信いただきましてありがとうございます。過分なお褒めの御言葉をいただき大変恐縮いたしております。(中略)
せっかくのメールですので、今回の歴検の問題の中でひとつ印象に残っているものを引用させていただきます。

「フビライが第一次日本侵攻に踏み切った背景には、九州特産の鉱物資源を必要としていたという事情もあったと考えられている。この鉱物資源の名称を漢字2字で記せ。」

というものでした。私はこの事実は知りませんでした。しかし、元は世界各地を侵略していたので軍需品に関係するものか?、蒙古襲来絵巻に書かれていた元軍の‘てつはう’は火薬、火薬とくれば硫黄、このあとの貿易の輸出品でも硫黄が出てくるし、と考えてヤマ勘で当たりました。先生がおっしゃっていた、勉強していたからできたヤマ勘での正解でした。

私は今回、ギリギリの点数での合格でしたが、もしこれが正解できていなければ結果は翻っていたかもしれないと思うと冷や汗が出る思いでした。大学受験問題の方でも特に元寇は異様に詳しい問題を出す大学があると映像教材でおっしゃっていましたね。その他に今回の歴検では日本が元に服属するよう要求してきて斬首された元の正使の名前を記述で出すなどという問題もありました。このエピソードは知っておりましたが名前までは覚えておらず撃沈でした。

これからも映像教材は倍速で何度もみて(1.8倍速ぐらいでみておりますが、最近は先生が入れられるギャグのタイミングも覚えてしまいました)、プリントも繰り返し復習していきながら、さらに肉付けしていきたいと思っています。難解大用語集解も購入させていただきました。
寒くなってまいりましたのでどうかご多忙の中、御身体ご自愛くださいませ。

賢い人というのは、推測で正解したことをたいてい「勘で当たった」と言うものです。それを素人が鵜呑みにすると大失敗が待ってます。これはいわゆる「盛って」話すの逆で、「削って」話しているだけだからです。このNさんも「ヤマ勘」と言いつつ、思いっきり推測していますよね? 早慶上智を狙う受験生は、このプロセスをよくつかんでおいてください。

ちなみに「斬首された元の正使」は「杜世忠(とせいちゅう)」です。これを書かせるわけですからさすがに難問です。たとえ早稲田大学でも、選択問題でしか出題されないと思います。歴検1級おそるべし、ですね。

難関大用語集解

難関大受験に必要な「本当の」ハイレベル用語を網羅! 辞書とは違うわかりやすい説明に、豊富な出題例も。


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50代からの歴検奮闘記(1)

漢字検定と似たものに「歴史能力検定」があります。その1級に合格した方からご報告をいただきました。なんと50代のお医者さんです。

<Nさん>
前略
石黒拡親先生
初めてお手紙いたします。私は××市在住(編注:伏せさせていただきます)で52歳の内科勤務医です。実は、この1年、先生の教材で勉強させていただきましたのでお礼を申し上げたくて書かせていただきました。

私は自分が生まれてきた日本の国の歴史になんとなく興味をもち、理系でありながら学生時代から日本史は好きで、古寺、城、歴史小説などにも親しんでまいりましたが、ふとしたきっかけで歴史検定というのがあることを知り、最初は趣味の一環として3年前から取り組んできました。

その頃は、ただ山川出版の教科書を繰り返し読んで3級、2級、と8割以上をとることができていました。そして1年前には最難関1級に挑戦したのですが、3割という情けない点数で玉砕されました。うちのめされていたとき先生の教材があることをネットで知り、でる日講義はすべて購入し、日本史でるとこ攻略法、読むだけ日本史、受験生が本当にほしかった問題集、も購入させていただき、1年間しっかり勉強させていただきました。

私は今勤務しています病院で、多忙な現場の一線でバリバリ働き、後輩を指導する内科部長としての任務を与えられております。そうした中で、日本史は、特に政治史でお互いのかけひきでどのように世の中が流れていったか、上に立つ者の立ち振る舞いで下の者がどのように反応するか、など、部下を指導していく管理職としての立場からも非常に参考になる話がいろいろあります。また相反する考え方があっても広い目で、あるいは長い目で見て、どういう結果が起こったのか、など先人が築いてきた歴史には学ばされるところが大変多いと思っています。特に先生の映像講義はそのあたりの歴史の流れ、複数の人たちや団体の思惑、かけひき、世の中のしくみや複数の出来事のつながり、のようなものが手に取るようにわかるため大いに感動いたしました。

また私は経済が苦手で、独学していました時には、教科書の経済史は霧がかかったようにしか理解できていませんでしたが、先生から近現代史を学んで霧が晴れ、今ではニュースに経済の内容が流れてきてもアレルギー反応は起こらないようになってきました。もちろん、資格を取ることが目標ですので、受験生に比べるとかなり悪い記憶力ですが、50歳台のでもまだまだ負けてはおれんと思い、先生のおっしゃるわしづかみ暗記、いっきのくちずさみ暗記、ゴロ合わせ、などでしっかり暗記もしました。

実は、私は50歳で初めて子供に恵まれ、今は家庭にいる時間はほとんど子供につきっきりです。病院にいる間はもちろん仕事一色ですし、往復合わせて1時間ぐらいの通勤時間、子供を寝かしつけてからの少しの間など、ちょっとした時間を作って何とかこの1年やってきました。その点では、日本史受験の準備に与えられた時間は受験生とそうかわらないように思います。むしろ腰をおちつけて勉強できる分、受験生の方が条件はいいのではないかとも思います。

そして、いよいよ11月29日1級リベンジを試みました。先日結果通知がまいりまして、62点で今回はぎりぎり合格することができました。今回の成績にはまだまだ満足はしておりませんが、まずは合格ラインを越えることが昨年の目標でしたので、第一段階クリアのようです。これもひとえに先生のおかげと感謝いたしております。ありがとうございました。1級は5回合格すれば歴史博士、10回合格で大博士の称号がもらえるそうです。もっと歴史おたくになっていくためにも、これからのぼけ防止のためにも、また子供が受験するときまで元気でいて日本史ぐらいは教えてやりたい、などいろんなこともあって、来年以降も受験し、もっと上の得点を目指したいと思っています。

先生程徹底的に過去問を解析したわけではありませんが、過去の問題集や今回の問題でいえることは、どうやらとことん文化史で先生が紹介していただいた山川の図説の説明文やグラフ、年表などをもっと読み込んでいけば点数アップできそうです。

でるとこドットコムではいろいろな学生さんのメールを紹介いただき読ませていただいています。しっかりせんかと、喝をいれてやりたいメールから、なかなか感心させられるメールまでさまざまですが、どうかこれからも先生におかれましては、御身体の方、ご自愛されまして、若い学生をぐいぐいひっぱっていってあげてください。陰ながらこれからもオヤジパワーをふりまいて応援しております。このたびは本当にありがとうございました。
平成28年1月19日

<石黒>
メールをいただきまして、大変恐縮しております。
歴検1級、合格おめでとうございます。N先生の底知れぬ力に圧倒されており、なんと返事を書いたらいいのか、今日まで考えあぐねておりました。すごいのひとことで、それ以上言葉が思い浮かびません。患者さんとのご対応、後進の育成、さらにはご自身の子育てまでされている中での学習は大変でしたでしょうね。どう考えても受験生より時間が少ないです。しかも、さらなる高みをめざされていらっしゃるとのことにも脱帽です。受験生たちに活を入れていただきたいですね(笑)。(後略)

いやはや意欲があって、要領の良い人というのは、短時間で効率よく学習できるものなのですね。僕自身もまだまだ、いろんなことを勉強していきたいと思いました。

でる日講義-つながる近現代-

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歴検2級、合格おめでとう!

私立高校教師をめざしているHさんから歴検の結果報告が届きました。そうしたら去年生徒だったT君も受験していたようで、二人とも2級に合格したそうです。おめでとうございます。
T君からのメールを紹介します。

<Tさん>
最近は大学生活をエンジョイしてますが、やはりあの石黒先生の緊張感ある授業を受けていた受験生時代に比べると何かこう自分が一つのことに対して打ち込んでいるということがそれほどないので、あの頃は苦しかったけど充実していたなぁとつくづく思います!これは今だから言えることですが…前置きはさておき、先月受けた歴史検定について報告したいと思います!僕は受験後日本史にあまりふれていなかったためにかなりの部分を忘れてました。慌てて歴検の過去問や40面ノートに取り組んだですが、大学のテスト前であまり勉強できなかったので受かる気がしませんでしたがなんとか2級ですが、合格出来ました~!(*^_^*)しかし得点は7割5分しか取れてませんでした!まあブランクあって8割、9割は甘い考えとはわかってましたがへこみました…今回お伝えしたいのは僕のダメっぷりよりも合格ラインの事です!今回合格ラインは58点で合格率25、4%でした。7割5分がいうことじゃないですが、合格ライン58点って低すぎじゃないですか?いつもこのような合格ラインかどうかはわかりませんが、いずれにしろ、石黒先生の教材をやれば2級合格は間違いないと思いました!

<石黒>
受験生の頃が充実していた…というのは、多くの大学生が感じるみたいですね。もっとも当の受験生たちは、それに気づかず辛いこととしか感じないんですが。そして、歴検2級おめでとうございます。合格ボーダーが低すぎてあまり喜べませんが、ハードルを高くしすぎると、受験者が減るかもしれないっていうジレンマがあるんでしょうね。これなら1級もわりと受かっちゃえるものかもしれませんね。報告ありがとうございます。


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歴史能力検定、略して歴検

日本史検定などとも呼ばれていますが、最近、これに関する質問メールが目立つようになってきました。というわけで、なつかしいH君からのメールです。

<Hさん>
私はHという者です。2002年度の早稲田予備校東京本校を卒業し、現在神戸にある甲南大学の4回生をしています。今回質問がありましてメールさせていただきました。今、歴史検定2級と私学適性検査に向けて勉強中なのですが先生のネット販売の『どこでも史料問題』は適応できそうなのですか?お願いしますm(__)m

<石黒>
H君!懐かしいですね。メールをもらってから数日経って、記憶がどんどん鮮明になってきて、顔もしっかり思い出しました。で、本題ですが、2級の試験の史料問題を見ていなくてまだ答えられません。数日中に過去問を見るつもりですので、それまで待っていてください。正誤問題などの選択問題は、まさに大学受験レベルですね。またメールします。

<数日後>
見ました。これは楽勝です。ほとんど『どこでも史料問題』で問題にしている部分です。実にぴたりと合ってます。予算に余裕があれば、ぜひどうぞ!ちなみに、問題編ではなく史料編をやるべきです。

<Hさん>
分析していただいて本当にありがとうございますm(__)m是非購入させていただきます!!せっかくなので問題編と頻出史料でるとこチェックも買いたいと思います☆また試験が終わった際には報告させていただきます☆

それにしても、懐かしい昔の生徒からのメールはうれしいものです。このH君が、ワセヨビの校内模試で、ある時に1位を取ったこととか、よく覚えてるんですよ。まさか、日本史の勉強を今もしてるとは思いませんでしたが。


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歴史検定対策とでる日講義

歴史能力検定(歴検)というものがあるのですが、その対策にderutoko.comの教材は適しているか?という質問が時々あります。十分使えると思うのですが、先日、社会人の方で、映像教材「でる日講義」などなど、いくつも教材を買っていただいた方からメールをいただきました。

<Kさん>
石黒先生はじめまして。先日先生の教材を買わせてもらったKというものです。先生のDVDなど毎日仕事が終わった後に見させてもらっています。すごく難しいことも多く含まれていて非常に勉強になります。
ところで先生に質問です。先生の専門から少し外れてしまうかもしれませんが、日本史検定1級を勉強するのにどのような勉強をしたらいいか悩んでおります。山川出版の詳説日本史研究が好きでよく読んではいるのですが、過去問を見ると知らないことも多く出てきてしまいます。先生の知っている範囲で何かワンポイントアドバイスがいただけたらと思い、メールをしました。大学受験ではない質問で大変申し訳ないのですが、簡単なアドバイスだけでもいただけたら幸いです。
最近非常に寒いのでお体に気をつけて頑張ってください。宜しくお願いします。

<石黒>
K様、いろいろご購入いただきありがとうございます。

歴史検定については、公式サイトで一度、2級と3級の問題は少し見たことがありますが、1級の問題はなぜか過去問がアップされていないため、まったく見たことがなく、なんともお答えしようがありません。言うまでもありませんが、当方は受験したこともありません。

ただ、入試問題をたくさん見ている立場から推測すると、たぶん一つの参考書を読み込むだけでは、いろんな問題には対処できないだろうと思います。歴史というのは、起こった事実はひとつですが、どの視点から見るかで、とらえ方はいかようにも変わるからです。もっとも、そこが歴史の授業の最大におもしろいところだと思いますが。でも、それを言ったら、人生すべてがそうとも言えますね。

すみません、話がそれました。

入試問題にせよ、歴史検定の問題にせよ、その対策が万全な参考書はたぶんこの世に存在しないと思います。それゆえ、学術書までいかないレベルのいろんな参考書を読みあさるか、大学入試問題をたくさん解いてみるか……ってことになるでしょうか。手前味噌で恐縮ですが、近現代に関しては、よかったら『受験生が本当にほしかった問題集』もお勧めします。「意外と出るノーマーク用語」なんて一問一答コーナーがあったりして、実は、入試で出題される近現代の用語を、相当数網羅しているんです。

たいしたアドバイスにならないどころか、なんだか自分の本の宣伝になってしまって申しわけありません。大学受験の日本史を教えていらっしゃるなら、どちらにしろ、入試問題を解くことは重要だと思います。

また教材のご感想をいただけたら、ありがたく存じます。

<Kさん>
先ほど、携帯に返信をいただきました。私のために、時間を割いていただいて非常に感激しています。
自分は塾で室長という仕事をしておりまして、授業よりも雑務を中心に仕事をしています。授業は講師に任せて、たまに補助的に自分がやる程度です。さらに中学生がメインなので、大学受験の勉強にふれる機会も少ないです。
しかし自分は大学受験が好きなので、趣味として勉強を続けています。その中で今回、石黒先生の教材に出会うことができたのですが・・・
一言・・・感動しました。
浪人時代は代ゼミで前田秀幸先生の授業を先頭で受けていました。講師の仕事をするようになってからは竹内睦泰先生のビデオで勉強してきました。自分の日本史のベースはそこにあります。
それぞれすばらしい先生でした。非常にお世話になりました。今でも尊敬しています。
でも今回石黒先生のDVDを見させていただいて、あまりのすごさにショックを受けました。先生の授業は究極の職人芸だと思いました。真似しようと思っても絶対にできません。もの凄い衝撃でした。
今まではDVDやビデオを見るだけでは成績は伸びないと思っていましたが、先生のDVDはそのまま点数に直結するんじゃないか。まさに受験のための究極の日本史ではないかと心から思いました。
日本史検定1級に合格したいので、先生の参考書で勉強して合格したいと思います。12月が試験なのですが、もし合格できたら報告しますので、またブログの話題に使ってください。
いつか直接先生にお会いできたらいいなぁと心から思っています。また何かありましたらメールしますので、今後もよろしくお願いいたします。

いやあ驚きました。こんなにお誉めの言葉をいただけるとは。思わず、スタッフに「すごいじゃん、俺!」と言ってしまいましたよ。なかなかここまで他の先生と比較して、評価してもらえることはありません。しかも、
「今まではDVDやビデオを見るだけでは成績は伸びないと思っていましたが、先生のDVDはそのまま点数に直結するんじゃないか。」
という部分には、ほんの少しですが未来の可能性が見えました。

やっぱり映像教材作って良かったなあ、第二弾も作ろう!って決意を新たにしましたよ。ま、例によってやっぱり男性なんですけどね。


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