友達が入試に出ないことを覚えてドヤ顔するので困ってます

先日、メルマガで「やたらと史料を暗記させる予備校講師がいるらしい」という話を書いたのですが、そのすぐ後にこんなメッセージをいただきました。

<Kさん>
夜分に失礼します。××(編注:校舎名が入ります)でお世話になっていますKです。
中央大学法学部(法律、政治)の配点についてメールさせていただきました。夏期講習の早慶大日本史で先生が「複数個答えを選ぶ問題は完答で1点(点数が入る)」と仰っていたので、早稲田の問題ではそのように採点しています。が、この中央の問題はどのように採点すればいいのでしょうか。複数個答えを選ぶ問題ではないですが、問の中にまた細々あるので一応先生に確認しようと思いました。
大問ごとに配点が示されていて、ちょうど10問で30点とかだと1問3点?と思ったものの、問の中の正誤が3つあっててやっと点が入るのか、それとも分けているのか…問題によっては単純に割り切れない(問の配点は3点でも正誤は2問しかない場合など) があり、採点方法が分かりません。折角配点が出ているのでうまく利用したいと思っているのですが、中央法の配点について先生はどのようにお考えでしょうか。
自分で勝手に判断して、違った!!と悔し涙流すよりプロに聞いた方が確実だと思いますのでお忙しいと思いますがメールさせていただきました。

p.s.今日のメルマガの件について私も同じようなネタを持っていますので、先生の小耳に挟んでおきます。
私の学校の友達で都内の△△(編注:予備校名が入ります)に通っている友人がいるのですが、とにかく日本史の先生がアホの極みなんです。メルマガと全く同じですが史料暗記が宿題で、翌週に全員スラスラ言えるかテストするそうです。友人はやたら自慢げにその覚えたものを私に言うんですが、でるとこ史料問題には載ってないので私は完全にスルーしてます。40面やってても「この人って○○した人だよね」とか言ってくるんですが、難関大用語集解にも近現代の問題集にも載っていないので「それは入試に出るものなの?」と聞き返すと「さぁ?」と。極めつけは英語で日本国憲法を覚えてこいとかもう訳のわからないものでした。(訳わからなすぎてあまりその話自体も覚えてもいないのですが)正直時間の無駄としか思えないし、彼女の一問一答はかわいそうなほどボロボロだし、なんかもうよくわかりません。笑 ついでに授業中態度が悪い生徒は追い出して翌週から授業受けさせないそうです。片方の手でペン3本ぐらい持って置くともう退室、みたいな。そんな授業どこで理解するのって思いますよね。石黒先生に出会えてよかったと申し訳ないですが彼女と話してるとつくづく思います。長くなってしまいました。メルマガ読んで我慢できず打ってしまいました。駄文失礼いたしました。

<石黒>
すみません。中央大のそのタイプの正誤問題の配点はわからないのです。誰にもわからないことなので、細々と考えてもしかたないと思います。中央大はどの学部でもこのタイプの正誤問題が出ているわけではないので、合格ボーダーに達しているかを気にするなら、他学部の問題を解いて測ると良いでしょう。

メルマガの話はまさにその先生ですよ。もう何年も前の話です。まさかまだそんな授業をやっているとは思いませんでした。もう「催眠術授業」ですね(笑) 大事な友達でなければ、距離をおいた方が良いかもしれませんよ。たぶんその催眠術は解けないでしょうから。もう人のことはかまってられない時期です。

授業でいっぱいいっぱいだったり、人気や知名度にあぐらをかいてしまっている先生は、入試問題を解いてデータを蓄積するなんて面倒なことはしないのでしょう。
そうでなければ、これほど合理化が進んでいるこの時代に、そんなムダなことをやらせるわけがありません。
僕は相も変わらず今年もまた100学部をゆうに越す入試問題を解き、検証しています。
要領よく最短コースで史料学習をしたい方には『どこでも史料問題』をお薦めいたします。

どこでも史料問題

定番の穴埋め・意味聞き箇所を網羅 赤シートでもれなくチェックしよう!


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一問一答はできるのに、正誤問題が解けません

教材の注文フォームや問い合わせフォームに入力いただいたメールアドレスに、返信ができないことが度々あります。アドレスの入力間違いか、携帯でメールの受信拒否設定をされている場合がほとんどです。迷惑メール対策のための各種設定をされている場合は、指定受信リストへ mail address を登録したうえでご質問ください。
今日紹介する方も、回答が届かなかったものです。質問主が読んでくだされば良いのですが……。

<Eさん>
こんにちは。今、○○(編注:予備校名が入ります)で浪人をしているものです。第一志望は慶応商学部、早稲田商学部です。日本史のことで悩んでいるのでメールさせていただきました。
第一回のマーク模試、記述模試、共に偏差値は70を超えました。現役のころのセンター試験本番は87点でした。ですので、わたしは、自分では日本史は得意な方だと思っていました。ですが、最近、日本史に不安を感じ始めています。夏期講習では早慶大日本史演習を受講したのですが、やや難以上の問題はほとんど取れませんでした。
わたしは、現役のころから正誤問題が苦手で、昨年の早稲田商学部の日本史の点数は32点(素点)でした。どうしても正誤判定ができません。一問一答のように単語を答えるのは得意なのですが…。どういう勉強をしたら正誤判定ができるようになるか、アドバイスをいただきたいです。今は、○○のテキストしかやっていません。昨年通っていた、□□のテキストの方が細かいものまで載っていたので、○○のテキストだけやっていて大丈夫なのか不安です。ぜひご回答よろしくお願いいたします。

<石黒>
お問い合わせありがとうございます。
厳しい言い方ですが、Eさんの成績を見るかぎり、取り立てて日本史が得意な人とは言えないのではないでしょうか。MARCHが第一志望ならかまいませんが、早稲田をめざしているならセンター試験では9割を取るべきです。さらに、河合塾の夏期講習の「早慶大日本史」は、わりと簡単な問題が中心ですから、そこでつまづいていたというのは驚きです。当方がおこなっている「日本史道場」や早稲田予備校の「早慶難関大の日本史」などでは、ずっと難易度の高い問題を扱っています。

たとえばこう考えてみればわかりやすいでしょう。3ケタの掛け算ができる人は「数学が得意な人」でしょうか? 小学校3年生でそれができるというなら得意な人と言えますが、高校生だったら得意な人とはかぎりませんよね? もしかしたら掛け算はできても微分・積分はてんでダメな、「数学の苦手な人」かもしれません。Eさんは簡単な日本史の問題なら正解できる人ということだと思います。実際の入試が5割ちょっとだというのが、何よりも物語っています。当方の生徒のなかには、早稲田商学部で8割越えの人はたくさんいるのですよ。自分を冷静に客観的に見る必要があるかと思います。

さて正誤問題ですが、単純に用語を詰め込むだけでは早稲田レベルの問題は解けません。できごと通しのつながりや意義を理解することから始まって、細かいようにみえても難関大では定番の知識をバンバン習得する必要があります。推測して解く問題も多数存在します。Eさんが受講している講座では、残念ながらそうした力をつける授業がなされていないのでしょう。○○のテキストだけでは足りないのは当たり前ですが、いっぽうで□□のテキストには不要な情報がたくさん入っています。それはそれで無駄と言えます。

当方では、正誤問題を解く力をつける問題集として『あるある正誤問題』を出しています。しかしこれは基礎レベルの問題集ですので、これだけでは早慶には届きません。手始めに取り組むものだとお考えください。
前近代部分は、ハイレベル用語をかみくだきながら説明した参考書『難関大用語集解』がお勧めです。外交史や土地制度史などを、根本からハイレベルに理解するには映像教材『でる日講義−経済・外交史(前近代)−』がお勧めです。
近現代の外交史や経済史の理解には、『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』が最適です。
それぞれの教材の内容は、サイトで詳しく紹介していますのでごらんください。

多元的に深く理解するためには、参考書や問題集では限界がありますので、映像教材を受けることをおすすめします。サンプルムービーも公開していますので、ぜひ見てみてください。

単純な解法では太刀打ちできない早慶難関大に挑むために、解答にいたるプロセスを意識した演習講座が、12月の「日本史道場」です。丸暗記勉強とはまったく違う世界に驚くはずです。普段僕の授業を受けていない方の挑戦も、お待ちしています。
お申し込みはこちらからどうぞ。
モバイル版「日本史道場」
PC版「日本史道場」

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國學院大2月2日入試 ちょっとだけ解答速報

大学によって正誤問題の「誤文レベル」に大きなばらつきがあるのを知っていますか? ワセヨビではそれをつかむためもあって、直前講習の「でるとこ日本史コンプリート」という講座の中で、正誤問題ばかりを大問32題も解いてもらいました。この講座では、沖縄・北海道史・地図・グラフ問題まで扱っていたので、テキスト全体のページ数は180ページを超すほどでした。

「誤文レベル」というのは僕の造語ですが、誤っている箇所の細かさというか、難しさを意味しているつもりです。誤りだと見抜くのが難しい選択肢を「誤文レベルが高い」と表現するのです。今日は、その誤文レベルが高い正誤問題を紹介します。

<Hさん>
こんばんは。河合塾藤沢でお世話になっています、Hです。國學院大学の入試を受けたのですが、1つわからない問題があったので質問させてください。問いは『吾妻鏡』の‘尼将軍の呼びかけ’の史料の冒頭「二品」に下線が引いてあり、この人物に関する説明として正しいものを選ぶ問題でした。選択肢は、
ア 公家出身の法律家で、問注所の初代執事となった。
イ 3代将軍の死後も、将軍独裁体制の維持に尽力した。
ウ 息子が暗殺されたことにより出家し、「尼将軍」と呼ばれた。
エ 父は、比企能員の乱後に幕府の初代執権となった人物である。
で、「二品」が北条政子のことなのはわかり、アは三善康信のことなのですぐ消去できたのですが、イ・ウ・エ3つの選択肢を判別しきれませんでした。この問題はどう解くべきだったでしょうか?お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いします。

<石黒>
イウエで、誤りの可能性がある部分を考えてください。イは、一般的には北条政子が死ぬまでを将軍独裁政治の段階ととらえますが、厳密には誤文と考えることもできます。将軍といっても九条頼経ですし、そもそも正式には就任していません。次にウは出家時期が誤りの可能性があります。それに対してエは誤りと言える部分がほとんどありません。イを正文とみなす見方もあると思いますが、どちらかといえばエを正解にしていると思います。

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ワシントン会議についての定番の質問

相変わらず入試問題の入力を続けています。そして、中央大法学部や法政大の難しすぎる正誤問題にうんざりしています。消去法が使えないタイプで、選択肢を一つ一つ正誤判別しなければならないのです。中央大は内容が難しく、法政大のは一文が長くてやっかいです。いっぽう法政大では、大問すべてがほとんど文化史分野からの出題の学部がありました。これは大きな点差が付いたでしょうね。そうした出題傾向はさすがにもう把握できたでしょうか? 対策を急いでください。

さて、その最新の明治大学情報コミュニケーション学部の問題で質問がありました。ワシントン会議の結果、日本は山東省の旧ドイツ権益を返還しますが、これについての定番の質問です。以前にも記事にしたことがありますが、今年もまた質問を受けました。まず問題を解いてみてください。

問 下線(カ)に関して,正しいものを,(1)~(4)から一つ選びなさい。
(1) ワシントン会議の九カ国条約の参加国は,1922年の海軍軍縮条約加盟国の他に,中国及び中国に権益を有するベルギー・オランダ・ポルトガル・オーストラリアである。
(2) 1921年12月のワシントン会議において,米・英・日・中の協議により,日英同盟協約の廃棄が同意された。
(3) ワシントン会議の九カ国条約をうけて,日中交渉の結果,山東半島の旧ドイツ権益を,中国に返還することが決まった。
(4) ワシントン海軍軍縮条約では,主力艦建造禁止期間の延長や,石井ランシング協定の廃棄など,日本軍部に不満を残して,政府により調印された。

<Tさん>
石黒先生こんばんは。2011年明治大学の過去問で質問なのですが(中略)II.問6の正誤問題で、(3)がワシントン会議の九ヶ国条約をうけて、日中交渉の結果、山東半島の旧ドイツ権益を、中国に返還することが決まった。が正文となっているのですが、どうも納得いきません(-ロ-;)順序としては、
「山東懸案解決条約」で日中交渉

山東半島の旧ドイツ権益を、中国に返還することが決まった。

「九ヶ国条約」
と石黒先生がでる日講義「経済・外交史」でいってたような気がしたので(勘違いでしたらすみません〓)誤文と判断してしまいました。でも、そもそも他の選択肢は論外ということで正解はこれしかないかな、と思いましたが、これは僕のツッコミ所が細かすぎるのでしょうか??私大の正誤問題は細かい問題はどこまで言及すればいいかが曖昧で僕は苦手です(__;)

<石黒>
(前略)この選択肢では、九カ国条約を「調印して」返還が決まったとは書いていませんね? また九カ国条約「の中で」返還が決まったとも書いていません。『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』で説明したとおり、中国の主権尊重をうたう九カ国条約を結ぶために(つまり九カ国条約の方針をうけて)、旧ドイツ権益の返還を定めた山東懸案解決条約を、日中間で結んだわけです。

前回の金本位制についての質問とあわせて推測すると、授業内容の理解度が今一つ浅い気がします。『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』はもう一度見ることをお勧めします。
また、正誤問題はある程度数をこなしたり、どういう点にツッコミを入れるかの適切な解説を聴いたりすると解けるようになるかと思います。早慶大向けの問題演習講座を受講するのが手っ取り早いのではないでしょうか。

ハイレベルな問題の解答へのプロセスは、「日本史道場」でも行います。12月の道場は史料問題を多く扱います。『どこでも史料問題』を越える、Cランク史料や未見史料の問題にあたってみませんか? 恒例の「ハーフサイズ模試」もありますよ。世間一般のカンタンな模試とはひと味もふた味も違う、ハイレベルな問題で自分の実力を試してみてください。入試の厳しさが実感できますよ。

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正誤問題を解くコツ

正誤問題は選択肢を比較して解くものです。あまりにも細かいところにツッコミを入れて、逆に大きな誤りを見過ごしてしまうと正解できないからです。たとえば、次の文の正誤判別をしてみてください。

 592年に蘇我馬子が崇峻天皇を暗殺した。

これは厳密に言えば誤文です。実は、本当に手を下したのは馬子ではなく、東漢直駒という人物だからです。しかし、ふつうの入試ではこれを正文として出題しています。大雑把にとらえれば正しいことだからです。こういう正誤の判別に悩む選択肢がきたら、他の選択肢と比較して、より大きい誤りがないか探さなければなりません。選択肢の誤り度合いを見くらべるわけです。そのためには物事の重要度がわかっていなければなりませんね。用語の単純暗記勉強とはほど遠い世界です。正誤問題が苦手な人には、問題解説授業を受けてもらいたいところです。「日本史道場」や講習の早慶大向け講座をお勧めします。

ところで、その正誤問題の質問がありました。2009年早稲田大学商学部の問題です。まず、その問題を解いてみてください。

問 政体書に関する次の記述のうち,誤っているものを2つマークせよ。
1.副島種臣と福岡孝弟とが起草に従事した。
2.イギリスの制度にならって,天皇が政治に介入しないようにした。
3.三権分立制を導入して,太政官への権力集中をさけた。
4.高級官吏は互選で4年交代とした。
5.あまりにも西洋的であったため,版籍奉還の際に大宝令を模した制度に戻された。

※念のため付け加えますが、これは2つ合っててようやく1点の問題です。部分点はありません。

<Hさん>
いつもお世話になっています。ところで山登りお疲れ様でした。無事で何よりです。先生が夏期講習においてこんな自分のことを紹介して下さったそうで、顔も知らない同級生が自分のことを気にかけているという噂を聞きました!大変ありがたいことです。(因みに日本史道場の反省としてその後すぐ丸坊主にいたしました…五厘です(笑))
前置きが長くて申し訳ありません。過去問について疑問がわいたのですが、2009年度早稲田大学商学部大問4[B]の問題です。
政体書についての問題なのですが、自分の解答は2・3であっていたのですが、3については、「三権分立制を模倣したはしたが日本においては確立しなかったなかなぁ」という疑問、5については「太政官制は版籍奉還に際し二官六省という仕組みに変更はされたが、“あまりにも西洋的だから”大宝令官制にしたのかなぁ」という疑問が残りました。自分の理解度が浅い故の質問であったら申し訳ございません。時間に余裕がつき次第お答えください。

<石黒>
丸坊主、しかも五厘とは笑いました。僕が通っていた中学は坊主にしなければならなかったのでよくわかるのですが、みずから進んで坊主にするというのはすごいですね。さすがです。

さて質問に答えます。3は確かに三権分立が確立したとは思えませんが、「太政官への権力集中を‘さけた’」というのは誤りでしょう。むしろそちらにツッコミを入れてください。つまりそれだけ「政体書は太政官への権力集中をはかった」ことが重要だってことです。一方、5の「あまりにも西洋的であったため」というところがひっかかりますが、それ以外は正しいと判別できるでしょう。そう考えた上で3と5を比較すれば、誤文なのは3の方だろうと推測できるはずです。

<Hさん>
ご返答くださりありがとうございます。そうですよね。文の一部は?でも、他の選択肢との比較や明らかな誤りから答えは導けますよね。しかしこれに気づけたのも“しゃべり”の部分をしっかりと吸収できたからだと思います!1学期以上に近現代は問題演習に力を入れようと思い、ノートの大枠を頭に入れ次第既習範囲の過去問にどんどんチャレンジしているんですが、先生のおっしゃったことがリード文に見受けられたり、また解答へ至るプロセスの一助となるときの“キター!”を経験することが次第に増えていっています。この感覚を大事にし、これからもノート覚え諸々励んでいきますのでまたどうか何卒お願い申し上げます。
髪のセットに時間をかけてる人には絶対負けません(笑)

髪のセット……。笑えます。確かに時間ゼロですからね。


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推測力がものをいう、ハイレベル正誤問題

センター試験の直前にこんな質問をいただいていました。

<Aさん>
お久しぶりです!お忙しいところすみません!明日はセンター試験!ということでセンター演習として学校の先生が“センター演習問題集”的なものをコピーしてきてくれたので解いたのですが…質問です。
…次のうちから間違っているものをえらべ。
(1)内村艦三は『万朝報』で日露戦争反対を唱えた。
(2)大正期には総合雑誌『中央公論』が民本主義の論陣をはった。
(3)平塚らいてうは『青鞜』で女性解放を唱えた。
(4)第一次世界大戦後には大衆雑誌『日本人』が創刊された。
という問題で(4)はあきらかに違うとわかったので解答はできるのですが、(1)の“『万朝報』で”は正しいのでしょうか?万朝報では社長が主戦論派になったから幸徳、堺、内村は万朝報の会社をやめて幸徳堺は平民社を作って内村はキリスト教人道主義の立場から非戦論を唱えた、と理解していたので疑問に思いました。それともこの選択肢は“内村艦三は『万朝報』(の社内)で日露戦争反対を唱えた(そしてやめた)”みたいなニュアンスで書かれたものなのでしょうか?

<石黒>
落ち着いて考えてみてください。
なぜ内村たちが辞めたのかと言えば、社長が主戦論に転じたから、
つまり、転じる前までは反戦論だったのです。
ということは「『万朝報』で日露戦争反対を唱えた」は、
正しそうですよね?
ちなみに「内村鑑三の戦争廃止論」というCランク史料があり、
その出典は『万朝報』となっています。
Cランク史料なので『どこでも史料問題』には掲載されていませんが、
ワセヨビや日本史道場では扱っています。
盲点とならないようにしてください。

よく授業で「妄想してください」と冗談めかして言うのですが、
真面目な話、本当にいろいろ考えてもらいたいのです。
たとえばこの話なども、知ってる事実から
「こういうことなんだろうな」と推測できるでしょう。
入試ではさまざまな事柄が正誤問題で問われます。
難関大学になればなるほど、
その内容を推測して正誤判別することが多くなります。
知識を総動員して「たぶん正文だろう」と判断するのはもちろん、
選択肢のすべてが正文に見えた時に、
「この選択肢だけは誤文の可能性がある!」
なんて推測もしてほしいのです。
ひたすら知識を積み上げるだけではもの足りません。
同時に推測力も身に付けた方が、正解率は高めやすいのです。
MARCH以上の大学を受験する人には、
ぜひとも身につけてほしい力です。
そして、Aさんには厳しくあたることになってしまいますが、
僕が想定しているのは、これよりはるかにレベルの高い正誤問題です。
早慶大向けの講習では、そんな問題が結構出てきましたが、
今度のオンライン版「第3回ハーフサイズ模試」では、
ハイレベルな問題ばかりを解いてもらうことになります。
「自宅で解くなら、答えがわかっちゃうじゃん」
って思ったら大間違いです。
だから単純問題を排除した「ハーフサイズ」な模試なのです。
解説では、推測して解く解法もお見せします。
入試本番前に、ぜひもう一段レベルを上げてください。


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考えて解くことを楽しめますか?

原稿に追われています。
9月の日曜日は河合塾で一日完結講座が2回あるので、
とても油断できない状況にあります。

さて、先日こんな相談メールをいただきました。

<Hさん>
早稲田予備校に通ってるHです。夜遅くにすみません。質問があります。夏の時にも先生に言った事なんですが、早稲田大学の赤本をやっていて特に商学部の正解率が平均で7、8割ぐらいしかいかずに困ってます。やはり、授業内容をちゃんと理解出来ていないからでしょうか?それとも自分の勉強法が良くないからでしょうか?このまま同じ事を続けて勉強しても変わらないと思い、アドバイスをいただきたくメールしました。英語がそれほど得意というわけではないので本当に商学部の問題で高得点を取りたいんです。

<石黒>
商学部で得点できないということは、
正誤問題でつまずいているのでしょうか?
だとしたら、間違えた箇所を丹念にひとつずつチェックして、
自分にはどういうミスが多いのかをカウントするしか、
何とも言えません。
授業理解が足りないのか、用語暗記があやふやなのか、
文化史が弱いのか、史料が弱いのか……などです。
講習などで解法を知った問題については、
自分の解法との違いにも注目してください。
解法がなってないという場合もよくあります。

<Hさん>
返信ありがとうございます。多分ですが、正誤は考えてやらないと解けない問題の正解率がまだ低いから全体の正解率もいまいちなんだと思います。夏の早慶難関大の日本史の問題を解く時のポイントで自分が気づいてなかった部分もあったので、まだステージが低いのかなぁと思いました。

これまでの人生で、パズルを解くのを楽しんできた人と、
そうでない人がいるわけです。
僕はほどよく楽しんできた方だと思いますが、
そうでない人の場合、考えて解く問題でつまづきがちです。
「考えて解く」こと自体が楽しめないのかもしれませんね。
その場合は早稲田の政経や商・教育・人科……などで、
高得点は望めないでしょう。
英語や国語でカバーしてください。
もっともその逆に考えて問題を解くのが、
楽しくて楽しくてしかたがない人もいるかもしれません。
ハマりすぎないように注意しましょう。
ノート暗記をおろそかにしたら撃沈しますから。


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比較して解く、難関レベルの正誤問題

2010年の早稲田大文学部で出題された正誤問題について、
質問をいただきました。
まずは、みなさんも問題を解いてみてください。

縄文文化と弥生文化との比較で,正しい記述はどれか。1つ選びなさい。
ア 縄文文化は新石器時代の文化で,弥生文化は青銅器時代の文化である。
イ 縄文文化はほぼ日本列島全体に分布するのに対し,弥生文化は東北地方から琉球諸島まで分布する。
ウ 縄文人は狩猟・漁労を主な生業として環濠集落に住み,弥生人は水稲耕作を主な生業として高地性集落や環状集落に暮らした。
エ 縄文社会には,まったく階層差はなかったが,弥生社会では身分秩序が発達した。
オ 弥生時代になると,縄文時代には見られなかった小国が形成され,金属製武器を伴う集団間の戦いが始まった。

(さらに…)


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効果的な史料の勉強法

木曜日、藤沢での授業後に
史料問題はいつからやるべきかという質問が、何人かからありました。
答えは、授業と同時進行がベスト、です。

基本的には、授業内容を理解してノートを覚えたら、
問題集の既習範囲を解いて演習力を鍛えます。
しかし、その後に史料問題集にあたると、
別の角度からの問題が存在することに気づけるからです。
チェックすべき史料はたくさんありますよ。
たとえば、ワセヨビでは70分間のプラスアルファ講座があるのですが、
今週は、70分かかっても、
2番・3番ページの史料のチェックが終わりきりませんでした。
ここは弥生時代から推古朝までの範囲です。
「そんなに話す内容があるのかよ!?」って驚きませんか?
とりたてて余談はしてませんよ。

じゃあ、ちょっとだけ具体例を挙げてみましょう。
『どこでも史料問題』では、
磐井の乱を史料レベルB(★★☆)として、
こんなふうに掲載しています。

地方の反乱と屯倉の設置


波線は、穴埋め問題で出題があったマイナー語句です。
四角で囲ってあるのは、空欄穴埋めに備えて当然な語句で、
赤シートでチェックできるように、オレンジ色になっています。

さて、この「火」は肥前の「肥」で、
肥前国・肥後国あたりを指しています。
「豊」のほうは豊前国・豊後国あたりを指していて、
磐井はこのあたりに勢力を張っていたということです。
こういったことは、磐井の乱を理解するのに
大いに役立つことでしょう。
さすがに、通常授業ではここまでの説明はしていませんが、
「ひのくに・とよのくに」という史料独特の言い方で
頭に残してもらいたい部分なのです。
磐井の乱以外にも、史料の中でこそ覚えるべき話があります。
これは手前味噌ですが、『どこでも史料問題−史料編−』だったら、
音声CDがついているため、
すき間の時間にCDを流して史料文に触れることで、
記憶定着力が高まります。
そして、どうせそれをやるなら、
早い時期から始めて、何度も耳に入れておいた方がいいですよね。
実際、今年の早稲田大社会学部で、
この史料の空欄問題がたくさん出ましたが、
derutoko.com の音声教材でなじんでいた人から、
「おかげで正解できました」と聞きました。
つい先日、金曜日のワセヨビ西船校でのことです。

一方、正誤問題も
授業の進度に合わせて取り組んだほうがいいでしょう。
ただし正誤問題は、
選択肢の中に未習範囲の内容が含まれていたり、
たとえ既習範囲の内容を扱っている問題であっても、
未習範囲の語句との入れ替えで誤文が作られていて、
問題が解けない場合があります。
このため正誤問題に関しては、
古代が終わったところで解く、とか
中世が終わったところで解く、といった具合に、
長いサイクルでやっていくと良いでしょう。
ちなみに、日本史が苦手な人は
より早めに正誤問題に取り組むべきでしょう。
なぜなら、どれほどの細かさで理解する必要があるかわからず、
入試レベルよりはるか低い理解度の人がいるからです。
数学の二次方程式ができたくらいでは、
大学入試レベルには達していないんですよ。
受験日本史をイマイチつかみきれていない人は、
少しだけでも解いてみるといいと思います。

明日は、その正誤問題についての質問メールを紹介します。


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年代って覚えないといけないんですか?

今日は、定番の質問にお答えします。大学受験の常識は早く知っちゃってください。変に細かいことにこだわりすぎるのも、撃沈への道ですが、てきとーすぎて、標準レベルに達しないのも撃沈まっしぐらです。なので、自分で要領が悪いと自覚している人は、このブログを読みあさってみてくださいね。もっとも、悲しいことに、要領の悪い人の方が、ここを読んでいないらしいですけどね。

ありがたいことに、華々しい合格を遂げた人から、アドバイスメールがまだまだ届いています。連日更新が続いていますが、もうしばらく続きそうです。

<Yさん>
河合の藤沢で早慶大日本史を受講してるYです。また質問なんですが年代って覚えないといけないんですか?あとテーマ史ってどうやって勉強するんですか?

<石黒>
年代、もちろんです。だからこそ覚えなくていいものに×をつけてるんです。テーマ史は夏・冬の講習で扱うのでそれまで放っておいてください。

<Yさん>
もう1つ聞きたいんですが先生のプリントに書いてあったオススメ問題集の入試精選問題集ってかなり古そうなんですが大丈夫ですか?

<石黒>
Z会の日本史100題よりは、はるかにマシです。もっとも絶版という話です。残念ながら前近代部分のベストな問題集は見つかっていません。※

<Yさん>
そうなんですか(;o;)じゃあ問題集は何をやればいいのでしょうか?あと正誤問題はいつ頃から始めればいいんですか?色々質問してすいませんm(__)m

<石黒>
問題集はなんとも言いようがありません。入試問題で、かつ解説がきちんとしているものがベターです。Z会のはそうではありません。正誤問題は5月くらいから始めると、その細かさがわかって授業を受ける姿勢が変わると思います。

※追記
2007年からderutoko.comで『日本史事始』を発売しておりますので、こちらをお薦めしています。


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