明大に受かっても背水の陣を敷く受験生

受験界に「仮面浪人」という言葉があります。滑り止めとして受かった大学に籍を置きながら、第一志望合格を目指す浪人のことです。
MARCHあたりの大学に籍を置きながら、早慶上智をめざす人が多いのですが、大学に籍があるためつい甘え心が湧いてしまい、なかなか合格できないのがよくあるパターンです。
それゆえ大学を休学する人もいますが、先日、なんとMARCHを蹴って早慶をめざすという剛の者から質問をいただきました。「背水の陣」で望むわけですね。

<Kさん>
今年明治入学をやめて早慶に行くために浪人します
新課程の教科書や用語集などは買うべきなのでしょうか?
頻度は見ずに辞書代わりに使うためには旧課程の用語集で対応できるのでしょうか?
○○(編注:予備校名が入ります)で浪人するのですが、○○のテキストで十分対応できるのでしょうか?
新課程になることで何が変わるかもよくわかりません

<石黒>
新課程になっても入試の出題傾向はとくに変わりません。教科書も旧課程の最終版を持っているなら、どちらでもかまいません。もちろん変更点はいくつもありますが、それを覚えなければ早慶に受からないということは、ほとんどありません。何よりも入試の出題情報にもとづく用語の習得率で、正解率が決まります。
そして、○○のテキストだけでは早慶での高得点は取れないと思います。入試に有益な情報を足したり、不要な情報を削るのは、講師の力量にゆだねられています。何が出て何が出ないかがわからない場合は、大は小を兼ねるとあきらめて、ムダを承知でたくさん習得するしかありません。
Webサイトやブログでさまざまな情報を提供していますので、あちこち読みあさってみてはいかがでしょうか。

上のKさんと同じように「背水の陣」で挑んだ受験生は、過去に何人もいました。その結果は、実に悲喜こもごもです。一番印象深いのは、早稲田商学部の日本史で98%の正解率を叩きだした男子です。学部内トップ合格で、第一回大隈賞というとんでもない栄誉を勝ち得ました。

難関大用語集解

難関大受験に必要な「本当の」ハイレベル用語を網羅! 辞書とは違うわかりやすい説明に、豊富な出題例も。


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授業の復習法と用語集の使い方

●管理人より●
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40面ノートを使った勉強法に、早くもノっている高3生を紹介します。4月の段階で準備の足りなかった人は、授業についていくのに苦労したり、講義内容の吸収度合いが甘かったりしているんじゃないでしょうか。この連休中に、必ず取り戻しておいてください。

<Yさん>
こんばんは。私は、河合塾で石黒先生の授業を4月から藤沢校で受けているYです。春期講習もとっていたのですが、一講目を受けた時から先生の虜になり、何度も先生がおっしゃるように、(全部拾って、吸収して帰ろう)と意識が以前とはガラリと変わりました。学校の日本史の授業でも、今までは、おばあちゃん先生で退屈だなぁと思って聴いていたのですが、先生の授業を聴く癖がつき、よく耳を傾けるようにしたら、実は面白い事を話されていたことにも気づき、今、どんどん日本史が好きになっています。40面ノートを綺麗に仕上げて暗記するというのも性にすごく合っているようです。
また、私は、早稲田の文化構想に行きたいのですが、英語が苦手なので、先生のおかげで、より英語に時間がさけそうです。本当にありがとうございます。
突然の質問なのですが、今私は、読むだけ日本史で予習して、授業後ノートを一通り暗記したら、ゴロ合わせを読み、河合のテキストに付いている問題を解き、赤本の同時期の問題を解いているのですが、このやり方で良いでしょうか。赤本は、今後解くことになる過去問の答えを一部知ることになるので良くないでしょうか。先生の「どこでも史料問題」は購入予定です。何でもかんでもはできないのですが、他に特にやるべきものはありますか?
また、山川の用語集は、分からない言葉を調べるのにだけ使えば十分ですか?全く知らない言葉が調べた言葉の近くにあると不安になるのですが、無視して良いですか?
ブログ記事に既に書かれている事かもしれないのですが、量が多くて見つからないので教えて頂けたらありがたいです。これからどうぞ宜しくお願い致します。

<石黒>
授業のスタイルに慣れてきたようで何よりです。
勉強の方法は、今のやり方で問題ありません。赤本は、基本的には既習範囲内を解くべきですが、少しフライングしてしまってもあまり気にせず進めましょう。問題はいくらでもあるのですから。むしろ早めに始めないと、予定した問題をすべて解ききれません。
他にやるべきことは、史料対策以外には、オーソドックスな通史の問題集が良いでしょう。解説が十分ついていて入試問題を使っているものを選びましょう。でるとこ教材なら、『日本史事始』という問題集があります。ちょうどゴールデンウィーク期間限定で、『どこでも史料問題』と特典のつくセットで販売しています。
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用語集については、わからない用語を調べるのに使うので良いです。知らない言葉については、ノートや「意外と出る用語」プリントなども含め、授業で扱わなかったものなら入試には必要ないものですので、気にしなくて大丈夫です。

<Yさん>
お返事ありがとうございます。詳しく教えて頂き、日本史事始をやることにしました。毎週の授業が楽しみでしょうがありません。まだまだ先生の授業中の問いかけ(受験に良く出るミニクイズ?!)にはなかなか正解できませんが、しっかり集中してひとつずつ確実に覚えていこうと思います。よろしくお願い致します。

どこでも史料問題

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前時代的なメソッドから脱却できますか?

●お知らせ●
携帯のアクセス制限機能でこのブログが閲覧できない方向けに、本日よりアメーバブログでも記事を更新しています。今までブログが見られなかったお友達がいましたら、お知らせいただければと思います。なお、アメブロでは2012年5月21日以前の過去記事は掲載していませんので、このブログが見られる方は、今まで通りこちらをごらんください。

5年前に「翼状片(よくじょうへん)」という病気で右目を手術したことがあります。この病気の原因の一つは紫外線だそうです。今回の金環日食にあたって、さんざん「太陽を直接見てはいけません」と言われて思ったのですが、昔はそこまで強く注意されてなかったように思います。小学生や大学生のときの日食では、単なる黒っぽい下敷きで見たし、そもそも中高生のときには、しょっちゅう夕日を見ていました。なにせ、都会と違ってさえぎるものが何もない濃尾平野で、学校からの帰路は西方向に30分かかりましたから。

そして大学生になったらなったで、今度は日照時間の長い長野県駒ヶ根市に入り浸り、かつ紫外線の強い高山を縦走していました。サングラスもかけず、日焼け止めも塗らずに、です。無知というより、無謀という感じですね。今現在は、そうした危険をできるだけ回避して生活しています。

これと似たようなことが、受験日本史にもあります。こんな質問をいただきました。

<Oさん>
(前略)早稲田大学商学部を第一志望と考えています。日本史は先生についていこうと思っています。そこで教科書についての質問です。2月の体験授業のときに先生は教科書の太字は入試には関係ないとおっしゃっていましたが、受験勉強の中で教科書はどれほど重視するべきなのでしょうか?教科書と用語集が受験勉強に必要だということは先生からいただいたプリントに書いてあったので分かっています。先生のサイトや偉人の遺言を通して40面ノートを土台して勉強していこうとも思っています。ただ家で両親が教科書と用語集が基本だと言うことを何度も言うので時々不安になります…。お返事よろしくお願い致します。

<石黒>
もちろん教科書が基本ですし、一握りのすごーくアタマのいい人なら、教科書をすみずみまで覚え、さらに暗記だけでは太刀打ちできない正誤問題も、応用力で解けてしまいます。Oさんがそのような人ならまったく問題ありませんが、お金を払って予備校に来てもらっているのですから、覚えやすいように40面ノートにまとめ、早稲田に通用する理解力をつけるために授業をしているのです。

教科書や用語集を使って勉強するというのは、例えて言えば、かまどで火をおこし、つきっきりで釜でご飯を炊くようなものでしょうか。昔の人はそうするよりほかなく、またそれが当たり前だったわけですが、今は炊飯器がありますすし、レンジでチンするだけで食べられるご飯も売っています。日本史の勉強に手間暇をかけたいのなら、釜で炊くおいしいご飯を追求してください。受験に必要のない知識もたくさん手に入りますから。しかし、とにかく第一志望に受かれば良いと言うのなら、‘サトウのごはん’をチンしてください。

うさぎ跳びや水分を取らないジョギングなども同じです。30年前は誰もがやっていて、基本とされていたことです。当時は「うさぎ跳びが膝に悪い」とか「水分を取るべきだ」なんて言う人がいたら、年長者にどやされました。言う人もほとんどいなかったわけですが。これらと同じで、勉強法も昔とくらべるとはるかに進化しているのです。

目標を達成するために、何が重要で何が必要ないのかを、正しく判断することを願います。

<Oさん>
お返事ありがとうございますm(__)mおいしいご飯よりもサトウのご飯の方が断然良いのでそれを目指して頑張ります。私の目標は第一志望校の合格です。体験授業で過去の生徒の得点率をみて、日本史はもちろん、他の教科もおろそかにできないことは分かっています。効率よく勉強することを考えているので、授業→40面ノート→復元→問題集と赤本をしっかりこなします。

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本当の出題率を知るための史料データ取得法

ひとくちに入試データと言っても、さまざまなものがあります。以前にある大手予備校が「過去ン年分の入試データを持っています」と新聞にうたっていたのは、なんと単なる入試問題の画像データでした。次に、意外と気づいていない人が多くて驚かされるのは、山川出版の『日本史B用語集』に掲載されている「頻度数」です。あれは入試の出題頻度ではなく、単に何種類の教科書に掲載されているかという数字です。それ「頻度」じゃなくて「掲載数」って言うべきじゃありませんか?

当方が取っているデータは、純粋に「正解を導き出すために必要だった知識のデータ」です。このため、問われた用語をチェックしているだけではないのです。たとえば墾田永年私財法についてなら、「位階(身分)による面積制限があった」ことが正誤問題で問われます。そうした「内容」の出題データも取るようにしているのです。そこまでしなければ、「何を」教えるべきかははっきりわかりません。

そして、史料問題の場合は「空欄語句」「意味聞き語句」「史料判別」「出典」など、これまた細かくデータを取るのです。前述の用語などとは別に、史料問題のデータベースをつくってあるのです。そして言うまでもありませんが、定番史料ではない未見史料のデータも取っています。

そうすると見えてくるのは、山川出版の『日本史史料集』に載っていない史料でも、入試では結構出題されているBランク史料があるってことです。それらは当然『どこでも史料問題』に載せています。さらに多くの市販の史料集に載っていない「未見史料」なのに、意外と出題されている史料というのがあります。そうしたものは『難関大用語集解』に「意外と出る未見史料」と題して34個の史料を収録しました。

さて、その史料問題について質問をいただきました。

<Yさん>
こんばんは。でるとこ史料問題を買うかどうかとても迷っています。でるとこ史料問題に載っていない問題はどうしたら良いのか教えてもらえませんか?よくある質問の所に載っているのはわかっているのですがWeb制限のため見れませんパソコンもありません。お手数おかけしてすみません。読むだけ日本史と日本史でるとこ日本史攻略法を使っています。とてもわかりやすいです

<石黒>
『どこでも史料問題−史料編−』に載っていない問題は、Cランク史料と未見史料になります。このうちCランク史料は、『どこでも史料問題−問題編−』および『頻出史料でるとこチェック』に結構載せられています。残るCランク史料は、冬の「日本史道場」で紹介するつもりです。一方、未見史料は史料読解力を養って解いてください。
また、こうした教材・講座を使わない場合は、山川出版や第一学習社などの史料集を見て、『どこでも史料問題』に載っていなかったものをチェックする方法があります。どこが空欄になるかとか、どの部分の意味が問われるかがわからないのが弱点ですが、それでも読んでみる価値はあります。
それからWeb制限のご指摘ありがとうございました。リンクを修正いたしました。よろしかったら再度ごらんください。

<Yさん>
返信ありがとうございます。ブログ見れました。ありがとうございます。昨日書店で史料問題を見てきたのですが、その時に買うなら□□の『□□□□□□□□□』が良さそうだなと思いました。一番欲しいのは石黒先生の史料集なんですが価格が高めなので、□□の問題集と石黒先生の『問題編』と『頻出史料でるとこチェック』を使おうかと思ったのですが、どうでしょうか?度々すみません。お願いいたします。

<石黒>
まあ何もやらないよりは良いのではないでしょうか。先日授業で紹介した、Bランク史料の○○○○は掲載されていないようですが。同じくBランク史料の△△△△も掲載されておりません。どんなデータの取り方なのかが想像つきます……。◇◇先生ご本人が本当に一題一題解いてデータを取ったわけではないのでしょう。そうしたリスクを十分理解したうえでお取り組みください。

上記の問題集は出題データにもとづいて作ったと表示しているのに、なぜBランク史料が掲載されていないのでしょう? 出題頻度の低いCランク史料もたくさん収録している問題集なのに、おかしいと思いませんか?

実はこの2つのBランク史料は、山川出版の『日本史史料集』にも掲載されておりません。そうすると邪推したくなってきます。もしかして、上記の問題集を作る際のデータ分析って、こんな作業だったんじゃないか? と。

(1)入試問題を片っ端から見ていって、史料問題を見つけたら山川の史料集と照らし合わせる。
(2)山川に掲載されていれば、そこに直接出題箇所をマーキングする。
(3)山川に掲載されていなければ、未見史料として無視する。

入試では未見史料問題もたくさん出題されているので、すべての史料問題のデータを取るのは大変なのです。そこで山川に載っているか否かで、振り分けたのではないでしょうか。これくらい単純に割り切らないと、作業効率としては悪すぎです。また、この作業ならアシスタントにやらせることもできますね。

一方、僕は山川では判断しませんでした。山川に載っていようが載ってなかろうが関係なく、単に史料文をパソコンに打ち込み、問われた用語のカードを1枚1枚作っていったのです。馬鹿みたいに時間のかかる作業でした。今でも入力してますが、新しい未見史料は毎年増えていますから、手間がかかることこの上なしです。もちろん誰も給料を出してくれません。今でこそ史料問題集を販売してますが、昔はそんなこと夢にも思わず、ただただ作業を続けたのです。どう考えても頭のイイ人がやる作業ではありませんね。


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用語集にマーカーを引く意味

去年の学習法を捨てられない高卒生は多いです。よけいなことをやりすぎていたのに、それを続けてしまったり、逆にやらなきゃいけないことを、相変わらずやらなかったり……。

先日、質問に来た人で、用語集をチェックしていた人がいました。自分が調べた用語の意味の部分に蛍光マーカーを引いていたのですが、それは去年引いたものだから、今年は新たに用語集を買い直して、そこにマーカーを引くべきですか?という質問だったのです。みなさんは、どう思いますか?僕はこれ、あらゆる意味でハズしてると思います。彼にとってはキツイかもしれませんが、冷静なアドバイスをしますね。何度か質問に来ていたので、ガキっぽい反抗期はすでに卒業しただろうと踏んでのことです。

まず、辞書にマーカーを引く意味ってあるのか? と思うんです。引いたところで覚えるわけではありませんし、後でもう1回見る時のため、というなら、「え? 用語集を何度も引くヒマなんてあるんですか?」って突っ込みたいですし。そして、どうも去年の予備校の先生が、「用語集を全部覚えろ!」と言っていたらしいのですが、そんなこと本気でできると思ってるのでしょうか?それができるなら、東大とか余裕で入れますから。そして、そんなバカみたいに覚えなきゃいけない環境からは、もう脱出したんですよ?だって、今の彼は、僕の授業を受けているんです。入試に出るものが何かを見極めた授業だってことを、まだ信じられませんか?「自分はどうしてアピールするのが下手なんだろう?」と、誰でもなく僕がへこみますよ。そして、用語集の説明には、覚える必要のない内容がたくさん書いてあるのです。入試に出ない用語がたくさん載っているのは言うまでもありません。そんなムダなもろもろを頭に残せるすきまがあるというなら、もったいないので、英語に脳味噌使ってほしいです!時間も労力も英語に使ってください!それぞれの用語で何がポイントなのかは、授業で説明します。そこで理解してしまう方が、用語集や辞書の説明を読むよりも、果てしなくラクなことです。「辞書を読めばわかる」って思っている人は、残念ながら合格まで遠回りしなきゃいけない人たちです。何度でも言いますが、用語集や辞書には入試に必要ないことが書いてあるんですから!説明が長すぎてポイントがボケてるって気づきませんか?というわけで用語集は、漢字や意味を調べる時に使うもので、説明を読む時には、「もう二度と引かない!」と心に誓いながら、その場で理解しきってしまうべきものです。通年授業を受けている人なら、その説明を頼りに、授業でなんて説明してたかを思い起こしてください。まだまだ時間の使い方が下手な人がたくさんいます。いかに短時間で習得しきるかに全力を注いでください。

高卒生のみなさんは、去年の先生に騙されていたことに、気づきたくないのかもしれません。いや、先生もけっして騙してたわけじゃないんでしょうね。用語集全暗記しか勉強法を提案できなかったのでしょう。理由はひとえに入試問題をそこまで分析していないからです。そして、先生というのは尊敬しがちな対象ですから、それを信じてがんばってきた生徒だと、僕にそれを否定されて、混乱してしまうのです。そこにはたぶん、‘その勉強法を信じていた自分’を否定されることに、抵抗があるんだと思います。僕ももうちょっとやわらかい物言いをすべきなのかもしれません。でも、鈍感な人だとそれでは気づかないんですよ。ごめんなさい。ゆっくりやってる時間はありません。最短ルートを取りたいです。

明日は、逆に気づき始めた人からのメールを紹介します。


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入試に出るモノ、出ないモノ

先日、藤沢である男子生徒から質問されました。
この話をそのまま書いてしまうと、
お金を払って受講してくれている生徒に失礼なため、
一部を伏せ字にして、お話しします。

江戸時代におこった某事件について、
藩主Aの名前を黒板に書いたのですが、
その質問の生徒は、似た名前のBという名前をあげて、
「Bの間違いじゃないですか?」と言うのです。
「用語集にはBとだけ書いてありました」とも。
僕自身はBの名前を忘れていたのですが、
肝心なのはAであることは間違いないので、
「いや、Aで正しいから大丈夫。用語集に何て書いてあろうとも、出題されるのはAだから」
と答えたのです。
すると彼は、
「別の予備校に行っている友達のノートにもBって書いてありました」
と食い下がってきました。
そこでパソコンを取り出し、日本史の辞典で調べてみたのです。
すると、彼がいうBとはAの父のことで、
その某事件の際には、もうこの世の人ではありませんでした。
ついでに出題データも確認してみると、
Aは明治大や中央大が「某事件が起こった時の藩主は誰か?」
と、記述形式で出題しているのに対し、
Bの出題データは記録されていませんでした。
こういう場合は、
まぎらわしいのでBの名前など知らない方が幸せです。
そして用語集を重んじている受験生たちは、
みな撃沈してしまいますね。
何しろ記述問題なのですから。
もっとも、そのことを彼に伝えても、
彼は今一つ納得しない顔のままだったのですが……。

このパターンって、非常によくあることなんです。
「友達が××って言ってたんですが……」と聞きに来た生徒に、
「それはめったに出題されないから知らない方がいいよ」と答えると、
たいてい納得しないんですよ。
僕などは「おー、世間じゃそんな意味ないこと覚えてるんだ!」
って、むしろ大喜びするんですが、なかなか共感してもらえません。
もっと他人に振り回されずに勉強すればいいのに……。

そういえば、先週も藤沢でこんなことがありました。
ある女子生徒が問題集の質問をしに来たのですが、
その問題集が「やってはいけないタイプ」の問題集だったのです。
1 実際にどこかの大学で出題されたものではない。
2 十分な解説が付いていない。
この二つの条件に合致してるんですよ!
だいぶ昔に出版された問題集で、
今となっては絶対に出題されない旧石器時代の人骨などが、
まだそのまま載っているんです。
「いいかげんに改訂したら?」とも思うのですが、
出版社か著者のどちらかがアバウトなんでしょうね。

あえて言いますが、derutoko.com教材の場合は、
アフターフォローがしっかりできるのが強みです。
購入者がはっきりわかっているので、
訂正箇所や追加情報などを個々にメールでお伝えしているのです。
既存の出版社には真似のできない境地に立ちたいと思っています。
例によってスタッフはてんてこまいすけどね。


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用語集の数字と入試出題率

最近、おもしろいメールがきました。笑ってしまうとKさんに失礼ですが、やっぱり用語集を信じてる受験生っているんだなあって思いました。

<Kさん>
でるとこ~ と 本当にほしかった~ 買いました!てか単語集によって頻出度が違うんですけど一番信頼できる単語集ってありませんか??あと勉強法なんですけど自分はひたすら出そうな単語覚えるだけでもっといい勉強の仕方ないですか?

<石黒>
単語集によって頻出度が違うというのはどういう意味でしょうか?一般的に、本気で出題率を調べている参考書はほとんど存在しないと思います。

<Kさん>
単語集によって出やすさがBだったりDだったり…ってかんじです(*_*)

<石黒>
単語集とは何のことなのでしょうか?複数のものを指してるんですよね?具体的にお教えください。市販の参考書の出題頻度なんてあてになりませんよ?まさか用語集の数字を出題頻度だと思ってませんよね?

<Kさん>
思ってました!違うんですか?

<石黒>
用語集の数字は教科書掲載数ですよ。それがどうして入試の出題率に合致するんですか?僕の方こそその根拠を聞きたいです。多くは説明しませんが、当然、まったく、違っています。だからこそ、入試問題を分析する必要があるんです。そして、それをしていない先生がほとんどだからこそ、本当の出題率を知っている僕の生徒が、「効率よく」高得点を取れるのです。ちなみに、『読むだけ日本史』の赤字は本当の頻出用語です。

うーん、最初のメールで「出そうな単語を覚える」ってありますが、すごいピントのずれた勉強になっていないでしょうか。今読み返してみると、Kさんは非常にまずい環境にいるような気がします。ちゃんと過去問に取り組んでいれば、
・教科書の太字があてにならないこと、
・用語集の数字は入試の出題率ではないこと
がわかるはずです。そして、きちんと出題データを取ってみれば、世にあふれる参考書群にハッタリがすごく多いってわかるんです。って言っても、データを取る受験生なんているわけないです。そこにつけ込んで、騙す側は平気で騙すんでしょうね。なーんてこと書いてると、いろんなところから嫌われちゃいますね。出版社から原稿を依頼されなくなっちゃったりして……。

でも、それならなおさら、derutoko.comで本気の教材を作っていきたいです。たとえ、「手紡」レベルでも! 「農村家内工業」レベルでも! そして渋沢栄一のようになれなくても!

……すみません。テンション高すぎましたね。いや、今日、『あるある正誤問題』を、塾・予備校の先生が買ってくださってるのを知って、「わかる人には、わかるはずだ!」と、うれしくなっちゃったんですよ。こんなことを言うと偉そうですが、生徒に対して、あてずっぽうに、ハッタリかまして、「これが出る!」なんて言うのは詐欺ですよ。自分で言うのもなんですが、『あるある正誤問題』だけでなく、『どこでも史料問題』『でる日講義』は、教師の方にも十分ご利用いただける教材に仕上がっていると思います。そして、これを励みにさらに精進して、質の高い教材を作っていきたいと考えています。


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