谷口創さんの遺言 <2004年度入試>
まずは簡単に自己紹介させてください。僕は去年の一浪時代、SPSで石黒先生の授業を受けていた、谷口創というものです。今現在は念願叶って、第一志望校だった慶應義塾大学の文学部に通っています。ただし、初めに断っておくと、僕は「偉人」でもなんでもありません(笑)。自分でも後から知ってびっくりしましたが、現役当時の日本史の偏差値は40台だったんです。早稲田日本史なんて得点率3割が限界だなんて本気で思っていました。誰があんな問題できるんだと。そんな僕が覚醒したのは後期の校内模試です。そこで僕はなんと校内1位の座を取ってしまったんです!!(それだけやりもしましたが)ここから日本史に対する認識が変わり、また石黒先生のスタイルがすごく気に入ったこともあって、成績はどんどん上がっていき、ついに志望校合格を手にしたのです。
そして「あの」早稲田も受験学部全て合格し、8割、9割の得点率もマークすることができました! …とまあ「簡単に」と言いながらだらだらと書いてしまいましたが(笑)、とどのつまり、僕はいわゆる「下克上しちゃった人」なのです(笑)! そこで、そんな僕の経験から、この場をお借りして、僕が受験本番に実感したことのいろはを受験生のみなさんに提示していきたいと思います。(ちなみに以下の教訓は、入試本番に問題を解きながら感じたことを後から箇条書きにし、そう思った回数のデータもとって、その中でも感じた回数の多かった七つをピックアップしたものです。)
受験日本史七ヶ条
一. 授業は集中して聞け!
そんなこと分かってるよ!という人が大半だと思いますが、ほんとに分かってますか?? とにかく時間のないのが受験生。授業中に完璧に理解するつもりで出席してください。MDに録音してあったって、授業中聞き流していたところは後から聞いたって聞き流してしまいます。僕は、入試に一番大切なのは「理解」だと考えています。そして、この理解が得られる場は主に授業でしょう。ですから、授業を集中して聞き、先生の話にいちいちうなずいてください。そして、「一日一回先生に質問しよう!」くらいの勢いで授業に食いついてください。(質問は授業内容を一回自分の頭で考え直さないとできないものです。)生授業は一回きりですよ!!
一. ゴロ・替え歌を馬鹿にするな!
石黒先生の授業を受けていながら、ゴロ・替え歌を小馬鹿にしている人はあまりいないと思いますが、とにかく馬鹿に出来ないんです、これ(笑)。確かにゴロとか替え歌ってかっこ悪いんですよね。そんなもん使わずにスラスラ思い出せたら、それが一番かっこいいに決まっています。でも、そこまで暗記力に秀でた人はそんなにいないし、実はゴロや替え歌で得た知識って一番確実なものなんですよ。ゴロとか替え歌を間違って覚えるなんてまずありえないじゃないですか。「『か〜んむ、へいぜい、さが、じゅんな〜♪』のメロディーに合わせて『す〜いこ、じょ〜めい、こ〜ぎょっく〜♪』って歌っちゃったよ、俺。」なんて奴はあんまり見たことないです(笑)。だから、入試本番、まず僕はゴロ・替え歌で得た、一番確かな知識を手がかりにして、そこから関連事項を思い出し、解答を導くという作業を行っていました。また、ゴロ・替え歌を自分で作るのもなかなか楽しいじゃないですか。友達と発表しあうのもいいもんですよ。僕なんか替え歌作って、MTRでレコーディングまでしてましたからね(笑)。
えっらい時間かかったんで、時間のない受験生のみなさんは真似しないでください(笑)。ちなみに、替え歌作るんならパンク系がいいですよ。もともと早い曲で作ると、思い出すとき、頭ん中で早送りさせれば、瞬時にいろんな歴史用語を引き出せるんで。
一. 歴史を「理解」せよ!
前にも書きましたが、入試で一番重要なのは「理解」することです。考えてもみてください。大学は「基礎事項を本当に理解している人」と「マイナーな用語をとにかく知っている人」のどちらを欲しがると思いますか?別に大学側は暗記力に秀でている人を欲しているわけではないですよね。歴史を理解している人が欲しいわけです。ですから、入試には当然「理解」に重きを置いた問題が出題されます。そう考えるとまず覚えるより先に理解することが大切だって分かってきますよね。だから、その歴史事項、人物、事件、作品がいつのどんなもの、人物であり、それは何故起こった、作られたのかということを授業を聞き、用語集を引きながら「理解」してください。いちいち考えてみることが大事です。それが出来れば、選択式問題も、記述問題も、ひいては論述問題だって怖くありません。推測問題も理解できているから、解けるんじゃないですか。マイナー用語暗記は理解の後だと思います。
一. 歴史用語は書いて覚えろ!
世界史選択の人に「何で世界史なの?」と問うと、よくこんな答えが返ってきます。「だって日本史ってほとんど漢字じゃん。」大概、そういう人は中国史が苦手なんですが(笑)、「漢字で書かなきゃいけない」ことって意外にハードル高いんですよ。中には漢字バンザイ!の人もいるかもしれませんが、(個人的にはそういう人が一番危険だと思いますが)大方の人がよく漢字ミスで×になったりした経験があるでしょう。その問題を解決するためにはひたすら書くしかありません。友達との問題の出し合い中心に勉強している人(僕がそうでした)は特に書きまくってください。書かなきゃ体が覚えませんから。かくいう僕も入試本番、大失敗をしてしまったんですよ。青学(文)と早稲田(一文)のときです。青学では、「言文一致体」を「現文一致体」と、早稲田では、「大政奉還」を「太政奉還」と書いてしまったんです。大政奉還なんてうちの母さんだって間違えずに書けましたよ(笑)。何度「ことぶみいっちたい」、「だいせいほうかん」と覚えればよかったと後悔したことか…。この僕の失敗をみなさんは糧にしてください。
「こんなの書けるよ」と思うものでも、一回は書くこと!! 受験会場には魔物が住んでいますよ。
一. ノート、文化史プリントは位置で覚えろ!
これは授業でも先生が口をすっぱくして言われていることですから、もうお分かりだと思いますが、やはり「位置」は重要です。何回ノートの位置を信じて救われたことか…。歴史用語、年代を聞いて即座にページ番号とそのページでの位置を言えるようにしてください。言わば「頭脳検索エンジン」を建設するんです(笑)。そのためにまずやってほしいのは、「タイトル暗記」。ノートの各ページのタイトルを暗記するんです。タイトル自体は無論、入試に出題されることはありませんから、これやんない人が多いんですが、思わぬところで威力を発揮しますよ。たとえば「院政」が何番ページにあるか即答できますか??
………8番ページです。
今即答出来なかった人は「タイトル暗記」をやった方がいいと思いますよ。院政のとこって自分の手で書いてないし、しかもすみっこにあって印象が割と薄いんですよね。それに加えてそのページは「荘園」のイメージが強いですし。でもですよ。8番ページのタイトルは「荘園と院政」なんです。これ覚えてたら、院政は8番ページにあるってすぐに分かるんですよ。ノートのページが増えていくにつれて、ページのデザインもごっちゃになっちゃうので、何番ページがどんなデザインだったか意外と思いつかなかったりもします。特に16番ページと20番ページなんかはデザインもよく似てますしね。そんな問題もタイトル暗記していればお手のものですよ。また、タイトル暗記をしていると、即座にそのページのイメージが浮かぶので、復元もやりやすくなると思います。
一.「細かい」とこは細かくない!
言っている意味がよく分からないと思いますが(笑)、要は、みなさんは「これは出なそう」とか「これは頻出じゃないだろう」とか自分勝手に出ないものを判断していませんか、そして本当は「細かくない」とこを勝手に「細かいからやんなくてもいい」と思い込んでしまっていませんかということです。無論、石黒先生はデータ主義の先生ですから、その授業を受けていたら、そう判断しちゃう人も少ないとは思うのですが、それでもなお、やはり何らかの主観を入れながら勉強しちゃっている人もいるのではと思うのです。例えば、去年、早稲田の教育で出題された「網元」。受験後に、これを答えられていない人がたくさんいたと分かってびっくりしたんですが、よく考えてみたら「網元」って何かそんな大切じゃなさそうな気がしますよね(笑)。歴史用語っぽくないというか。でも早稲田でしっかり出されたんですよ。つまり、勝手に出なそうと判断しちゃった人は出来なかった訳です。みなさんは、「網元」平気ですか?? このように主観を入れて勉強しないためには、ひたすら頻度をチェックするしかありません。
授業中、先生が「出るよっ!」と言われたとこは貪欲にチェックしてください。僕は、受験時代、先生の言われる台詞に合わせて五段階(正確には六段階)にチェックしてました。その内容は以下の通り。
・「かなり出るよ!!」「超頻出!!」⇒赤の王冠マーク≒Aランク
・「出るよ!」⇒青の王冠マーク≒Bランク
・ 何も言わない⇒何もつけない≒Cランク
・「あんまり出ません」「余裕のある人だけやって」⇒緑の△≒Dランク
・「やんなくていいです」⇒黒の×≒Eランク
・「意外に出るよ!」⇒緑の王冠マーク
果たしてこれらの台詞が出題ランクと正確にリンクしていたかどうかは知りませんが(笑)、(石黒先生、どうなのでしょうか(笑)?)この「五段階頻度チェック」は効果絶大だったと思います。まず、前述したように、「これは出なそう」といった主観を排して勉強できるようになりましたし、「出るやつは絶対落とせない!」という意識が芽生えました。また、前にやったところの頻度なんて時間が経てば忘れますから、後から見返して、「あ、これこんなに出るやつだったのか!」なんて再認識出来たりもしました。入試本番でも、「あ!これAランクだ!」とか思えるようにもなりましたし。また、話が若干横道にそれますが、「間違いチェック」も抜け目なくやっていました。その内容も参考までに、示しておきますね。
・問題集・赤本で間違えたとこ⇒赤の☆
・先生の質問で間違えたとこ⇒青の☆
・自分で思い出せなかったとこ⇒緑の☆
これも非常に有効です。チェックのたまっているとこは自分が苦手、なおかつ頻出のとこなので、絶対覚えようという気になりました。こういうチェックもした方がいいと思います。
一. 最後は追い込め!!
文字通り、最後は追い込んでください。受験に限らず何でもそうですが、くれぐれも自分で限界を定めないようにした方がいいと思います。頑張っていれば、いつか自分がかつては思いもしなかったレヴェルに達することが出来るものです。石黒先生も言われていることですが、本気で早稲田9割を狙っていきましょう。そしてそのためにこそ、最後は追い込みましょう。「自分はここが限界だ。」などと思わず、最後の最後まで、必死に食いついてください。受験本番で鉛筆を置くその瞬間まで、粘りに粘ってください。諦めが悪くていいと思います(笑)。去年、学校の定期試験なら一夜漬けで頑張るのに、受験になると1月くらいでペースダウンしてしまう人を多く見かけました。よく考えたら分かることですが、1番大切なのは直前期でしょう。だからセンター終わってからペースアップするのならともかく、ペースダウンするなんて意味不明です。1点でも多く取るためにも、そして受験を忘れられない思い出にするためにも、最後は必死になって追い込んでください!!!
以上、偉そうにだらだらと述べてきましたが、僕自身、日本史が入試の武器になろうとは夢にも思っていませんでした。ただひたすら石黒先生を信じて、ただひたすら効率的な方法を模索しながら勉強しまくっていたら、いつの間にか勉強するのが楽しくなり、レヴェルも上がっていったという感じです。そして今も、その受験期で得た日本史の知識のおかげで生活がより豊かになっていると思います。歴史のテレビを好んで見るようになりましたし、博物館に行ってもすごく楽しめるようになりました。「あ、これ13番ページにあったやつだ!」っていう感じで(笑)。この感覚をぜひみなさんにも感じてもらいたいのです。勿論、志望校合格、早稲田9割得点が第一目標であることには変わりないのですが(笑)。とにもかくにも、この一年間、死ぬ気でやれば一生忘れることのできない思い出となります! いろいろな不安も感じるでしょうが、不安は勉強することでしか解消されません。不安なら、不安なだけやりまくりましょう。そうすれば、いつのまにか不安も消え、志望校合格も射程圏内に入ってくることでしょう。みなさんの健闘を心からお祈りしています。
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